誰か書いて   作:嫌怠

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「ハンニンダー出すときって花だよな……」で思いついたからそれだけ書く。


37.運命の妖精(2) ハンニンダー

「未来自由の書が、新たなマコトジュエルの在処を示した」

 

怪盗団ファントムの劇場にて、ウソノワールが未来自由の書に現れた予言を読み上げる。

 

「【器は手に入れた。しかし、本来の持ち主を覗かなければ、石が宿る事は無い】」

「じゃあ、探しに行く必要は無いって事か?」

 

今までの予言とは違い、既に手に入れているという内容。

ゴウエモンの疑問に、アゲセーヌが続く。

 

「本来の持ち主が居るって事は、アゲ達が奪った物の中って事?マコトジュエルしか興味無いんですけど~」

「も、もしかして、これですか……?」

 

アゲセーヌの言葉を聞いたソラが、以前プリキュアから奪ったプリキットミラールーペを掲げた。

 

「なるほど、"覗かなければ"と言うのはそれでプリキュアたちを見る、あるいは"覗いて使うものである"という示唆……」

 

ニジーの推測を聞いて、ウソノワールが声を上げる。

 

「ならばソラ、今回はお前が行け!」

「り、了解です!」

「……」

 

ソラの返事にウソノワールは呆れたように黙る。

そして、もう一度声を上げた。

 

「ライライサー!」

「あっ!……ら、ライライサー!」

 

掛け声の意図に気付いたソラは、たどたどしく返事をして出撃していく。


「あなたは!」

「ソラ!」

 

休日、外出をしていたみくるとあんなの前に、ソラが現れた。

その手には、2つのミラールーペが握られている。

 

「ミラールーペを返して!」

「大事な探偵道具なの!」

「それについてお話が……。あれ……?」

「どうしたの?」

 

言い淀んだにしては不自然な間。当のソラ自身すら戸惑っている様子に、2人も戸惑う。

ソラは少しの間どこかを見つめた後、会話を再開する。

 

「えっと……どうしてこれに拘るんですか?新しい物を作ってもらうのは容易いはずなのに」

 

それは、失ったのなら代わりを用意すればいいのではという、至極単純な疑問。

どこか台本を読んでいるようなわざとらしさを感じるが、反論しない訳にはいかない。

 

「確かに、新しいのを貰うのは簡単だよ。でも、そのミラールーペは今までの事件を解決してきた思い出が詰まってる!」

「それに、私達がプリキュアとして、2人で頑張っていくって気持ちの証なの。替わりなんて無い!」

 

「「絶対に取り戻す!」」

 

2人の声が重なる。

それに答えるように、2つの光の玉が現れた。

 

「マコトジュエル!?」

「もしかして最初から……」

 

その様子を見て、2人はソラの目的を理解する。

直ぐに臨戦態勢へ。前回、彼女は目的を達成した瞬間に退却してしまった。

プリキュアの撃破が半ば第2の目標になっている他のファントムのメンバーと違って、このまま逃走してしまうかもしれない。

 

「こ、これで目的達成……。あれ?また……」

 

しかし、彼女はまた戸惑った様子で2人に向き直った。

 

「指令は、このマコトジュエルで貴方達と戦えと仰いました。遂行、開始します!」

 

ソラは口の前で人差し指を立てた。

 

「ウソよ覆え……」

 

やがて、その指先には青い花弁を伴う光が宿る。そのままミラールーペを指差す。

 

「運命を繋ぎましょう、ハンニンダー!」

 

その瞬間、ミラールーペにソラの光が宿り、青いトリカブトの花が咲く。

 

「ハン!」

「ニン!」

「「ダー!!!」」

 

ミラールーペは、2体のハンニンダーに姿を変え、あんなとみくるに襲い掛かる。


 

ファントムの劇場に新たなメンバー、デッチ・アゲインがやって来た。

彼は劇場の観客席で、ウソノワールにじゃれている。

そこへ、劇場に残っていたソラが話かける。

 

「あの、ウソノワールさん。そ、その人は?」

「デッチ・アゲイン。ロンドンの方を任せていた」

「君が運命の妖精か!噂は聞いてるよ」

 

特別注目を浴びる事のない自分の事を知っていると言うデッチ・アゲインの言葉に、ソラは驚く。

 

「ぼ、ボクってそんなに有名なんですか?」

「君が、というよりは『運命の妖精が怪盗団ファントムに入団したこと』が、かな。ファントムが一層危険な存在になったとか、ファントムを内側から壊しに行ったとか、いろんな噂でいっぱいさ!」

「内側から壊しにって……、そんなに信用無いですか?」

「そりゃそうでしょ。君たちは何処で何をしていたって、それは"運命"のためなんだから」

「そんなぁ……」

 

落ち込むソラ。それを見た後、デッチ・アゲインは今までの飄々とした雰囲気が嘘のような、真剣な口調で言葉を続ける。

 

「でも、俺も疑問なんだよね。ファントムは世界をウソで覆おうとしてる。それは君たちの言う"運命"もウソになるという事じゃないのかい?」

 

その言葉を聞いたソラもまた、普段のおどおどとした仕草が鳴りを潜め、真っすぐに視線を合わせて話し始める。

 

「"運命"に嘘など意味を成しません。"運命"が嘘で覆われる事を良しとするなら、それが正しい世界という事です」

 

疑いなど欠片も無い言葉。

信仰とも言える言葉を聞いて、デッチ・アゲインはまた飄々とした雰囲気で話し始めた。

 

「まあ、運命の妖精との協力は利益があるって話は有名だからね。だからこそ、ウソっちも入団を許可したんでしょ?」

「……断る理由も無いから受け入れただけだ」

「何より、かの偉大な"運命"とやらが、俺たちを見てくれているんだ。それに応えてあげないと!」


 

ソラ

今回は解禁しない。でも戦闘中に指令を遂行してると思う。【ウソと真実の交点に点を打て】みたいな。

最近ファントムに所属した新人。るるかとどちらが早いかは決めてない。

イメージはマコトジュエルが砕かれた瞬間に【真の地に現れる怪盗団に入団しろ】みたいな指令が来て、ジュエルが砕かれてから2日目の午後までには入団希望してる感じ。

"運命"や指令について思考する時は、どもらないように書いてるつもり。

 

 

トリカブト

ソラが使う花。

人差し指のロゴの花にしようと思ったけど、実在する花しか使われなさそうだからモチーフになったこっちにしとく。

だからってソラがトリカブト好きなのかは知らない。ニジーといっしょ。




るるかが明らかにファントムと別の目的で動いてるソラとどう関わっていくのか占う場面があったりした。
占い結果で【運命は貴方の敵では無い。それでも抗うのなら、揺るがぬ意思か、頼れる仲間を持ちなさい】みたいなのを考えてたけど、当の"運命"が今出てる情報だと何をしても想定済みの無敵の存在だから不毛かなって思って書かなかった。
一応直ぐ近くに「奇跡の二人」が居るから何か起こらないかなとは思っている。

ゴウエモンがソラを気に掛ける場面もあると思うけど書けなかった。
ちゃんと新入りとして面倒見てくれてるよ。
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