とあるトレーナーの願い   作:屋守 竜

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前とだいぶん間隔が空いてしまいましてすみません。ユニークアクセスも10000を超えて、本当にありがたいです。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします


戦勝祝いとトレーナーの秘密

とある町のとある料亭。トレーナーのポケットマネーで貸し切られたそこで、チームデネブの戦勝会が行われていた。ファインモーション、マヤノトップガンの2レースはいづれもその実力と将来性を示すような鮮やかな勝利、それを祝しての戦勝会だった。普段はアスリートとして食事にも気を使っている(全員が気を使っているという訳でもないが)彼女たちも、トレーナーの奢りで存分に舌鼓を打っていた。

 

「ファイン、秋華賞は本当に見事だった。勝てるだろうとは思っていたが、あれほど綺麗に勝ってしまうとはな。」

 

「やっぱり併せが効いたのかな。追われる感覚とか、それを感じながら抜け出す感じとか。他の娘と一緒に走らないと分からないこともあるからね。」

 

「その感覚を十分に掴めていたようで良かった。次のエリザベス女王杯までその感覚を忘れないでいてくれ」

 

「うん。あっ、そうだ!京都もラーメンが美味しいって聞くから、勝てたらまたみんなで食べにいきましょ!」

 

「わかった。そのかわり、レースまではしっかりと状態をキープしてくれ。今のままなら十分やれる。」

 

レースで勝とうが注目されようが、自分を貫けるファインモーションは本当にすごい、そう思ったトレーナーだった。

 

______________

 

「トレーナーちゃん!マヤにも構ってよー」

 

ファインモーションとの話が一段落したところで、もう1人の主役から袖を引っ張られた。普段から若干かまってちゃんなところが見られるマヤノトップガンだが、今日はいつにも増してかまってちゃんだ。

 

「どうした?」

 

「だってトレーナーちゃん、ファインさんとしか話さないんだもん!ああっ!もしかしてトレーナーちゃん、ファインさんのこと

 

「そういうんじゃない。お前がかまって欲しいなら、そういえばいいんだ。話し相手くらいにはなってやる。」

 

「言ったからね!トレーナーちゃんしばらくマヤのこと構ってないといけないんだからね!」

 

「……わかったわかった。」

 

正直に言うと、マヤノトップガンを見ていると何故か彼女のことを思い出してしまう。性格が似ているだとか、容姿が似ているだとか、別にそんなことは無い。確かに面影は多少あるが……ただ1回だけ、レースに向かう凛々しい後ろ姿が一瞬、被って見えただけなのに。その印象が、面影が、焼き付いて離れない。こうやって話している時、今ひとつ会話が入ってこないのも、そのせいだろう。

 

__________________

 

「実はね、トレーナーちゃんケータイ忘れてたんだよねー。ちょっと借りてきちゃった!」

 

寮に戻ったマヤノトップガンは自室にデネブの面々を招き、そのスマートフォンを掲げたのだった。

 

「トレーナーちゃん、普段自分のこと全然話してくれないんだもん。気になるよねー。」

 

「確かにトレーナーさんが自分のこと話してるのあんまり聞いた事ないかも」

 

「そういえばアタシも聞いた事ない気がする……」 「しかし、他人の私信を勝手に見るというのは道徳的にどうなのでしょう。私はやめておいた方が良いと思いますが」

 

「えー、でもみんなトレーナーちゃんのこと知りたいでしょ?」

 

「「「「「知りたい」」」」」

 

「じゃあ電源をポチッと……やっぱりパスワードあるよねー。4桁だけど、なにかそれっぽい数字ないかなー。」

 

「トレーナーさんのことだから、自分の誕生日ってことはないよねー。」

 

マヤノトップガンは念の為、0712と入れてみる。しかし、ロックは解除されなかった。それから適当な数字を入れては見たが、どれも違った。そもそも1万通り。4回間違えるとロック時間が発生するから、あまり間違えることもできない。

 

「んー、違うみたい。でもマヤ、これ以上わかんないよー」

 

トレーナーは普段から自分のことをあまり口にしない。誕生日はトレーナープロフィールとして公開されているから分かるが、それ以外の数字など、思い当たる節がない。

 

「うーん、開かないし、このまま明日返そうかなー。」

 

「……マヤノ、ちょっと借りてもいい?」

 

「いいけど……シチーさんなにかわかるの?」

 

「んー、て言うよりは勘?1回チラッと見ただけだから、あんま期待出来んけど」

 

そういうとシチーは思い出すようにゆっくりと打ち込んだ。他の娘には見えないように少し隠しながら。

 

「ウソ……開いた」

 

スマートフォンはその沈黙を破り、そのホーム画面を晒す。ホーム画面にはつい最近の菊花賞の後に全員で撮った写真が充てられていた。トレーナーの表情はいつもの硬い表情のままだったので、あまり乗り気でないのかと思われていたが、ホーム画面にしている当たり、それなりに気に入った1枚だったのだろう。

 

「やっぱりトレーナーちゃんはトレーナーちゃんなんだねー。」

 

画面をスクロールしていく。アプリの類はほとんど入っていない。多くは日記タイプの記録アプリなどで、そこには1人ずつのメニューや記録が残されている。しかし、やはり目につくのはアルバム。全員が覗いてみたい衝動に駆られる。しかし、チームの良心とも言えるエイシンフラッシュはそんな彼女たちを止めた。

 

「さすがに個人のアルバムを覗くのはダメです。トレーナーさんが帰宅してから恐らく1時間ほど経っていますし、無くしたことにも気づく頃合でしょう。ここがやめ時だと思います。」

 

「確かにそうかも。マヤちゃん、これくらいにしとこうよ。きっとトレーナーさんもこれ探してるよ?」

 

「うー……でもそうだね、トレーナーちゃんも心配するかもしれないし……そうだ。トレーナーちゃんの家の固定電話に電話かけたらいいんだ!ケータイ拾ったよーって。」

 

そういうとマヤノトップガンはトレーナーの電話帳を開く。しかしそこには何も登録されていない。

 

「そりゃ自分の家の電話番号なんて普通登録しないでしょ。一人暮らしなら尚更。」

 

ナリタタイシンの言う通りだとそっと電話帳アプリを閉じる。

 

「んー、結局何も分からなかったなー」

 

マヤノトップガンはそう言いながら画面を横スクロールしていく。すると、4画面うつり変わったところでホーム画面が変わった。しかし、その時だった。突如ケータイがロックされたのだ。

 

「あー、遠隔ロックされたね。多分トレーナーが落としたことに気づいたんじゃない?もう終わりにしろってこと」

 

「うー、そうだね。今日はここまでにしよっか」

 

マヤノトップガンがそういうと、みんなは解散した。しかし、あの一瞬で見えた写真をマヤノトップガンは覚えていた。 見覚えのない、背の高い栗毛の少女……と言うよりは女性。撮影者に対して信頼を寄せているような、でも今にも消えそうに儚い……そんな笑顔を浮かべていた彼女が誰なのか。それが気になって眠ることが出来なかった。




パーワード……予想してみてください。シチーは1度だけ見るチャンスがあった……というのがヒントになるかもしれません。

UA10000を記念して、簡単なssを書きたいと思います。どの子の話がいいか選んで欲しいです。締切は10月10日までです

  • マヤノトップガン
  • ゴールドシチー
  • ナリタタイシン
  • トーセンジョーダン
  • ファインモーション
  • エイシンフラッシュ
  • その他
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