幽霊にセクハラしても罪にはならないですよね?   作:ボトルキャプテン

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第30話 未知との遭遇

テントを建てた俺達は直ぐに夕飯の準備を始めた。はーちゃんと花ちゃんが火をおこし、メリーがごはん炊き、くねちゃんとお菊さんで野菜を切る。すーちゃんは俺と共にカレーのルーを作り始めた。騒ぐとあのクセの強い管理人のおじさんが来てしまう為、黙々と作業を行った。

 

1人で騒いでたら頭のおかしい人に思われて追い出されそうだしね。

 

「メリーさん、火がつきました」

「ありがとうはーちゃん」

「ってかなんであたしらヒソヒソ話さなきゃないの?」

「仕方なかろう?他にも人間がおるからな」

「あっ、龍星さん。野菜はこんな感じでいいですか?」

 

お化け達も気を使ってヒソヒソと声を掛け合い、仕事をこなしていった。1時間後、カレーがようやく完成した。

 

「よし、出来た!」

 

完成した頃にはもう辺りは暗くなり、いつの間にか管理人のおじさんも店を閉めて帰った様だった。お化け達はヒソヒソ話すのが嫌になったのか、周辺に他の客がいないか探し始めた。誰も居ないことを確認したお化け達はホッと胸を撫で下ろして、

 

「あー、やっとゆっくり出来る〜」

「管理人のおじさん、いつの間に帰ったんですかねぇ?」

「いくら客がいないからと言って帰るのはどうかも思うがの」

「あー気を遣い過ぎて肩こった。龍星、もう騒いでいいよね?」

「お茶いれますね」

「あたし、手伝う」

「ありがとうございます、くねくねさん」

「よし、このキャンプ場にいるのは俺達だけ見たいだな。カレー食う前に小さいおっさんいないけど、皆で乾杯するか!」

 

俺はお化け達の分の135mlの缶ビールを開け、カレーをよそって乾杯の準備を始める。

 

「んじゃ、俺の就職祝いと皆との交流を祝して・・・・・乾杯!」

 

「「「「カンパーイ!!」」」」

 

お化け達は余程腹が空いていたのか、ものすごいスピードでカレーの生気を吸い取り、口をハムスターのように口を膨らませながらもぐもぐと食べていた。花ちゃんはカレーが気に入ったのか、口にご飯粒をつけながら俺に、

 

「りゅうせい、おひゃわり!」

「はいはい、ちょっと待ってろ」

 

俺は花ちゃんのよそったカレーを食べて新しいカレーをよそい花ちゃんに渡した。それから宴会のようにバカ騒ぎをして2時間が経過した。皆で後片付けをして焚き火を囲い、小さい花火セットを出して花火を楽しみ、花ちゃんとくねちゃんは疲れたのかフワフワ浮かびながら宙に浮かびながら眠っていた。

 

「花ちゃんとくねちゃんは寝ちゃったのか?」

「これだけ騒いで疲れたんでしょうね。寝かせてあげましょう」

「火はあたし達が見ててあげるから、龍星もそろそろ休んだら?」

「あたしら眠くないからさ」

「お先にどうぞ?」

 

はーちゃん達は俺に早く寝る様に言い出す。俺も酒が入って眠くないと言ったら嘘になるが、

 

「えー、んじゃ〜先に寝るよ?熊が出たらお願いね?」

「はいっ、分かりました!」

「おやすみ〜」

「いい夢見なよ?」

 

俺はテントに入り寝袋に入ってはーちゃん達の笑い声を聞きながら目を閉じた。

 

────────────────────────

 

それから数時間後、ふと目が覚めた俺はテントから出て見るとはーちゃん達の姿が見えなかった。

 

あれ?どこいったんだろ?トイレか?・・・・・・・・・・幽霊トイレ行くかよ。

 

「はーちゃーん、お菊さーん、すーちゃーん?花ちゃ〜ん?」

 

オミャー・・・・・・・・・・オミャー・・・・・・・・・・。

 

懐中電灯を照らしながら辺りを探していると、暗闇の中から猫?のような赤ん坊の鳴き声にも似ている声が聞こえて来た。

 

「えっ、何この鳴き声。もしかして捨て猫?それとも捨て子?」

 

俺は鳴き声がした方向へ向かって歩き始めた。辺りは少しずつ濡れた犬の様な匂いがして来て獣臭が強くなって来た。

 

え?何この匂い・・・・・熊?

 

最初は熊の子供か何かと思ったが、生まれて今日まで鹿かウサギ位しか山の動物と遭遇したことなかった為何なのかまったくわからなかった。背中に汗を垂らしながらキャンプ場の一番奥で、俺はようやく匂いの元を見つけた。懐中電灯の光を当てると俺が買ったテントに茶色の体毛を生やした様な得体の知れない生き物がそこに居た。

 

・・・・・・・・・・なにこれ?動物じゃなくね?

 

俺は好奇心に駆られて拳程の石を投げてぶつけてみた。すると、向こうは俺に気付いたのか、ズルズルと音を立てながらこちらに振り返った。そこには、カタツムリやナメクジの様な三本の触覚を生やしてその先端には目玉が付いており、その中央には大きな穴が空いていた。俺は無意識に額から汗を流しながら幽霊を見た恐怖とは違う別の恐怖を感じ取った。

 

めっちゃやべぇ気がする。

 

「オミャーオミャー」

 

先程の鳴き声の持ち主の様だった。大きな穴からは触手の様な物がでており、ウネウネと暗闇にのばしていた。俺は触手の先を懐中電灯の光で辿って行くと・・・・・・・・・・。

 

「離してよっ!何なのこいつ!?」

「うぅ獣臭臭いですぅ・・・・・・・・・・」

「や、やめろ!生臭いものをわしに近付けるな!!」

「なんて格好させてんのよっ!離してよっ!」

「気持ち・・・・・・・・・・悪い」

 

触手の先端にはーちゃん達がみだらな格好しながら触手に締め付けられて捕まっていた。

 

「何やってんの!?」

「───────っ!?」

 

俺の声に気付いたメリーが俺に声を掛けて来た。

 

「ちょ、龍星!!助けて!!」

「え待って?なんで触手プレイしてんの?楽しい?」

「これが楽しそうに見える!?そう見えるなら眼科行きなさいよっ!」

「ふーん」

 

俺はポケットからスマホを取り出して、

 

カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!

 

メリーのみだらな格好をカメラで写真を連写で撮影した。

 

「なに写真撮ってんのよ!止めなさいよっ!?」

「ちょっと待ってろって。次は・・・・・・・・・・」

「えっ、ちょっと、龍星さん!?」

 

俺ははーちゃんの前に立って締め付けられている胸を。

 

カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!

 

「ナイスですねぇ」

「いやあの、意味が分からないんですけど!?」

「ちょっと待ってて、後で助けるから」

「えっ?」

 

今度はくねちゃんの前に立ち、触手の粘液でピタピタになって透けてる体に向かって、

 

カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!

 

「スケベスケベこのスケベ!」

「や、やめ・・・・・て!」

 

写真を撮って満足した俺とお菊の目と目が合った。お菊さんはこのキャンプ場に浴衣で来ており、触手に半分脱がされた状態になっていた。お菊さんは俺に気付いて声を掛けてくる。

 

「り、龍星さん!?お願いです!助けて下さいっ!」

「ナイスファイトでございます」

「何を言ってるんですか!?」

 

カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ!

 

ヤバい、めっちゃ楽しい。

 

「あんた!いい加減にしなさいよっ!ぶっ殺すわよ!?」

 

お菊さんの近くにはすーちゃんが逆さまになって捕まっていた。俺はすーちゃんと目が合ったが・・・・・・・・・・。

 

スタスタ・・・・・・・・・・。

 

「なんであたしは撮らないのよぉっ!?」

 

元いた場所に戻り、俺は再び得体の知れない生き物に光を当てた。

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