とんでもない内容の入学式だった。クラス全員の顔が引きつっていた。
隼人「いや〜すごい入学式だったね…」
勇気「4年間も命かけて戦うんだ。むしろ緩いくらいじゃないのか?」
隼人「ストイックだねぇ。いつか嫌になるよ〜?」
そんな雑談をしつつ教室へと戻る。
みんなそれぞれ話し相手くらいは見つかってはいるようだ。どこの中学だったとか、地元の話とかこういう所は学生らしさを感じる。
隼人「そう。こいつが小中同じの勇気!」
勇気「は?何勝手に紹介してんだ。」
隼人「まぁまぁ、昔からファーストコンタクト苦手だったでしょ?だからこうして知り合えるうちに知り合っとかないと!
勇気「お前は俺の親かよ!」
こいつはいつも余計なことをする。だって相手はクラスに2人だけの女子だぞ?女性と話す経験は人並みだがこうも急だとかなり気恥しさを感じる。
勇気「椿です……色々よろしく……」
???「ふーん、へんなの。私は竹内杏。よろしく」
なんだこの性格がきつそうな女子は。見下すような目に腕まで組んでやがる。オマケに命を張るこの学園でツインテールと来た。何を目指しているんだ?
???「あ、あの!私は渡部日向です。皆さんの迷惑にならないように頑張りますね!!」
こっちはおとなしい小動物のような子だ。竹内と比べて癒し系だろう。
杏「まあ、この学校にいるなら上手く付き合っていきましょ?足引っ張られたらたまったもんじゃないから。」
は?
日向「あ、杏ちゃん!そんなこと言ったら失礼だよ!」
そう言って2人はトイレにでも向かうのか、廊下へと去っていった。
勇気「聞いたか?隼人。あいつほんとに何言ってんだ?」
隼人「あはは…随分気の強い子だね…」
隼人も思わず苦笑いしている。
そんな他愛のないことを話していると予鈴がなる。
みんな自席について担任を待つ姿勢を作っていると、きちっとした全身黒いスーツの男が入ってきた。講堂でとんでもない演説をしてた倉田教官だ。
倉田「起立」
重々しくドスの効いたその声はその場の雰囲気に緊張感を持たせた。
倉田「そうだな。小田。号令を」
屈強そうなクラスメイトの1人を名指しで号令をさせた。あいつ小田っていうのか。
小田「気をつけ、例、着席」
何であいつは何一つ動じないんだ?
倉田「ふむ。揃っているな 。今日この日から4年間お前らの担任をする。倉田だ。せいぜい死なないように頑張る事だな。」
言い切っちゃったよこの人。
このほんの数分だけで俺の高校生活はそう穏やかに行かないことを確信した。