色んな奴らが剣と盾の伝説のある地方に襲来するそうです 作:ナナシのG愛好家
「へぇ。それじゃぁ、ローズ委員長が、ビート君の憧れなんだ。」
「そういうことになりますね。」
エンジンシティのホテル。エイプリルがぶつかってしまった青年、ビートのに案内されて、自分が予約していたホテルまでたどり着き、ビートの話を聞かせてもらった。
「えッ!? じゃぁ、あのリーグに参加するためには推薦状が必要なの!?」
「何も知らなかったんですか…………どうするつもりです? リーグの開会式は明日ですよ?」
呆れた様なビートの声に、エイプリルは……
「ど、ど、」
「ど?」
「ど~しよ~?」
「はあ!?」
ビートに涙目でそう言った。
「ちょっと!! 僕に聞かれても困りますよ!!」
「でも、ワタシ、ビート君意外に頼れる人知らないよぉ!? ねぇ、推薦状持ってるんでしょ?」
「委員長の推薦状は渡しませんよ!? 渡してたまるものですかっ!?」
胸の前で手を交差させるようにして一歩引くビート。
「助けてビートく~ん!!」
「ああもう!! そんな情けない声出さないでくれませんか!? 第一初対面の人間にそんな善意求めないでいただきたい!!」
と、キレるビート。
「でも、わざわざその為に来たのに……何もできずに帰るはめになるなんて……そんなの……そんなの……。」
「ちょ、ちょっと!! 目を潤ませないでくださいよ!? そんなに推薦状が欲しいなら…………。」
ピロリロン♪ピロリロン♪
「ん?」
ビートが自分のスマホロトムを取り出して通話する。
『やぁ、元気にしていますか?』
そこから聞こえてきた声に、ビートは目を見開く。
「い、委員長!?」
『はい。私ですよ。ビート君。』
「(この電話の声の人が、ローズさん?)」
確かに、何度かテレビで聞いたことのある声だな……と、考えるエイプリル。
「ど、どうされたのですか、突然、僕に電話だなんて……。」
『いえ。少し気になってですね。私、ホテル・ムンナなんて予約したかなぁ、と。』
「へ?」
『私はホテル・ムンナなんて予約した覚えないですから。ほら、それなのに、君の位置情報を調べたらそのホテルにいるので、何をしているのか気になって、ですね。
せっかく私が推薦したのに素行不良なんてことがあったら』
ようは、こういいたいわけだ。『不純異性交遊なんてしてませんね?』と、
「かかかっか勘違いですよ委員長!?」
僕はまだ10代です!! と、ビートに全力で突っ込む。
『はっはっは。冗談ですよ。でも、事情を説明していただけますか?』
と、いう質問に、
「あ、あの、ローズ委員長!!」
と、エイプリルが声を上げる。
『おや? 今の声は……ビート君、まさか本当に女の子を連れ込んで…………。』
「確かに女の子と同じ部屋にいますけど誤解ですッ!!」
全力でビートが声を上げる。
「あ、えっと、私、エイプリルって言います!!」
『ふむ。エイプリルさんですか、うちのビートとはどういったご関係で?』
「委員長ッ!?」
顔を真っ赤にしたビートが悲鳴を上げる。
「ええ。ちょっとぶつけられてですね…………。」
「貴方も何を言ってるんですかっ!?」
怒鳴るビートに
『はっはっは。面白いお嬢さんだ。顔を見せていただけますか?』
スマホロトムの表面には、
『Roseさんから、ビデオ通話のお誘いが来ました。許可しますか?』
という言葉が出てくる。Yesの文字をタップすると、画面がアイコンと通話中の文字から、スーツ姿の浅黒い肌の男性の顔がアップになった。
「わっ!!」
『おや? ビデオ通話は初めてですか?』
と言う声とともに、口が動く。
「すごい…………。」
『その様子だと、初めてのようですね。しかし、なるほど。あなたのような美人さんなら、ビート君が部屋に連れ込むのも無理はないでしょうねぇ。』
「だから違いますって!!」
大慌てで割り込むビート。
『はっはっは。重々承知してますよ、ビート君。』
と、ニコニコ顔で言うローズ。
『それで、なんで、私に声を上げたのです?』
「はい。その…………」
と、エイプリルは経緯を話した。
『ふむ。推薦状が無くて困っている……と。それで?』
「はい!! 推薦状をいただけませんか!?」
「ちょっ!?」
ストレートすぎるエイプリルのお願いに、ビートが固まる。
「何言ってるんですか!? 初対面の相手にいきなり!!」
『はっはっは。若いですねぇ。でも、推薦状はそう簡単には…………おや?』
笑顔だったローズの顔が曇る。 ベットに座るエイプリルの足が、目に入ったのだ。
『あなた、その脚…………。』
「あ、その……義足なんです…………。昔にいろいろありまして…………。」
『ふむ…………。』
考え込むようなそぶりを見せたローズ。
『実は、他の地方のメンバーに柄瑠リーグに参加してもらおう!! と言うプロジェクトがありましてねぇ。』
「えッ?」
「委員長!?」
『いまだ、女性で義足のポケモントレーナーがガラㇽのグラウンドに上がったことはない。』
画面越しだから、届きはしないが、ローズは笑みを浮かべて手を伸ばす。
『なってみます? 史上初。』
「いいんですか!?」
「フォーウ!!」
顔を輝かせたエイプリルに、ボールから飛び出したフォッコもうれしそうな声を上げる。
『ええ。あなたが良ければ、ね。』
「是非!!」
そう言うと、ローズはにっこりとして、
『では、この電子契約書にサインを。あ、しっかり内容は確認してくださいよ? 世の中には、君たち子どもを利用する悪い大人なんて言うのが存在しますからね。』
「はい!! えーっと、」
と、フォッコと一緒に、アドレスを教えた自分のスマホロトムに送られた電子契約書を確認するエイプリル。
「……よかったんですか? 委員長。開始前日に独断で。」
『いつ推薦状をかかないといけないみたいな規則はありませんよ。ビート君。
君が唯一のリーグ推薦者と言う肩書を奪われて不満なのはわかりますが、ここは、飲み込んでいただけませんか?』
「……委員長がそうおっしゃるならば。」
『ありがとうございます。物わかりのいい子は助かりますよ。』
「うん!! 大体オッケ!!」
「あ、もうサインを!? あなた本当によく項目を読んだんですよね!?」
こうして、ローズによる、エイプリルの推薦状が、書かれることとなった。
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「で、貴方、いったい何体のポケモンを持ってるんです?」
「え? えーっと、フォッコと、この子!!」
「る~。
」
そう言って出したのは、ラルトス。
「ラルトスですか……。」
「うん!! 男の子だよ。」
「なるほど。それだけのポケモンがあれば、大丈夫でしょうね。」
「改めて、僕はビート。同じローズ委員長の推薦者として、よろしくお願いします。」
「うん。私、エイプリル。よろしくね!!」
そう言い、エイプリルはウィンク。
「ええ。ローズ委員長の名を汚さないよう、せいぜい頑張ってくださいね。」
「うん!!」
笑顔で頷くエイプリルだった。
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《後日 エンジンシティ エンジンスタジアム》
「はわわぁ、でっかい!!」
「それはもう、そういう場所ですからね。」
スタジアムの大きさに圧倒されるエイプリルに、ビートは平然と入っていく。
「たしか、選手登録するんだよね!!」
「ええ。行きますよ。」
そして、二人は受付に向かった。
「推薦状を確認いたしました。では、背番号の登録をお願いします。」
「背番号かぁ……ビート君はなんにした?」
「これです。」
そこに出されたのは、908の文字。
「908……キューゼロハチ? 違うな……あっ!!
「ちょっ!? あんまり大きな声で言わないでもらえません!?」
恥ずかしいじゃないですか!! と言うビート。
「そういうあなたは何にするんです? 僕の名前を馬鹿にしたんだから、さぞやご立派な名前を付けることでしょうね。」
「え~、私、馬鹿になんてしてないよ?」
「いいから!! 一体どうするんです?」
睨むように問いかけるビート。
「う~ん、そうだなぁ。…………あ、これがいいかも!!」
打ち込んだナンバーは315。
「315? サイコーのごろ合わせですか?」
「うん。あったり!!」
ブイサインをするエイプリルに、ビートはため息を付く。
「え~、何そのため息は、」
「別に。あまりのも子供っぽいなと思ったので。」
「ビート君、やっぱりその性格直した方がいいよ?」
「うるさいですね。何でもいいじゃないですか。」
そっぽを向いてそう言うビート。
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「背番号か。」
ビート達が登録を済ませた数分後、グラジオは、背番号に悩んでいた。
「……俺には、これがふさわしいか。」
決めた番号は773。相棒、シルヴァディの図鑑番号だ。
「切り開くぞ。相棒。」
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そして、さらに数分後、集まったホップたちも、番号を決めていた。
「ユウリ!! それにヒガナさん!! もう決めたか!? 俺は決めたぞ!!」
そう言い、ホップが見せてくれた番号は189。
「へぇ、【わんぱく】のごろ合わせかい?」
と、意地悪気な笑みとともに問いかけるヒガナ。
「ちがうぞ。【ひやく】だぞっ!!」
「そうなんだ!!」
顔を輝かせたユウリが、
「じゃあ、私はこれ!!」
そう言い見せた背番号は、110
「イトー? 誰の名前だい?」
「本当はファイトって入れたかったんだけど、Fが思いつかなかったから。」
「なるほどね。じゃ、私はこうしよう。」
ヒガナも、番号を打ち込んだ381
「『みはり』ってね。」
「Rがどこにもないぞ!!」
「これじゃ『みはい』だね。」
と、笑いあっていた。すると、
『まもなく、開会式が始まります。選手の皆様はメインホールから更衣室に向かい、ユニフォームに着替えてください。』
と、アナウンスが響いた。
「よし、行くか!!」
「そうだね。」
「頑張るぞぉ!!」
ヒガナたちは、そう言って立ち上がった。