あとOD-8めちゃくちゃ苦戦しました。これを機に色々なキャラを昇進2にしたり練度をあげたりしたんですが、今まで貯めた素材と金がマッハで溶けましたね。しかも足りませんし…。濁心スカジは初日で最大強化したいのですが、間に合うかなこれ?
OD-8攻略、イージスちゃんいたら死ぬほど楽そう。
「あ、あの。スカジさん!」
「あら、グムじゃない。どうかしたの?」
「その、変なこと聞くんですけど、」
ーーーお師匠さんの所にご飯を運んでもらってもいいですか?
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これはまだイージスがロドスの精鋭達と演習を行う前のこと。つまり、イージスがロドスに到着してから演習が始まるまでの4日間のある日に起こった出来事である。
「流石にこれから戦うであろう相手と同室は気まずい」ということで、渋々個人部屋に居たイージスはいつ隣人が自分の元へ訪れるのかビクビクしていた。しかし、1日経ってもそんな素振りが無かったことから、完全に気を許して部屋でのんびりとしていた。どうやら今は間食用のお菓子を作っているようだ、鼻歌を交えながら、手慣れた手つきで生地を作っていた。型を抜いたそれをオーブンに入れてひと段落ついた頃、ふと彼女は部屋の扉に手紙が落ちているのを見つける。とはいえ、現在ロドスでそんなことをする人物など1人しかいない。一体なんの用事かとイージスは手紙を開いた。
ー師匠へ
今日の昼、グムという子があなたの部屋に食事を運んでくるから、昼食は用意しないでおくこと。逃げたり居留守をしたら承知しないわよ。
ースカジ
「ーほへ?」
死刑宣告であった。
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「うー…スカジさんに頼まれたけど、本当に私が行って良かったのかなあ?」
そう1人ぼやきながらグムは料理を持ちながら廊下を歩く。今日の献立はシチューのようで、湯気を立てながら美味しそうな匂いを漂わせている。疲れからか、さっきまで項垂れながら廊下を歩いていた職員がその匂いを嗅ぐや否や、食堂まで全力実装を決め込んでいる。それを見て苦笑を浮かべながら先程の会話を思い出す。
『折角だから、貴方が運んでくれないかしら?』
『え?グムは大丈夫ですけど、お師匠さんは大丈夫なんですか?人見知りって言ってましたけど。』
『大丈夫じゃないわね。』
『ええ…。』
『ほら、明日は師匠と演習するから、今会うのはお互いに気まずいのよ。それに、私があの人をここに連れてきたのは、あの人の酷い人見知りを治すためだから。』
『なるほど。じゃあグムが持ってきますね。』
『ええ、折角だから明日のためにプレッシャーでもかけておいてくれると嬉しいわ。』
『ええー!無茶言わないでくださいよ!』
『ふふ…期待してるわよ。それと、次からは敬語なんて使わなくてもいいわよ。』
「それ時にもらったこれだけど、スカジさんって思っていたよりもお茶目な人だったんだ。」
料理と共にトレーの上に乗った一枚の紙。題名は『師匠の取り扱い方』。
「『大きな声をあげると逃げ出します』『あまり目線を合わせないようにしてあげましょう』『接触は控えてください』って、お師匠さんって人間だよね?」
自分の師匠に対して結構な言い草である。そうこうしているうちに目標の扉まで到着した。グムは扉をノックしようと片手を上げるが、その前に中から声が聞こえてきた。
「ああどうしましょうどうしましょう⁉︎なんでこんなに急なんでしょう!普通こういうのは1ヶ月前とかに約束するものではないのですか⁉︎」
「少し落ち着いてください私2号!私3号、部屋の掃除は終わってますか?」
「大丈夫です私1号!というか来たばっかなので部屋は初めから綺麗でした。私2号は少し落ち着いてください!」
「だってだって、もう12:30ですよ⁉︎そろそろ来ますって!」
「「!?」」
「どどど、どうしましょう?どうやって会話を始めるべきなんでしょうか?」
「おおおおおおちちちついいてください私3号。た、確かこういう時には『会話デッキ』なるものを用意するといいって昨日動画で見ました!」
「ナイス意見です私1号!で、では今日の天気などどうでしょうか?」
「『天気デッキ』というやつですね!昨日動画に出ていた人も使っていました!これで勝てますね!」
「???」
色んな意味で地獄である。グムは「疲れているのかな?」と小さく呟き、現実から目を背けるように思い切ってノックをした。
ートントン
「「「きゃああああ!」」」
「グムって言います!食事を持ってきました!」
「ひ、ひゃい!どどどど、どうぞ!」
そう返事が返ってきたので扉を開ける。部屋には1人、ソファの後ろから顔だけをひょこっと出しているイージスがいた。今にも逃げ出してしまいそうな様子からは、とてもスカジの師とは思えない。
「あ、あの〜。」
「な、なんでしょうか?」
「変なこと聞くんだけど、ここって他に人とかいませんよね?」
「??は、はい。私以外には、い…ない…と…思い、ます。」
「そうだよね。やっぱりグム疲れてるのかなあ?」
「え、えと、ど、どうかしましたか?」
「ああいえ!何でもないです!それよりも、はい、これ!今日の献立はシチューだよ〜!」
「お、おぉ〜……。」
じゃーん!と言いながらトレーを差し出してきたグムにイージスはそう返事をする。そのトレーを受け取ろうとグムに近寄るが、距離が1mほどになったところでピタッと動きを止める。
「…」
「…」
「?」
「そ、そこの机に置いてもらっていいですか?」
「は、はぁ。」
そう言って
「…」
「(ど、どうしよう?会話苦手だろうから、そろそろ帰った方がいいかな。)」
時折グムが声をかけようとするが、その度にイージスはしゃがみソファから顔を隠す。グムが苦笑を浮かべながら内心そう思っていると、ついにイージスが話しかけてきた。
「そ、その、ごめんなさい。何を話せばいいかが分からなくて…。」
「ううん、大丈夫。シチューが冷めちゃうから、グムはそろそろ失礼します!食べ終わったら食器は外に置いといて貰えば回収するから!」
グムはイージスに気を遣って部屋から出て行こうとする。だが、イージスは勇気を振り絞りまったをかける。
「あ、あの!ひとつ聞いてもいいですか…?」
「?うん。」
「その、どうして私にご飯を作ってくれたんですか?あ!いや別に嫌だったとかじゃないんですけど、食事は『魔法』で作れるから大丈夫だと伝えていましたので…。」
「うーんとね、ロドスの中にいるのに何日も食堂で姿を見てないと不安になっちゃったの。それに、他の人にも聞いたけど、イージスさんを見たって人が誰もいなかったから…。」
「それは、その…ご迷惑をおかけしました。」
「ううん!グムがお節介なだけだから気にしないで!」
それにね、とグムは続ける。
「1人は寂しいんじゃないかなって。」
「…」
「その、イージスさんは今まで1人で暮らしてたから、1人の方が気楽かもしれないけど。けど、グムは1人の食事ってとても寂しいんです。任務とかの不安も、ドクターやズィマーお姉ちゃんと一緒にご飯を食べると紛れるの!だからね、いつかイージスさんも食堂に来てみんなと一緒にご飯を食べて欲しいな!」
グムは満面の笑みを浮かべながら言う。イージスはソファの後ろでしゃがみこみながら返事をする。しかし、そんな彼女の顔にも笑顔があった。
「…そうですね。今は難しいですが、いつか。」
「楽しみにしてます!あ、ごめんなさい!あんまり話すとシチューが冷めちゃいますね。そろそろ失礼します。」
そう言ってグムはイージスの部屋を出る。そして、廊下を少し進んだところで声をかけられる。
「あああ、あの!ここ、これ!クッキー焼いたので、どうぞ!あ、あと、食器は食堂に返しに行きますので!では!」
無理矢理グムの手にクッキーを包装した袋を渡し、返事を聞くことなく逃げるように部屋へと戻るイージス。グムは少しぽかん、としていたが、次第に笑顔を浮かべて大きな声でこう言うのであった。
「ありがとー!みんなで食べるねー!」
その声はイージスに届いたのかは分からなかったが、グムはスキップをしながら廊下を進むのだった。
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「ふう…緊張しました。けど、とてもうまく行ったと思います!これは大きな成長ですね。」
部屋に戻ったイージスは1人呟く。彼女的にはとても円満なコミュケーションを取れたようで、今も花咲くような笑顔を浮かべている。
「っと…そろそろ食べないと駄目ですね。…よかった、まだ冷めてなさそうです。それにしても美味しそう。…ん?」
料理を思い出しすぐさま机に座るイージス。料理はまだまだ冷めていないようでとても美味しそうである。そしてイージスはトレーに乗った紙を見つけた。…見つけてしまった。
「…『師匠の取り扱い方』?」
後日、スカジの修行がとても激しい日があったらしい。
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「あ、ズィマーお姉ちゃん!イースチナお姉ちゃんも!」
「おう。どうだった?噂のスカジさんの師匠とやらは?」
「うん!すっごい可愛い人だったよ!それにほら、イージスさんの手作りクッキー貰っちゃった!一緒に食べよう?」
「可愛かったって…もう少し他になかったの?グムらしいといえばらしいけれど。」
グムの言葉に呆れる2人。しかしちょうど昼も過ぎて甘いものを食べたい頃合いだったので、3人でお茶会をすることになった?
「…何これすっげえうまい。」
「グムには悪いけれど、ちょっと次元が違いますよこれ。」
「すっごく美味しいね!イージスさんってお菓子作り得意なんだ。」
「グム、絶対にこれの作り方教わった方がいい。そして私たちにもっと食わせろ。」
「同じく。」
「うん!今度聞いてみるね!」
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「けれど、そのイージスさんの部屋って一般オペレーター室ですよね?」
「うん、そうだったよ。」
「どうやってこれ作ったんですか?オーブンどころか、キッチンすらありませんけれど。」
「…確かに。」
というわけでグムちゃんでした。彼女には今でもお世話になることがあります。とてもいい子ですよね、まさかこんな子を120円の女なんて言う人なんていないんだろうなあ(すっとぼけ)。
この日の夜、全身に毛布を被った謎の人物が食堂に来たみたいです。