久しぶりに「MARENOL」を見て、何かできそうな感じがした。
またバトル系で考えてたけど、曇らせをやりたかったことを思いだしたので路線変更。
でもどこで曇らせをやるか思いつかなかったから、流行に乗る事にする。
かなり前の前書きで言ってたやつ。
気に入ってたウマ娘のMADシリーズがごっそり削除されてて凹んだ気持ちを糧に、ようやく形になった。
内容に合わせて少し設定改変。
2021/12/05
「薬を作れそうな人を知っている」的な文の所を修正
暗い、目を閉じているから当たり前かもしれないけど、瞼の隙間から入り込む光も無い。
私は今、地面も壁も無い空間を漂う。そんな夢にいるらしい。
(おかしいな……、ここまで意識がはっきりしてるなら、もう何かしら起きてるはずなのに)
何時からかは覚えてないが、私は眠ると毎回悪夢を見る。 しかも妙に感覚がリアルな夢。
死ぬことはもちろん、死なずに延々と苦しむこともある。
死ぬと夢から覚めてハッとするけど、覚める直前までは確かに現実のように感覚がある。
痛い。苦しい。そういうものばかり。 お陰で寝ることが怖い。すごく怖い。最近は眠る機会も減ってきてるけど。
苦しみを味わっても目が覚める度にそれがリセットされるが、苦しむことに変わりはない。
もしかしたらいつか本当に死ぬ可能性もある。
こうも悪夢ばかり見るようになった心当たりは無い。
生活環境に不満は無いし、何か悩みがある訳でもないのに。
(っ……!)
急に体が重力を感じ始めた。
寝ている感触は柔らかい。ベッドの上だろうか。
そのまま待っても何も起きない。今日は本当に久々に悪夢を見なくて済んだようだ。
起きようと目を開ける。
「は?」
飛び込んできたのは見知らぬ部屋。
寝ていたベッド。壁際の勉強机。中央に置かれた背の低いテーブル。
その他諸々の特徴の無い部屋。
テーブルの真ん中にはどうぞ見てくださいと言わんばかりにノートが一冊置いてある。
部屋から出るにも何が起こるか分からないし、もしかしたら状況が分かるかもしれないと思いノートを手に取る。
「【夢日記】ね……」
確かその日見た夢を日記として書くことだったか。
それを続けると夢を現実として認識できるようになるだとか、
現実と夢の境目が分からなくなって危険だとか、
逆に精神療法になるなんて言う人だっている。
状況の把握は無理かもしれないが、とりあえず好奇心に任せて読んでみる。
「これは……私と同じ?」
書かれていたのは自分が死ぬという内容の記録ばかり。
この部屋の持ち主も私と同じ悪夢に悩まされているらしい。
どのページも死ぬことばかり。
自分の経験も含めてあまり新鮮味の無い内容なので程々に読み飛ばしていると、
ページが一枚落ちた。
別のノートからページを千切って挟んでいたようだ。
「あ、これだけ夢の内容じゃない」
他とは違うページ。
夢日記を書くのが日課だという書き出しで自身の状況が書いてある。
「……!『こうも悪夢ばかり見るようになった心当たりは一つだけある。』これだ!」
私と同じ悪夢に悩んでいる人。
私が夢を見る切っ掛けが分かるかもしれない。
『メアノール錠、
その薬はお医者さんから処方されたものではなく私が勝手に買った抗鬱剤だ。
私は鬱なのだ。元々は病院で処方される薬を飲んだりしていたがまるで効果がない。
カウンセリングなんかも受けたことがあるけどはなから信用していない。
そうこうしてるうちに案の定処方された薬も飲まなくなり、外に出る気力もなくなった。
まず部屋から出ること自体が大きな大きな関門なのだ。 ご飯も食べなくなって倒れたり吐いたりした。
吐いても何もでないのに何を吐いたんだろうか。ウケる。
そんなある日幸か不幸か、インターネットでとある抗鬱剤を見つけた。
正確にいうと探していたわけでもなく、
挑戦する気もない自殺方法を調べていたらお節介なことに載せられていたページで目に入ったのだ。(死にたい人を引き止めるのは本当に幸せなんだろうかとも思うが。)
主作用は著しい抗鬱効果、気分の高揚、そして鬱自体の改善、栄養の調整、効力も極めて長いと至れり尽くせりらしい。
ただそれよりも私はその副作用に惹かれた。 「死に至る程の強い悪夢」 と書かれていた 』
どうやらこの部屋の持ち主は鬱病患者だったようだ。
強力な抗鬱剤を買って、その副作用で悪夢を見るようになった。
でも私は悪夢を見るような副作用を持つ薬なんて飲んだことは無い。
いや、作れそうな人は一人知っているけど。あの人の薬は飲んだことないし、寝ている人に勝手に薬を入れる人でもないはずだ。多分。
というか悪夢を見始めたのはトレセンに来る前からだった気がする。
それに肝心の薬の名前が書いてあるであろう場所が滲んで読めない。
かなりがっかりしたが、私が今いるのは恐らくこの日記を書いた人の部屋だ。
この部屋を探せば見つかるんじゃないだろうか。
そう思って探せばすぐに見つかった。勉強机の上。ノートや教科書が置いてある中で、急に場違いな薬が入っているであろう瓶が置いてある。
手に取ってラベルを見ると【MARENOL】と書いてある。
「えっと読みは、まれの…………っ!まさか
英語は特別得意じゃないが、スペルから読みを予想するくらいは出来る。
聞き慣れた言葉であれば尚更だ。
読み方を理解して全身に寒気が走った。
それと同時に意識が遠くなる。この夢はここで終わりらしい。
っは!はぁ……はぁ……」
知ってる部屋だ。今回は苦しまずに済んだらしい。
でも、精神的に疲れたのはあまり変わらないようだ。
「【メアノール】、
錠剤の名前はメアノール。
それは、ウマ娘の私が貰い受けたのと同じ名前。
「ウマ娘は別世界の名と魂を受け継ぐ……か」
メアノール
「MARENOL」のPVとか、音ゲーに実装された「もぺもぺ」のジャケットにいるあの子。
ある日を境に自分が死に続ける夢を見始めたウマ娘。
前世の記憶があったところで鬱病の一般人だし、ウマ娘の世界では役に立たなそうなので記憶はない(活用できるならしてほしいけど)。
でも悪夢を見るようになった理由は知ることができた。原作と違い悪夢をみる覚悟ができてない上に、他人の苦しみを押し付けられてる気がして気が滅入る。「別世界の名と魂を受け継ぐ」ってこういう事か?とさらに滅入る。
多分これを機に鬱病と一緒に不眠症に罹って周りを曇らせてくれると思う。夢が怖くて眠れない、ようやく眠れても悪夢を見る……的な。
なんでこんな状態で出バの許可が下りるのか、走ろうとするのか、トレーナーは誰なのか、私の頭では思いつかない。
ところで、人間は強く思い込むことで負ったはずの無い傷が体に浮き出る事があるそうですね。それがどうしたって話だけど。
固有スキル
『夢は終わらない』
夢から逃げるために速度を上げる。
本人曰く、「夢が後ろから来てる」らしい。これが発動するとスタミナが切れても、フォームが崩れても、あまり速度を落とさずに走れる。
ただしゴールした後ぶっ倒れて、そこそこの期間動けない。
それらの顔はいつも恐怖で染まっている。
『笑顔咲く道』
極々偶に、レース開始直後に発動する。
序盤は思い切り温存してから速度を上げる。
『夢は終わらない』が先行や逃げとすれば、こっちは追い込み。
これが発動すると『夢は終わらない』は発動しない。
本人曰く、「最初は楽しいのに、途中で怖くなる。嫌なのは途中で怖くなるのがわかってるのに、最初が楽しくて仕方ないこと」らしい。序盤で珍しく笑顔で走り始めたら、その速度は最悪。かと思えば中盤辺りから急に何かを恐れるように速度を上げる。
序盤遅すぎて追い込み間に合わなそう。
ウマ娘の要素全然無い……。
言ってませんでしたが私はウマ娘のゲームやってないしアニメも漫画も見てません。
最近シンデレラグレイ買ったけどまだ読んでないし。