サッカー少年少女の日常 〜オリキャラ●レクションfeat.イナイレ〜   作:杠葉

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ミナクモ中学 起

 

 

ええぇええええええ!!??

 

 

 

 

 

 すぐ外の廊下のその両端まで余すことなく轟く悲鳴は、周囲にその深いショックを物理で強制的に体感させた。まだ少ないとはいえぱらぱらと通りがかった生徒や、発生()となった職員室にいる教員が軒並み被害を受けている。

 

 掴みかからんとばかりに詰め寄りまくし立てる発生()の思いはしかし、眼前の人物には届かないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ(にゃ)ななな(にゃあぁ)んで!?(にゃ)んで(にゃ)(にょ)よ!?です(れしゅ)か!?」

 

 

「なんて??」

 

 

 

 滑舌が悪いので。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そもそも俺に聞くなよなぁ、新任のペーペーだせ?」

 

 

「3年目で(みょ)ペーペーなの(にゃにょ)??センセーって大変(にゃ)のねぇ…………じゃ(にゃ)かった!」

 

 

 

 そう()()眼前の人物(副担任の先生)は飄々とするが、文句は担任の先生に言ってほしい。

 

 『入部届は担任か副担任に貰うこと』

 『職員室にあるので(担任)はいまは持ってない』

 

 それを聞いて即職員室へ向かっ(猛ダッシュし)ただけなのだ。

 

 

 

(にゃ)(にゃ)んでサッカー部が(にゃ)(にょ)よ!?」

 

 

「だからなんて?? まあ、なんとなくわかるが……このご時世にそこそこ珍しいもんなぁ。」

 

 

「うぅう、あたし(あーし)の“かちゅぜちゅ”が憎い(にょ)よ……コホンっ!

 ……どうして、サッカー部が、ないのよ…です?」

 

 

「だから俺に聞くn

 

っなぁあんですってぇえええぇえ!?!?

 

――ウルサっ!?

 

 

 

 

 

「サッカー部が!! ないっ!? いったいどういう意味かしらっ!?!?」

 

 

 

 声量や速度がガクンと落ちるがそれでも伝わるように、一言一言噛みしめる(まない)ように区切る。そうしてやっと滑舌が落ち着きをみせる彼女へ、副担任は改めて「俺(はその頃ここにいないから、知らん奴)に聞くな(意味ねぇから。知ってる先生に聞けって)。」と伝えようと(伝わってない)したが、思わぬ乱入者が現れた。

 

 ()()の声もまた廊下の両端……どころか階段を突っ切って上下階にまで響き渡ったであろう。新たな発生()の誕生だ。

 そして二度にわたって間近で騒音被害にあった副担任は流石に堪忍袋の限界だったか、大人気なく感情を爆発させたのだった。

 

 

 

「だあぁああっ!! ウルセェっつーの!!

 俺に!! 聞くなと!! 言っとるだろーがっ!!!!」

 

 

先生(しぇんしぇえ)の声も相当(しょーとう)だと思うにょ…?」

 

 

事の発端(おまえ)が言うか…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあまあ先生、落ち着かれてください。ここは職員室ですし。」

 

「う…も、申し訳ないです。」

 

 

 結局別の初老の教員にたしなめられることで騒ぎは収束した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お二人も、落ち着きましたか?」

 

 

あたし(あーし)は落ち(ちゅ)いてたんだけど(にぇ)〜。」

 

「そうね、すまなかったと思っているわ!! 落ち着いた場をウチが騒がせてしまったようね!!」

 

 

 

「明日葉さん、声量を

 

すみません!!!!

 

……まあ、いいでしょう。」

 

 

 

 …………収束した!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 初老の教員は生徒2人を連れて、職員室の隅に設置された簡易応接室(ローテーブル1卓と椅子4脚がパーティションで目隠しされているだけの空間)へ腰を据えた。

 

 そこで彼女達――【綿雲(わたぐも) えあり】と【明日葉(あしたば) 瑞花(みはる)】――は、『色々あってサッカー部自然消滅したよー』という説明を受ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅん……?」

 

 

「うぅうん…?」

 

 

 

 

 

「「それって、ウチには(あーしは)関係(にゃ)(にょ)よね? ……んん??」」

 

 

 

 

 

 同じような言葉――“かちゅぜちゅ”により別言語と取られることはあるが間違いなく日本語――が聴こえたことで、2人は互いに顔を見合わせる。

 

 

 本当の意味で互いを見たのはこの時だった。

 

 

 

 

 

「……どうやら、目的は同じようね!!」

 

 

「……(しょ)ーみたいだね(りゃねぇ)?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生!! 申請書をいただけないかしら!?」

 

 

「あと、(にゃに)か書くもにょも貸して(もりゃ)えると嬉しい(うりぇしー)(にょ)よ!」

 

 

 

 目と目が合った瞬間に何やら通じ合った2人は、早速行動を起こすことに決めたらしい。興奮気味に立ち上がり、サッカー部について語った初老の教員にグリンと視線を――えありは糸目で判りづらいが――向けた。

 

 熱い視線を受ける初老の教員は、生徒達の考えを予測し、受け入れることを決めた。その目を懐かしげに細めながら。

 

 

 

「おやおや…………一応格式的に聞いておきましょうね。

 ――一体、何をなさるのかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ウチ(あーし)達で、サッカー部を創るの(りゅにょ)よっ!!」」

 

 

 

 えありと瑞花は互いの視線を再度合わせた後、初老の教員へ向けて破顔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それはいつかみた希望の形をしていた





 珍しくさらっと流れが決まりました、葉っぱです。
 文字数のことはお目溢しを…。

 先日書くよ〜と言っていた『読者参加型への応募で生まれたオリキャラのわちゃわちゃした日常』を覗き見る感じの小説、まずは各サッカー部のメンバーが集まるきっかけを書きます。
 第一弾は【ミナクモ中学】でした。

 なおここは【ミクモ中学】であり【ミクモ(水雲)中学】とは似て非なる中学であると宣言します。

 ……いえまあ、あっちも似た展開で創部しますが。大元は同じですが。
 これに更に登場人物(『G』にて募集したキャラ)が関わり展開がちょろっと変わる感じです。そちらもまた書きますね。


 全員1つの中学――というのも考えましたが、総数多すぎて回らないのである程度散らしました。ある程度なので、完全に立ち位置一致しない子もいたりしますが……そこは相関図的にとかで必要なので許して♡ゴメン。
 我得と割り切ったので文章的に〜〜とか気にせずぴゃっと投稿。


 うーん、葉っぱってば叫ばせるの好きですね…?

 あっそうだ。(唐突)
 今回のえありちゃんのセリフの書き方、どうですかね? 読みやすい?
 まあ入力面倒過ぎたので次回から仕様変えるかもですが。

 ※タイトルとサブタイトルが逆転していたので編集。まじか…。

スカウトキャラの募集、する?(読者参加型にするか否か)※ト●ダチ●レクションとかどう森の住民とか?のイメージな立ち位置になってしまう。それでも良いか。

  • みんなでわちゃわちゃしようぜ!!(OK)
  • わちゃわちゃいーれーてっ!(参加したい)
  • どっちでもいいかな…?(お好きに)
  • 初志貫徹しよう??(“うちの子”のみで)

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