アン/ペア ~I Want Your Love~ 作:ENDLICHERI
作品タイトルに入ってる『I Want Your Love』は、愛し合うことが出来ない2人が恋に落ちてしまうが離れないといけない。それでも愛したい、愛されたい。そんな歌詞になってます。・・・・・・あ、出所は堂本光一さんの楽曲です。
「ただいま。」
「おかえり。晩御飯はもうすぐできるから──」
「いらない。」
晩御飯の時間には父親がいる。話したくないから、嘘をついてでも逃げようとする。
「・・・・・・さてと。」
自分の部屋に入り、パソコンと向き合う。小説サイトを開いて、写真に合う物語を書き綴る。自分が撮った景色、その中にどんな感じの2人が合うのか?どんなシチュエーションが似合うのか?行き詰まった時はしんどいけど、この時間は好き。
「たっだいま~!」
「ウザい。」
「うっ!さすが弟・・・・・・鋭い切れ味だよ・・・!」
「よく飽きないよね?蒼空さんにフラれてからずっとやってるけど。」
「フラれてないって!
「あっそ。」
この時間は嫌い。集中している時に爆音機が帰ってきたら書こうとしていた内容が飛んでイライラするから。
「今日はどんな写真撮ってきたの?」
「・・・・・・これ。」
「う~ん?・・・・・・あ~!あそこの公園ね!」
「そこで同い年の子と喋った。」
「凄いじゃん!あんなに『話しかけるなオーラ』を放つ海斗に話しかけるなんて・・・・・・その子、やりますな~。」
「・・・・・・言うんじゃなかった。」
「で、どんな子?」
「・・・・・・『七深』っていう女子。なんかマイペースっぽい感じだった。」
「七深?ねぇ、今『七深』って言った?」
「言ったけど・・・・・・それが何?」
突然、海璃が黙った。何か考えているような困っているような感じで、少し嫌な予感がした。
「・・・・・・ねぇ、両親と喧嘩した芸術家の家族、覚えてる?」
「確か、俺と同い年の子がいる家だろ?顔はあんまり覚えてないけど。」
「その家の子が、海斗が会った『七深』ちゃんだよ。」
「・・・・・・はっ?」
珍しく真面目に話すと思えば、真面目とは思えない事を言われた。
「・・・・・・いや、だとしたらなんで向こうは俺のことを知ってるんだ?俺は一度も会ったことないぞ?」
「確かにちゃんと会ったことはないと思う。でも、向こうは互いの両親が会った時にあんたを見ていた。私はたまに彼女にこっそり会いに行ってたんだけど、七深ちゃんはあんたを一目見た時からずっとあんたを気になっていたらしいよ?」
「・・・・・・。」
その後、勝手に彼女に会いに行っていたという海璃から七深のことを聞いた。苗字は『広町』で、マイペースな雰囲気を出しているのは彼女が才能があって何をやらしてもほぼ完璧にできてしまうらしく、それを隠しているそうだ。俗に言う『天才』ってやつだ。
それよりも、僕は七深のことより七深に会いに行っていた海璃に対して驚きを覚えたんだが・・・・・・。
「そんな七深ちゃんに、全く知らないフリをしちゃったんだ~。」
「知らないんだから仕方がないでしょ・・・。」
「それで、どうするの?」
「どうするって・・・?」
「これから七深ちゃんに会った時は、知らないフリをするの?」
「・・・・・・その時考える。」
「またそう言って~。」
僕はパソコンに向き直して、小説を再び書き始めた。結局、七深のことが頭から離れず、書き終わるまでにかなり時間がかかってしまった。
またまたヒロイン登場せず!でも、常連さんたちは慣れたでしょ?「あ、またヒロイン出さずに1話終えたよー。まただよー。」って。(笑)
感想を3件も頂いたんだけど、3件中2件が本編と関係ない感想っていうね~。一つは1話の書いた理由に対して、もう一つはまさかの『ヨホホイ♪』についてってね。
こんな前書き・後書き書いてるんだから仕方がないんだけどさ~。(笑)