だから俺は○○じゃねえって!   作:ガウチョ

14 / 25
この話も原作ブレイクです


人材を発掘せよ!

オールマイトの引退……それは世界に対して多大な影響を与える事になる。

 

彼を見ていた一般人は悲しみ。

 

No.2は物に当たり。

 

ヒーロー殺しは壊れる現実を思い、泣き笑いを起こし。

 

彼を恐れていたヴィランは喜び。

 

そして彼のせいで潜伏していた巨悪的存在は動き出す。

 

最初の変化はイナゴのように木っ端ヴィラン達が蠢き始め……それに強烈なカウンターを叩き込む者達の活動が始動する。

 

 

 

 

 

 

 

オールマイトの引退劇から一週間も過ぎると、まずヴィランによる軽犯罪が多発し、時間と共にその犯罪規模はエスカレートしていく。

 

 

 

 

これもその一つで前方が爆発する現金輸送車、原因はヴィランによる襲撃だった。

 

犯行した人間は四人で二人が個性持ち。

 

爆炎系と電気系、そして無個性ゆえに入手経路は謎だが拳銃で武装しているのが二人。

 

現金輸送車の前輪は爆炎系の個性の攻撃で無くなり横転、横転した車から警備員が悲鳴をあげて逃げていく。

 

犯人達が横転した現金輸送車から現金を盗み出していると、サイレンの音が鳴り響き、複数の制服警官と一人の私服警官が現れた。

 

しかしニヤリと笑い合うヴィランの四人組たち。

 

この世界では警察官というのは犯罪の取り締まりにおいて個性は使うことが出来ず、もし使えば服務規程違反として処罰されるため、個性を使うヴィランに警察官は対抗出来ず、プロヒーローが鎮圧したヴィランの身柄を預かるヴィラン受け取り係と揶揄される不名誉な組織になっていた。

 

 

 

今までは。

 

 

「北村警部! どうやら個性能力者と無個性の混成チームみたいです」

 

「ならば丁度いい、()()()()()()には絶好の相手だな」

 

 

北村 海(きたむら かい)

 

 

凄腕の警察逮捕術の使い手で、新人警官の教導も行う人物。

 

警察内部でも数人しか出来ないヴィランを素手で制圧した経験のある人物である。

 

 

 

事は数か月前……()()()()()から警察側に特殊装備の貸し出しの提案が届いた。

 

それは()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()装備であり、警察関係者は驚きを持ってその装備のスペックデータを貪るように閲覧した。

 

装備自体が高額で特殊なシステムゆえに整備や修復、ヴィラン側の情報漏洩も考慮して販売ではなく貸し出しとされた()()()を見た警察官達はその装備に希望を見る。

 

装備可能な資格を手に出来る者はきっかり100人。

 

そしてその恐ろしい倍率の席を手にいれた装備資格者は警察内部でも身体能力と戦闘技術、そして高い倫理観を持った()()()()()()()()達であった。

 

北村警部は腰につけていた()()()()()された警察バッジをヴィランの四人組に向けた。

 

バッジにはSpecial Police Associationを略したSPAの文字と、その文字の後ろにデザインとして()()()()が描かれている。

 

 

「対ヴィラン戦闘装備、承認申請!」

 

『申請受諾、許可します』

 

「コール!ゲシュペンスト!」

 

 

北村警部の掛け声にバッジに内蔵されたAIが返答し、超小型レーダーがほぼ一瞬で警部の居場所を特定。

 

後方に待機していた大型トレーラーから自動で対ヴィラン戦闘装備が飛行する。

 

高速で飛行してきたその装備は、()()の時間を稼ぐためにスモークディスチャージャーを地面に発射しながら北村警部を後ろから抱き締めるように()()()()()

 

濃密な煙の中で白黒のモノトーンの亡霊という名の切り札が、ウサギの耳の様なバイザーにデザインされたパトランプを光らせながら起動する。

 

唖然とするヴィラン四人組、ヨッシャー!と歓声を上げる制服警官たち。

 

 

「お前達……全員逮捕する!」

 

 

バイザーの奥に隠れたツインアイが、正義を成すため光を灯した。

 

それは緑谷出久が使ったゲシュペンストアーマーのデータを参照し、個性が使えない警察官達のために改良した新装備。

 

名をゲシュペンストアーマーP(police)型

 

見た目は出久の使っていた仮面ライダーっぽいシルエットからほぼ原作の人形機動ロボットに近いシルエットに変わり、無機質な威圧感を周囲に振り撒いていた。

 

 

何が何だか解らないが、とにかくヤバイ!

 

 

個性を持っていた二人は直ちに個性を発動。

 

一人は爆炎を、一人は電撃を放つがゲシュペンストアーマーP型の複合装甲には傷一つつかず、残りの二人の銃弾も豆鉄砲と大差はない。

 

そして。

 

 

「歯を食いしばれ……ジェットマグナム!」

 

 

一瞬で加速したゲシュペンストアーマーP型は右手のプロテクターに装着された三本の特殊警棒を起動し、爆炎の個性の男に右ボディブローを腹にぶち当てると同時に三つの衝撃が爆炎の男に襲いかかった。

 

三本の警棒が時間差で衝撃を叩き込むこの兵装は、対象の人間の強度をAIが自動で計算し、()()()()()()()()()()()()()()のダメージを与えるという、スパロボ的にはオートで【てかげん】する一撃である。

 

そしてあまりの苦痛にゲロを吐きながら意識が飛んだ爆炎の男。

 

それにビビるもう一人の個性もちは、いつの間にか間合いに入っていたゲシュペンストアーマーP型の左のジェットマグナムに同じく撃沈する。

 

残るは無個性二人だが、危険と判断して既に逃走を図っている。

 

 

「無駄な事を……ワッパービット!」

 

 

北村警部の音声入力によってゲシュペンストアーマーP型の腰のスカート部分に備え付けられた手錠型遠隔装備のワッパービット計四つが射出される。

 

各種センサーによって三次元的な動きをする空飛ぶ手錠は逃げた無個性の二人の手足に装着されて身動きを封じこんだ。

 

 

「状況終了……こちらに怪我人は無く、敵ヴィランも全員制圧完了か……」

 

『北村警部、装備の脱着をしますか?』

 

「頼む」

 

『了解しました』

 

 

AIの自動音声が答えるとアーマーから空気が抜ける音が響き、胸部装甲が開くと北村警部が飛び出した。

 

 

「おっと……服にはシワ一つない……着心地も問題なし、ホントに大した代物だよこいつは」

 

 

北村警部のバイタルをチェックし、そのままゲシュペンストアーマーP型は空を飛行していく……恐らく自動運転で大型トレーラーに戻るのだろう。

 

そして北村警部の後ろから声がかかった。

 

 

「北村警部!…俺感動しました!…あれが俺達が使う次代の平和の象徴なんですね!」

 

 

今回北村警部に帯同していた制服警官の一人、伊達流星(だて りゅうせい)巡査がキラキラした目でやって来た。

 

北村警部は呆れた顔で。

 

 

「馬鹿言うな流星! あれは支給された中でも()()()()()()()奴だ。百人の資格保有者の中には()()と呼ばれる大災害レベルの個性能力者に対抗できる正真正銘の切り札が有るらしいからな」

 

「あれで性能が一番低い!? 特機なんて何と戦うつもりなんですかね?」

 

「さてな……かつて“超常黎明期”において存在した、【磁力の王】や【災害の創造者】、【悪の帝王】とかと戦うんじゃないか?」

 

「……それってお伽噺の人物っすよ? ナマハゲみたいな人達を例にあげてもピンとこないっすよ北村警部~……」

 

「おいおい……事実は小説よりも奇なりって言うだろうが? 取り敢えず捕まえた奴等を留置所に送ったら飯いくぞ流星! いつものラーメン屋だ」

 

「了解っす!」

 

 

こうした光景が町中で行われ、木っ端ヴィラン達はゴキブリホイホイにかかるように捕まっていく。

 

そして彼等は次々捕まりながら、二度と個性による犯罪が出来ないように、最近警察に支給された個性没収装置に個性を没収されながら刑務所に入っていくのだった。




いつかゲシュペンストアーマーの細かい性能は書きたいと思ってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。