OPで現在過去未来とか言うからさ。
「あんな、ちょっといいか?」
「どうしたの?」
実験で手が離せないジェット先輩に「倉庫から持ってきて欲しい物がある」と頼まれた。
キュアット探偵事務所の倉庫。思えば中を見るのは初めてだ。
「何か光ってる?」
ドアを開けると、真っ暗な倉庫の奥に橙色の光が揺れている。
近づくと、そこに有ったのは抜き身の刀。刀身が赤く光っていて、近くにいると熱気を感じる。柄は無く、布を巻かれた部分が持てそうなくらい。
そんな刀が、台に置かれている。
「鞘が無い……?」
安全のためにも、普通なら有るはずの鞘も見当たらない。
「ジェット先輩に聞いてみよう」
頼まれていた物を探してから、倉庫を出た。
「ああ、あれは僕が生まれるより前の大昔に作られたって刀だな」
あの刀についてジェット先輩に聞いてみると、そんな答えが返って来た。
「でも、抜き身で置いておくのは危ないんじゃない?熱そうだったし、火事になっちゃうよ」
気になるのはこの部分。何故あの刀は抜き身で放置されているのか、そして熱気を出す刀を置いていたら火事になるんじゃ?
「何言ってんだ。抜けないように紐で固定されてただろ?」
「え?」
「強力な封印らしい。誰にも抜けないから、誰にも使われないまま今まで放置されてるんだ」
紐で固定されてる?紐も固定するような鞘も無かったのに……?
「倉庫の奥にある刀だよね?台に置かれてる……」
「事務所にある刀なんて一つしかないぞ?」
「私が見たのは鞘が無くて刃が剝き出しの刀だったよ?赤く光ってて、なんだか熱そうだったし……」
もう一度刀について説明する。
私の説明に驚いたのか、先輩は目を見開いて後部屋を出て行って、直ぐに戻ってきた。その手には、倉庫にあった刀と置かれていた台。
「どう見える?」
「あれ?ジェット先輩が言ってた通りだ……」
差し出されたのは白い鞘に納められた刀。赤い紐が巻き付いて、刀が抜けないように固定されている。
私が見たのとは違う……。
「……この刀の名前は
そう説明をしながら、先輩は持ってきた台に刀が置く。
「刀が……!」
「こんなの僕も初めてだ……」
先輩の手を離れた刀は、乱れた映像みたいに姿がブレて、抜き身の姿と、白い鞘の姿を行き来している。
倉庫で見た時はこんな事にならなかったのに……。
「過去未来現在が集まった刀。未来から来たあんながいると、普通なら見えない別の姿に見えるって事か?」
「ジェット先輩が持ってた時は、私にも抜けない刀が見えた。なら、私が持ったら……」
刃を触る事にならないように、柄の部分を掴む。すると、刀のブレが納まって、抜き身の姿になる。
でも、今回はそれだけで終わらなかった。赤い刀身がさらに赤くなって、感じる熱気が強くなる。そして、ついに火が上がり始めた。
「
びっくりして刀から手を離す。刀はまた二つの姿を行き来し始めて、火は収まった。
「「……」」
火傷をしていないか確認して、ジェット先輩と刀を見つめる。私達が出した結論は……。
「危ないな!」
「そうだね!」
厳重な保管。ついでに、私はなるべく刀に近づかないように注意された。
羅生刀
大昔に時空の妖精と発明の妖精が協同で作った刀。
過去現在未来、どの時間を見ているかで見える姿が変わる。
現在を生きているジェット先輩は現在の姿。1999年にタイムスリップしたあんなは過去の姿で見えている。
主導が時空の妖精だったことから何らかの目的があって作ったと予想されるが、「過去、現在、未来を一か所に集める事に成功した」という証言しか伝わっていない。
元ネタの良秀三千大千世界は、侵蝕で過去の刀を使って現在と未来の刀を壊すような演出がされている。もしこの刀が厄ネタなら、あんながいた未来を壊そうとする話が始まるかもしれない。
羅生刀[現在]
白い鞘に納められた刀。抜けないように赤い紐で封印されている。
完成して他人の目に触れる頃にはこの姿だったので、その刃を見たのは製作者の二人だけと思われる。
羅生刀[過去]
刃が赤熱した刀。
羅生刀[現在]の過去と言うには、刀身がでかい。
羅生刀[未来]
過去から未来に来る者がいないので見ることが出来ない姿。
元ネタの羅生蝶はどの時間が見えるかに特に理由は無さそうなので、そっちを採用するなら見れそう。
アルリウネのフレテキからエクレールと何かできそうとかもある。
あと薬指点描派エリザさんが見たい。描いて欲しい方。