幽霊にセクハラしても罪にはならないですよね?   作:ボトルキャプテン

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第68話 お化けだってクリスマスがしたいっ!

 だーりんこと姦姦蛇螺を連れ帰った後、だーりんは家の裏にある林に住むことになった。家で他のお化け達と一緒に住もうと言ったのだが、だーりんは「お前は何をするか分からんから断る」と断固拒否された。その代わり、朝昼晩のご飯の時は顔を出すと言って林の中へと消えて行った。それから月日が経ち、冬がやって来てクリスマスシーズンを迎えた。俺が出勤しようと茶の間に行くと、お化け達がコタツを占領し、テレビに釘付けになっていた。

 

《みなさーん!私は今、○○店のクリスマスツリーの前に来てまーす!見てください、大きくて綺麗ですねぇ!》

 

クリスマスねぇ、商業施設も忙しくなりそうだ。

 

 すると、目をキラキラさせながらメリーと花ちゃんがテレビに指を差しながら俺に言い放つ。

 

「龍星!わしにもサンタは来るのか!?」

「来るよね!?あたしら良い子だもんね!?」

 

お化けが何を世迷言を言うか。

 

 呆れながら俺は制服に着替え始める。すると、どんぶくを着たくねちゃんも俺に擦り寄ってくる。

 

「りゅーせー、私にも、サンタさん来るかな?」

「なんだよくーちゃんまで、お化けにサンタさんが来る訳────」

 

 言いかけた途端、メリーと花ちゃんが物凄く睨んで来る。

 

どんだけプレゼント欲しいんだよ。

 

「分かった分かった、サンタさんに聞いてみるよ。それで文句ないだろ?」

「わーい!」

「良かったですね!花子さん、メリーさん!」

「あたしはクリスマスケーキだけで良いからねぇ」

「おーい、朝飯はまだか?  ん?何を騒いでる?」

 

 はーちゃん、すーちゃん、だーりんまでが会話に入って来た。ここで「サンタさんなんかいない」と言ったら家がポルターガイストで崩壊してしまうだろう。根負けした俺は、仕事帰りにプレゼントを買う事にした。

 

ただプレゼントを置いて終わりなんてさせないよ……ふふふ。

 

 あくどい顔をしながら店を転々として、ケーキと人数分のプレゼントを用意した。

 

クリスマス当日。

 

「おはようございまーす」

「おはようございまーす」

 

 現在、早朝4時35分。俺はおじさんと共に廊下にいる。これからプレゼントを兼ねて寝起きドッキリを仕掛けようとしていた。おじさんは小声で俺に尋ねる。

 

「で?誰から攻めるんだ?メリーか?花子か?」

「いや、ここははーちゃんとお菊さんだな」

「まぁ、初っ端から見つかっても怒らないかな。妥当か」

「だろ?んじゃ、行くぞ」

 

 さし足抜き足忍び足でお菊さんとはーちゃんの部屋のドアのをゆっくりと回し、中に入った。そこには、布団で寝ているお菊さんと、部屋の隅で壁に寄りかかりながら寝ていたはーちゃんがいた。俺の肩に乗っているおじさんさんがニヤニヤしながら布団の方に指を差す。

 

最初にお菊さんか。

 

 ゆっくり近付くと、突然おじさんが俺の耳を引っ張った。

 

なんだ?

 

「あそこ見てみろ、なんか畳んであるぞ」

「なんだあれ?洗濯物か?……洗濯物!?」

「言いたい事は分かるよな?」

「勿論さ、おじさん」

 

 ゆっくり畳んである服を退かしていく。すると、黒の下着と白の下着を発見した。

 

「にししししし」

「でっけぇブラとパンティだなぁ……これははーちゃんのかな?」

「こっちはお菊さんか?シンプルなやつだな」

 

 思わず声を殺しながら笑った。これらは以前インターネットで俺が買って上げたものばかりだった。

 

金を払ってるのは俺だ。これくらいしてもバチは当たらないだろう。

 

 下着を堪能した俺とおじさんは下着を元に戻してお菊さんの元へ近付くと、お菊さんは寝息を立てて眠っていた。上半身の方から布団を捲るとバレてしまう為、足元から捲る事にした。

 

「ゆっくりだぞゆっくり」

「分かってるよ」

 

 恐る恐るゆっくり捲ると、お菊さんの生足が現れた。

 

「色っペぇなおい」

「兄ちゃんもっと捲れよ」

 

 鼻息を荒らげるおじさんに促された俺は更に布団を捲る。すると、お菊さんは水色のネグリジェを着ていた。ちなみにこのネグリジェも○mazonで購入している。

 

「パンティ透けてるじゃねぇかおいっ!」

「たまんねぇ!!」

 

 俺は耐えきれず布団の中に顔を潜り込ませて大きく深く深呼吸をする。お菊さんの匂いでいっぱいだった。

 

「あー、スッキリした。次ははーちゃんだ」

「おじさんもういつ死んでもいいわ」

 

 布団を綺麗に戻してはーちゃんに近付く。はーちゃんは体が大きいので布団は使わないらしい。そのせいか、はーちゃんは足を広げて寝ていた。至近距離で見ていたおじさんは、

 

「絶景間違いない」

「はーちゃん美脚だなぁ。おっ、今日はピンクか」

 

 俺も負けじとほふく前進ではーちゃんを堪能する。だが、これ以上は危険の為、プレゼントを置いて部屋を後にした。

 

よし、次っ!

 

 隣の部屋には、すーちゃんとくねちゃんが寝ている。ゆっくり部屋に入ると、すーちゃんとくねちゃんは同じ布団で一緒に寝ていた。

 

これは好都合。

 

 ニヤニヤしながら近付くと、近くには先程と同じ様に服が綺麗に畳まれていた。俺達は迷いなく漁り始めた。

 

「おい、この黄色の紐パンは誰のだ?」

「これは……すーちゃんだな。高いんだよこれ」

「この子供っぽいのはくねちゃんだな。ふむふむ」

 

 元に戻して布団に近付く。2人一緒の為慎重に布団を捲ると、2人共ワンピース系のパジャマを着ていた。すーちゃんはくねちゃんに抱きつく様にしており、くねちゃんは寝相が悪いのか脚を開いている。

 

「ここも絶景スポットだなぁ」

「くねちゃんは水玉パンツが丸見え……ふぅーふぅー」

 

 段々俺も興奮して来た。これ以上見てみたら何かをしてしまいそうなので布団を元に戻し、プレゼントを置いて部屋を出た。

 

「兄ちゃん、なんでくの字になってんだ?」

「……察してくれよ」

「兄ちゃん、人間なのによく幽霊で興奮出来るな」

 

自分の部屋に戻ってスッキリしたい所だ。

 

 そして、ラストにメリーと花ちゃんの部屋を訪れた。

 

この2人は感が鋭い、更に注意しなければ……。

 

 ゆっくりドアを開けると、二段ベッドで寝ているメリーと花ちゃんが目に入った。

 

この2人は特に金がかかっている。二段ベッドや収納ケースやテーブル、様々な物を買わされている。復讐するには丁度いい機会だ。

 

「ここの部屋だけ随分人間くさいな、どんだけ金使ってんだよ」

「まったくだ、下着はこっちにあるよ」

「なんで分かんだ?」

「下着収納ケースも買わされているからな」

 

 俺達は下着収納ケースの所に行って泥棒の様に漁り始める。収納ケースにはそれぞれ名前が書かれていた。

 

メリーと花ちゃんは几帳面だな、ちゃんと分けられてる。

 

「黒、白、シルバー、レース。メリーのやつ、どんだけませてんだ?」

「花ちゃんは8割白ベースだな。純情派なのかな?」

「ったく、金も稼がねぇガキが生意気だな」

「そろそろ元に戻すよ?後ろを振り返ったら立ってたってオチは嫌だからね」

「そうだな、バレたら袋叩きだ」

 

 そう言いながら後ろを振り向く。だが、まだ2人は眠っていた。俺はホッと胸を撫で下ろす。そして、ベッドに近付いて下の段で寝ている花ちゃんの顔を覗くと、花ちゃんは姿勢正しく寝ていた。パジャマもセクシーではなく、子供っぽいピンクのパジャマを着ている。上の段にはいびきをかきながら布団をはだけて寝ているメリーを覗く。メリーはモコモコのルームウェアを着ていた。それを見たおじさんは舌打ちをする。

 

「っち、こいつらはパジャマか。どーする?」

「……悔しいからメリーのストッキング破ってズラかろう」

「お、おう……」

 

 プレゼントを置いてからメリーのストッキングに手を掛けようとした。

 

その時。

 

コンコン

 

 窓がノックされた。俺達が顔を向けるとそこには、だーりんが真顔でこちらを見つめていた。

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