だから俺は○○じゃねえって!   作:ガウチョ

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次の日

今年の雄英は開放的である。

 

最近のマスコミの共通認識であった。

 

 

「君達毎日来てるけど、そんなに代わり映えしないよ?」

 

「いえいえ、やはりオールマイトにこうして対応してもらえるだけでも私達としてはありがたいんですよ。毎日でもほんのちょっとの変化は見逃しませんから!」

 

「そんな朝顔の観察日記じゃないんだから」

 

 

こうして連日オールマイトの姿を追っかけているが、ちゃんと受け答えしてくれる彼にマスコミの人達も笑顔である。

 

 

「……っと、すまないが授業があるんでね、ここでお暇させてくれるかな?」

 

「ああ、もうちょっとお話を!」

 

「これでも教師としての私は一年生なんだ。やることがいっぱいさ!」

 

 

それじゃあ! と学校に向かうオールマイトにアナウンサーがつられて雄英高校の敷地に入った瞬間、勢いよく鳴る警告音とすごい勢いでシェルターみたいな障壁が出来上がった。

 

「ああ、雄英バリアーだな……最近はかなりこちらに譲歩して情報の提供をしてくれるけど、今年は特に敷地内に無断で入ることだけは厳しいからな」

 

「生徒の学習環境に影響が出るし、オールマイトもいるから彼と敵対していた人間や組織を警戒してだろ? それに上からもくれぐれも雄英に無許可の侵入はするなってお達しがきてるからなぁ」

 

「なんでも一度それで上に損害賠償請求が来て、問答無用でかなりの罰金が飛んできたらしいからな」

 

「あのアナウンサー、帰ったら大目玉だな」

 

 

アナウンサーが唖然としてると、相棒のカメラマンの持っていた携帯に電話が鳴り、それに出たカメラマンが顔を真っ青にしてアナウンサーを引きずっていった。

 

 

そして1−Aのホームルームでは。

 

 

「昨日の戦闘訓練お疲れ……Vと成績見させて貰った。あと爆豪」

 

 

相澤先生は爆豪を見ると。

 

 

「いくらなんでも熱くなりすぎだ。訓練で殺し合いしてどうする?……まあ昨日お前は()()()()()()()()に散々絞られたそうだから、俺からは以上だ」

 

「わかってる……」

 

 

今度はデクを見ると

 

 

「あと緑谷……張り合いたい気持ちもわかるが、あそこは訓練なんだからギブアップを選択しても良かった。相方を守れたから良かったものの一歩間違えば大惨事だったぞ?……まあお前の所もきっちり絞られたみたいだから、こちらも以上だ」

 

「はい……」

 

 

爆豪も緑谷も朝からゲッソリとしていた理由がこれだった。

 

装備の損傷度は直ぐにデータとして代表に渡されるので二人の無茶苦茶ぶりがあっさり代表にバレ。

 

親があまり叱った事がない跳ねっ返りの爆豪には代表が一時間ほどミッチリ()()()()をさせながら説教を行い。

 

対してデクは代表が母親の引子に装備をしてなかった場合のデクの負ったダメージと、防御に失敗した場合のお茶子が負う被害をシミュレーションにして説明して怒ることを頼んだ。

 

爆豪も肉体的に辛かったが、デクは母親が説教しながら泣かれて心配されたことが精神的にクリティカルにきて今日まで引きずっていたのだった。

 

昨日は二人共馬鹿をしたり自分を顧みなかったらどうなるか、身を以て体感した一日だったと言えよう。

 

さて、その後に行われたのは原作通りの学級委員長を決めるイベントが行われ、原作通りに推移して飯田が学級委員長を務めることになる。

 

 

そんな中、街では連続強盗殺人犯の“僧坊ヘッドギア”というヴィランが人質をとって暴れていた。

 

プロヒーローのマウントレディやシンリンカムイが戦っていたが、撃退されてしまう……だが。

 

僧坊ヘッドギアの周りに飛んできたスモークディスチャージャーが視界を煙幕で塞いだ瞬間。

 

 

「ヌン!」

 

 

いつの間にかいた警察に支給されたパワータイプの装備であるアイアンコングに乗った警察官が僧坊ヘッドギアの喉に高速の地獄突きをお見舞いする。

 

 

「グフッ!」

 

 

気管が潰されて呼吸困難になった僧坊ヘッドギアは人質の拘束が緩み、アイアンコングはそのまま離れながら人質を取り返した。

 

 

「やれユージ!」

 

「おうよタカ! 究極! ゲシュペンストキック!」

 

「ホギャアー!!」

 

 

その瞬間()()()()()()()ゲシュペンストアーマーP型の高い位置からの高速キックが僧坊ヘッドギアの鍛え込まれた僧帽筋にぶち当たり、余りのダメージに吹っ飛びながら気絶した。

 

それを見たプロヒーロー達は。

 

 

「心強い戦力なんだけど……」

 

「我らは本当に廃業してしまうな……」

 

 

と、ため息をついたのだった。

 

 

 

そして場面を戻して雄英では、相澤先生が今日のヒーロー基礎学は人命救助訓練ということでそれ用の施設に向かうため着替えてからバスに、そしてバスの席わけで仕切っていた飯田が思ってたのと違うタイプの席に落ち込んでいると、デクは隣に座っている蛙吹梅雨という女生徒にいきなり話しかけられた。

 

 

「私思った事を何でも言っちゃうの緑谷ちゃん」

 

「あ、はい! 蛙吹さん!」

 

「梅雨ちゃんと呼んで」

 

 

ちょっと席が狭くて窮屈そうにしていたデクに蛙吹梅雨はニッコリしながら。

 

 

「貴方の“個性”、オールマイトにとってもよく似てるわ」

 

 

デクにとっては背筋が凍るようなセリフを言ったのだった。

 

 

「そ、そうかな? 確かに似た傾向の個性だけど」

 

「いや、梅雨ちゃんの話もわかるぜ。昨日の爆豪とのバトル見てたらそう思われるのもしょうがないだろ……服は弾け飛んでたけどな」

 

 

切島の言葉に赤面するデク、服が弾け飛ぶときに限ってお茶子に思いっきり上半身裸を見られるデクとしては余り触れてほしくない話題だ。

 

 

「しかし増強型のシンプルな“個性”はいいな! 派手で出来る事が多い! 俺の“硬化”は対人じゃつえーけどいかんせん地味なんだよなー」

 

「僕は凄くかっこいいと思うよ! プロにも十分通用する“個性”だよ」

 

 

腕を個性で固くしていく切島を見て、かつて個性を持っていなかったデクにすれば十分いい個性に思えた。

 

 

「プロなー! しかしやっぱヒーローは人気商売みてえなとこあるぜ!?」

 

 

そんなふうにバスの中でワイワイと雑談する生徒達。

 

そしてついた先はスペースヒーロー13号が作った特殊施設である“ウソの災害や事故ルーム”、略してUSJである。

 

そしてそこにいたのは。

 

 

「私がもう先に来ていた!」

 

「昨日ぶりだな爆豪」

 

 

スペースヒーロー13号と共に原作では遅れてきていたオールマイトとあの代表がそこにいたのだった。




なんで代表がいるかって?

原作知識といえば簡単ですが、念の為に何人かスパイを雑魚ヴィランの中に潜り込ませていました。
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