アン/ペア ~I Want Your Love~ 作:ENDLICHERI
デートって、どんなとこ行くの?全然思いつかないんですけど・・・・・・。
「そういえば、さっきななみちゃんたちはなんでスマホを見せあってたんだろう?」
「なんか面白い動画でも見つけたとか?」
「そんな透子ちゃんじゃないんだから~。」
「ふーすけ、言うね・・・!」
別の場所に向かうななみちゃんたちを尾行する私たち。ななみちゃんたちの会話が聞こえない距離にいるから、どんな会話をしているのか分からないから、2人がどういう関係なのか分からない。
「やっぱ、あたしからしたらあの2人、恋人だと思うんだよな~?」
「でも、恋人だとしたらもうちょっと距離が近かったりするよね?」
「私も、つくしちゃんと同じ・・・・・・。」
「シロまで~!?もぉ~我慢の限界!直接聞いてみよ!」
「ダメだよ、透子ちゃん!そもそも「2人を追いかけてみよう」なんて言ったの、透子ちゃんなんだよ!」
「それに、ななみちゃんたちの邪魔をしちゃダメだよ・・・・・・!」
気付かれないように尾行する前に、暴れる透子ちゃんを抑える方で力を使ってしまう私たち。もう休みたくなった・・・・・・。
僕たちの後をつけてくる3人組、一体何をしているのだろうか・・・?
「それより、どこに向かってるの~?」
「学生なら普通に何度も通う場所。」
「普通~!」
・・・・・・やっぱり、七深は一癖ある娘だな。「普通」という言葉に過敏に反応する。まぁ、あの家に居れば普通の生活は送れないよな・・・。
「それでそれで、どこなの~?」
「ここだよ。」
「?ここって・・・・・・?」
「ゲームセンター。『ゲーセン』って言った方が分かりやすいかな?」
「ゲーセン・・・・・・初めて来たよ・・・・・・。」
「そうなんだ。・・・・・・と言っても、僕もそんなに来てないけどね。」
「そうなの?」
「最後に来たのは・・・・・・中2の時に海璃と来た時かな?」
「海璃さんと来たんだ・・・・・・。」
「でも、振り回されっぱなしだったから楽しめなかったけどね。」
「あはは・・・。」
「ってことで、今回はちゃんと七深を楽しませながら楽しむことにするよ。」
「・・・!うん!」
よくよく考えてみれば、僕も海璃と一緒に行った1回きりだから、
ゲームセンターに入ると、まず僕たちを迎えてくれたのはUFOキャッチャー。お菓子もあればぬいぐるみもあり、ヲタク向けともいえる人形まで景品として置いてある。
「おぉ~!たくさんある~!」
「ま、ゲーセンが初めてならUFOキャッチャーも初めてだよね・・・。」
「お菓子まで置いてある~。」
「お金を入れて、あの中の物を穴の中に落とせばゲットってゲーム。ほら、あんな感じに。」
他のUFOキャッチャーでプレイしている人たちを見つけたから、例えとしてそれを見せる。ちょうどいいことに、成功と失敗の両方を見せることが出来た。
「やってみる?」
「うん!えっとね・・・・・・あれがいい~!」
「あれ?・・・・・・って、デカ・・・。」
七深が指さしたのは、『ごろねこ』とかいう大きいねこのぬいぐるみ?クッション?そんなの。海璃と来た時はお菓子だったけど、あれは初めてだ・・・。
「・・・・・・ま、まぁ、やってみるのはいいことだと思うよ・・・。」
「行っくよ~。」
「ってもうやってるし・・・。」
UFOキャッチャー完全初心者の七深のプレイ。結果は言うまでもなく失敗に終わった。こんな大きいクッションなんて取れる人いるのか・・・?
「あぁ・・・。」
「まぁ最初はそんな感じだって。・・・・・・あ、コツが書いてある。」
「コツ?・・・・・・ほんとだ・・・。」
取らせる気があるのかないのか分からないけど、『取り方のコツ』みたいなのが書かれた紙が機体に貼り付けてあった。それを見た七深は・・・・・・。
「・・・・・・よし。」
再びUFOキャッチャーに投資した。そんなに欲しいんですか・・・?
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
たかがゲームなのに、僕と七深に緊張感が走る。紙に書かれた通りにアームを景品に引っかけて、景品は・・・・・・
穴の中に落ちた。
「・・・・・・取れた。」
「・・・・・・噓でしょ・・・?」
「取れたよ、海斗くん!」
「う、うん・・・。」
この時、僕は改めて七深が天才だってことを実感した。1回目はノーヒントで失敗、2回目はヒントを見て成功。これぐらいのクッションを2回で取れたとなると、何千円と投資して苦労の末にゲットしてきた人たち・ゲットしてない人たちが可哀想に思えてくる・・・。
「君の名前は『にょちお』だよ~。」
「ちょっと待って。その名前はマズい。」
これ書いてて、途中から『