今日は白石くんが私の部屋に来ます。この前夕飯をご馳走になったお礼としてですが...正直緊張します。
好みを聞くのを忘れてしまったので無難な肉じゃがを作りましたが、白石くんのお口にあうでしょうか...
「ピンポーン」
白石くんが来たようですね。私は玄関を開け白石くんを迎え入れます。
「いらっしゃい、白石くん。どうぞあがってください」
「ああ、ありがとう」
「今日は来ていただいてありがとうございます。この前のお礼として昼食は振る舞わせてもらいますね。」
「ああ、ありがとな、坂柳。」
この前チェス部で戦ってきたようですし、せっかくですし試合をしたいですね...
「白石くん、昼食の前に1試合チェスをしませんか?」
「唐突だな...いいぞ、やろう。しかし道具は持っているのか?」
「はい、いつか白石くんとやる為に買っておきましたよ。」
少し高かったですがチェスのため...と思えば安いくらいです。
「マジか、俺もいつかやりたいとと思っていた、ありがとな。俺とやる為に買ってくれたのならポイントは半分支払うぞ。いくらだ」
私が欲しくて買ったのですし、ポイントが配布されていないDクラスの白石くんに払わせる訳には....彼はたくさんポイントを持ってますが白石くんに出させるのは筋違いです。
「払う必要は無いですよ。私が欲しくて買ったのですし。」
「本当にいいのか...?」
やはり白石くんはこういう所で優しいですね。
「構いませんよ。それに、Aクラスはポイントは割と入りますしね。チェス部で暴れた白石くんには及びませんけど。」
「暴れたって...まぁ、分かった。しかし生活に必要なポイントが仮に不足した場合は言えよ。あげるから」
ほら、こうやって気にかけてくれます。
「そうはならないようにしっかりと管理しますね。では、チェス代の代わりに私から1つお願いをしますね。白石くん、私とたまにチェスを打ってください。」
「そんなことでいいのか?全然構わないぞ」
「ありがとうございます。では、試合を始めましょう」
「はい、チェックメイトですよ。これで私の3連勝ですね」
普通に勝てましたが白石くんかなり強いですね...これはいい相手になりそうで楽しみです。
「強すぎるだろお前...」
「私は小さい頃に鍛えられましたからね。でも白石くんも十分お上手でしたよ」
「ボコボコにされてるけどな」
「チェス部では勝ちまくっていたようですけどね。
対戦して頂きありがとうございました。一旦チェスは辞めましょう。準備しておいた料理が出来るはずです。」
「おお、そうか。楽しみにしているぞ。」
「よいしょ」
鍋を机に運ぶ。
「料理は...肉じゃがです。料理を振る舞うとは言いましたが白石くんの好みがわからなくて、王道を作ってみました。お口に合うといいですが。」
「肉じゃがは好きだぞ、ありがとな。それとすごく美味しそうだ」
よかったです。あとはお口にあえばいいですが...
「ふふっ、ありがとうございます。ではどうぞ、召し上がれ」
「「いただきます」」
味見もしましたが、ちゃんと美味しくできていますね。よかったです。
お味はどうでしょうか。白石くんは無言...やはりお口に合わなかったのでしょうか。
「どうですか...?」
「美味い。美味すぎて言葉が出なかっただけだ」
....っ!そんなふうに褒められるなんて思ってなかったですね。しかし私らしくないですね...この程度で動揺するなんて。
「お口にあったようでよかったです。おかわりもあるので沢山食べてくださいね」
と、白石くんが見つめてきますね...とても恥ずかしいです。
「どうされました?私の方をじっと見て。恥ずかしいのですが...」
「いや、坂柳はやっぱ可愛いなと思って」
「白石くん?!」
なんでそんな平然としているのですか...こちらはとても恥ずかしいというのに。
「あ、すまん、なんでもない。忘れてくれ」
「自分から言っておいて...でも嬉しいですよ。ありがとうございます(忘れませんよ)」
そんなことがありながらも肉じゃがを食べ終わる。
「「ご馳走様でした」」
「ほんとにめちゃくちゃ美味しかったぞ。今日は本当にありがとな。」
「美味しそうに食べてもらってこちらも嬉しかったですよ。そんなに美味しそうに食べるとこちらも作りがいがありますね」
「ああ。めちゃくちゃ美味しかったからな」
「片付けは手伝うぞ」
「お客さんですから休んでもらって大丈夫ですよ」
私がおもてなしをするのですしね。
「いや、あんなにうまいものを食わせてもらったんだし、手伝うぞ」
こういう時の白石くんは譲ってくれませんし、お願いしましょう。
「そうですか。ではお言葉に甘えて、お願いします」
「そういえば坂柳。この学校の売りである進学、就職はAクラスでないと享受できないって話は聞いたよな?これを聞いてほかのクラスの奴らはやる気になっているようだが、Aクラスはどうだ?」
「そうですね。Aクラスから転落しないようにどうにかしよう、と言うところですね。私はそういう所には自信があるので、みなさんを纏める係としてクラスを引っ張るつもりです。運動は全く出来ないですからクラスのお荷物にならないように、ですね。」
「なるほど、確かに坂柳は頭が良いしいいかもな。しかし小耳に挟んだのだが、Aクラスはスキンヘッドのやつと坂柳の派閥のやつで分かれているみたいだが大丈夫なのか?」
無関心だと思っていましたが意外と色々考えているんですね。白石くん。
「葛城くんですね。あの方は正直私に劣っていると思います。が、一定数支持している方がいるので様子を見て、という感じですかね。それと、白石くんはDクラスですがどうですか?」
「どうだろうな、クラスが団結なんてもってのほかだし、不良品生徒が多いからな。Aクラスに上がるのはこのままだと無理だろう」
白石くんの実力だとDクラスなのは不思議ですが...もし将来Dクラスと戦うことになったら正々堂々と戦いますが、負けるつもりはありません。
白石くんがAクラスだったらよかったのですが...
「あと俺は学校の実績を見て入ったわけではないからAクラスに上がりたいとは微塵も思っていない。」
私の思考が読まれましたね。気をつけましょう。しかしやはり白石くんは不思議ですね。
「大抵の生徒は実績を見て入ってくると思いますが変わっていますね。それと白石くんがDクラスに配属された理由も不思議です」
「中学で色々あってな、それが原因だろう。」
「そうですか...今は聞かないでおきますね」
急に彼の纏っているオーラが澱んだ気がしました。この様子では聞くことはまだ不可能そうですね。
「ああ、助かる」
話を変えましょう。
「それと、たまにチェスを打つという約束ですが、これでは毎回私が圧勝してしまいますね...」
ちょっと笑いながら。
「次までに強くなっとくからよ、楽しみにしとけ」
「はい、楽しみにしていますね」
「今日はとても楽しかったです。ありがとうございました」
「こちらこと美味しい肉じゃがをありがとうな。それと、チェスは惨敗だったが、楽しかった。次までに強くなってやる」
「はい、ぜひ私を倒してくださいね」
「じゃあ、また明後日。」
「はい。さようなら」
今日は白石くんに美味しいと言って貰えてよかったです。また、チェスも出来ましたね。
やはり白石くんと一緒にいると楽しいですね。ちょっと不思議な人ですが、とても魅力的です。
それに、こんなにも私が動揺するなんて...この気持ちは...いや、なんでもありません。珍しい方なのでちょっと驚いただけです。
まだこの感情には名前を付けられません。
1話の長さ(詳細?は3話の後書き)
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このままでよい
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半分くらいの長さ
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短いのをたくさん