次の日のトレーニングは、みんなギクシャクしていた。当然だ。アタシは彼女なりにチームのことを考えて提案してくれたファインを一方的に拒絶して出ていってしまったんだから。
みんな揃ってトレーニングに集中できてないもんだから、アイツは察して早めに切り上げた。今日は用事があるんだ、と。顔を見れば嘘なのは見え見えだ。こういうところは、本当に聡いヤツだと思う。いや、これだけ明らかだとさすがに誰でも分かるか。
正直原因作ったのはアタシだし、空気読んで1人でさっさと上がりますか。
「シチーさん!一緒にかえろ!」
忘れてた。ある意味すごい空気読める娘がいたわ。こういうところは妬ましいくらいに羨ましい。もう少し普通に空気を読んでくれたなら、今頃1人だったのに。
そんなことお構い無しにこの娘は腕を引いてくる。
もう1人の反対派のナリタタイシンもジョーダンとファインに捕まってしまっている。
逃げ場なし。ここでマヤノを拒否れるほど、アタシはサイテーじゃなかったってわけね。
「分かったって。そんな引っ張らなくても逃げないから」
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普段は走り抜ける道をゆっくりと歩いている。普段は目に入らないものが自然と目に入ってくる。風を切る音で聞こえない川のせせらぎや夕暮れも柔らかで、まるでアタシを丸め込もうとしているみたい。
ファインもマヤノも何も言い出さなかった。ただ何かを言いたそうに隣を歩いているだけ。
顔を見れば分かる。多分アタシの顔を伺いすぎて話出せないんだ。いつもは結構グイグイ行くくせに、こういう時はあんまり来ない。それなら、アタシから言ってあげるのが先輩の仕事でしょ。
「アイツの話でしょ?ちょうどそこに公園があるし、少し座って話そ」
「……うん」
「ホントにさぁ……アタシってワガママじゃん?ファインが本気でチームのことも、アイツのことも考えて昨日のこと話してくれたのがわかってんのに、アタシは自分のことを考えて反対した。」
「アタシもさあ……多分同じことを去年言われてたら、アイツのことをもっと知りたいって提案に乗ったんだろうね。でも、今年はもう、ダメなんだよ。
アイツが知られたくないことを知ってまで、アイツを知ろうとは思わない。アタシはもしかしたら、アイツとの今の関係に、満足してるのかもね」
ファインは私のワガママを真剣に聞いている。それなのにアタシは、この子の気持ちにも願いにも応えることが出来ない。もうアイツについて何年も経ってるのに、肝心なところは何も変わってない。
レースの実力も、周りを見る力も。ファインは秋の紅葉みたいに色づいた。
アタシはどうだ。アタシの心はあの時のままかもしれない。もしかしたら、よく分からない感情を抱えて散っていく枯葉みたいにさまよっているのかもしれない。
ちょうどあの葉みたいに、一息に吹かれてとんで、踏まれる……ちょっと待って?アイツじゃん。
アタシ達のトレーナーが1人のウマ娘と対峙している。
見たことないウマ娘……なのは間違いないと思う。てゆうか、そもそもかなり年上……アイツと同年代くらいの。かなり不機嫌そうに耳を絞ってイラつきを顕にしている。そんなウマ娘が、その長い脚に力を込めた……その直後
アイツが吹っ飛んだ。
そのウマ娘に平手打ちを喰らい、吹っ飛ばされた。
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UA10000を記念して、簡単なssを書きたいと思います。どの子の話がいいか選んで欲しいです。締切は10月10日までです
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