とあるトレーナーの願い   作:屋守 竜

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クイーンズSでサトノセシルが3着に入りましたね。洋芝ならあるいは……と思いましたが、やっぱりディープ産駒は強かったですね……
さて、作品の方ですが、更新が不定期なのは完全に気分でやっているためです。少ない休暇で楽しみながら更新したいので、どうかお付き合いください。お付き合いしてくださっている方は、本当にありがとうございます。

ここまでの設定を少し
基本的な設定はアニメ、アプリ版に準じていますが、大きな違いとして、ジュニアクラスは存在しますが、これを経ることなくクラシックに参入することが可能です。その場合はクラシッククラスの未勝利戦を勝つことが必要になります。

ゴールドシチー、ナリタタイシンはいずれもクラシックからの参戦で、実質3年目、2年目となっています。
世代のズレ等は都合上ありますが、ご容赦を。



夏を駆ける

夏。ここ数年の日本は気温が35度を超えることも珍しくなく、毎年多くの人が熱中症で病院送りになる。野生動物ですらその暑さには辟易としているらしく、公園の噴水で水浴びをしている姿が見られるほどだ。

この暑さは当然、ウマ娘にも平等に降かかる。この季節はこれまでとは違い、この「季節」に適応できるウマ娘たちが活躍する。暑さに耐え、ほとばしる汗をも気にせず走る姿は夏の風物詩とも言えるだろう。しかし、行われるレースは函館や札幌、新潟など比較的涼しい地域で開催されるスプリントやマイルレースが中心で、大きなレースはあまり行われない。そのため、中長距離路線のオープンウマ娘たちはこの期間を休息や強化合宿に当てる。クラシックを終え、シニア競争へと踏み込んだナリタタイシンとゴールドシチーは中長距離路線のため、チームデネブにはこの時期に積極的にレースに挑むウマ娘はいない。そのため、昨年同様にチームとして夏合宿を行うことになった。

 

チームデネブはナリタタイシンが皐月賞に勝ち、ウイニングチケット、ビワハヤヒデとともにクラシックで3強体勢を築く程の活躍を見せ、ゴールドシチーは大阪杯、天皇賞・春、ジャパンカップなどに参戦し、3着に好走するなど新興チームの所属ウマ娘としては破格の活躍を見せた。その甲斐もあって、学園からはそれなりの額の支援金が用意されている。その額によって当然合宿の質と量が変わってくる。著名なホテルで寝泊まりしつつ上質なトレーニングを続けることができるチームがある一方で、ボロボロの公民館で雑魚寝のチームも存在する。合宿がそもそも実施できないチームもある程だ。

新興チームであるはずのチームデネブは強豪チームと混ざってホテルに長期宿泊しつつトレーニングを積んでいた。新興チームとしては破格の内容である。もちろん、そういった裏事情を知らないウマ娘たちもこのことには驚いているのだった。

 

「てかさー、ウチのチームの成績でこの合宿ができるっておかしくなーい?いくらシチーとかタイシンが成績残してくれてるって言っても、アタシらなんて、デビューしてすらないわけよ。それでこのレベルの合宿っておかしくね?」

 

ジョーダンの疑問はゴールドシチーにとっても今ひとつ理解出来ていないポイントのひとつだった。

 

「まぁ他のチームのメンツと比べたら物足りんのかも知れれないけど、ウチらだって期待されてるってことじゃない?あとはあのトレーナーが手回してるとか。アイツ、あの歳にしては結果残してるっぽいし」

 

実際、ゴールドシチーが合宿に参加できているのはトレーナーの貢献あってこそだ。彼はマネジャーにうまいこと話をつけて、3週間近い休みをもぎ取ったのだ。合宿前はかなり忙しくなったが、かなり集中して合宿に取り組めるように初日は軽めの調整にしてあるなどメニューも配慮されていた。

 

「シチーに関してはグッズとかの売上とか凄そうだしねー。この前のフラッシュもかなり注目されてるらしいし、タイシンもコアな層に人気でそうだし。」

 

それにしてもここで長期の合宿ができるほどにはならないだろう。しかし、現実としてここで合宿をすることは間違いないのだから、集中して取り組もう、そう思うゴールドシチーだった。

 

_____________________

砂浜でのランニングは極めて負荷が高い。まず砂を蹴る際はエネルギーが分散する。砂どうしの摩擦や砂の移動にかなりのエネルギーが使われてしまうのだ。そのため、芝を走る時よりも一層踏み込みの強さと如何に砂をかきこめるがが重要になる。これはダートのみならず、馬場状態が良くなかったり、芝が禿げている状態で有効な走法となる。

また、自然な凹凸に合わせて走るため、周りを見ながら走るトレーニングや体幹を鍛えるにもなるというわけだ。

デビュー戦で素晴らしいポテンシャルを見せたフラッシュや、スタミナはあるものの体格ゆえか、経験の少なさからかやや重馬場を苦手とするナリタタイシンは、ダート経験のあるゴールドシチーと外国からの留学生でパワーに秀でるファインモーションから走り方のアドバイスを受けていた。

残るマヤノトップガン、トーセンジョーダンはトレーナーから個別で指導を受けていた。2人は今、本格化を迎えようとしている。なんとなくではあるが、他ならない彼女たち自身がそれを感じとった。

中でもマヤノトップガンはすぐにデビューしたい、そう言った。彼女なら来年からクラシックに参戦して勝ち星をあげていく方が効率的で彼女自身のためにもなるとトレーナーは考えていた。しかし、その提案にマヤノトップガン首を振った。

 

「マヤね、別にクラシックとか別にいいの。早く色んなレースに出たい!それだけ!1番にはなりたい、けどマヤより速い相手をバビューンって抜いていきたい!」

 

実際彼女のポテンシャルの高さはトレーナーの目から見ても明らかだった。既にシニアクラスで活躍しているタイシンやシチーにも引けを取らない。彼女達の得意な中距離でも十二分に勝負できる。そう感じさせるほどだった。クラシックでは相当な活躍が見込めるだろう。しかし、彼女はそこに思い入れは特になかった。すぐにレースにでたいと。ジュニアクラスではない相手と走りたいと。入学1年目は規定上シニアクラスには参戦できない。なら、もう晩に差し掛かったクラシックに叩き込む。それしかなかった。

 

「ジョーダン、マヤノがこう言ってるわけだ。お前もやるよな。」

 

拒否権はない、そんな顔でトレーナーが振り向く。

 

「うわこっわー……まぁアタシもクラシックって歳でもないしぃ、そろそろ頑張っていかないとね!」

 

そうしてふたりは一際厳しい直々のトレーニングを課された。




夏の大雨で敷地が土砂崩れの被害にあってしまい……更新が全く出来ませんでした。本当にごめんなさい。落ち着いてきたので、これから少しずつ再開して行けたらと思います。

UA10000を記念して、簡単なssを書きたいと思います。どの子の話がいいか選んで欲しいです。締切は10月10日までです

  • マヤノトップガン
  • ゴールドシチー
  • ナリタタイシン
  • トーセンジョーダン
  • ファインモーション
  • エイシンフラッシュ
  • その他
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