「「「「「「いただきます」」」」」」
特別実習の朝、ツナの作った料理をⅦ組は食べていた。
「うーん!ツナの料理は美味しいわね。リィンたちも手伝ってる?」
「はい。皿洗いとか助かってます」
サラの言葉にツナは頷いたが、サラは呆れた視線をリィンたちに向けていた。
「サラさん、料理を運んだり食器を洗わなくてすんでいるのでかなり助かってるんだから、そんな視線を向けなくてもいいじゃないですか」
「ぶっちゃけ、それ以外は邪魔。エマは除くけど」
「うっ!」
サラはその言葉に溜息を吐いてアリサとラウラに目を向ける。とても残念なものを見る目だ。
「な…なんですか教官」
「う…うん。何か言ってくれないか」
サラはラウラの言葉に頷いた。
「じゃあ言わせてもらうけど、年頃の女の子が料理できないって駄目じゃない」
その言葉にアリサとラウラは心にダメージを食らった。
「サラ。アリサは一応できるよ。手際が私たちより悪いだけ」
「あら、ラウラは?」
「論外」
ラウラはフィーの追い討ちに倒れ伏した。が、すぐに復活してサラに問い詰める。
「教官はどうなのだ!?」
「私?やーねー。出来るに決まってるじゃない」
「本当だろうな?」
サラの言葉に頷いたのはフィーだった。
「ん。サラは料理できるよ」
そしてツナも続ける。
「以外に美味しいよね」
「「「「「「「はぁ!?」」」」」」
その場にいたⅦ組全員が驚いていた。よほどイメージと違うのだろう。
「何よー!そこまで驚かなくてもいいじゃない!」
サラは怒るが。
「普段の行動のせい」
フィーの言葉に落ち込んだ。
「ここからは別行動だな」
ガイウスの言葉に頷くⅦ組。マキアスとユーシスはお互いの顔を背け合っている。
それを見たリィンは。
「色々と大変だろうが頑張れよ」
と明らかに実習以外のことに励ましていた。二人の班のメンバーはその言葉に着かれた表情で頷いた。
「そろそろ時間なので先に行きますね」
エマの言葉に列車に乗ろうと改札口に向かうB班にツナが声を掛ける。
「フィー」
「な……んむっ!?」
「はっ?」「えぇ!?」「うわぁ」「ふむ」「なっ」「はぁ!?」「なっ」「ほう」
ツナがフィーにキスしていた。他のⅦ組は顔を赤くしている。改札にいる女性も顔を赤くしている。いきなりのキスに赤くなったフィーにツナは声をかける。
「行ってらっしゃのキスに憧れていたんだろ?」
ツナの言葉にフィーもキスをやり返す。
「ん。……ツナも行ってらっしゃい」
そしてフィーたちは実習地への列車に乗るために改札口の奥に入っていった。
やがて、リィンたちは復活したのは自分たちも列車に乗った後だった。
「ら……ラブラブだったね。二人とも」
「あ……あぁ。まさか、あんなことをするとは」
「そ……そうね。まだ、顔赤いわ」
「仲が良いのはいいことだ」
ラウラはどこかずれている。
(まさかツナがあんな事をするとは。それにしても、ラウラ。その感想は何か違くないか?ガイウスも驚いていたがどちらかというと感心していたし)
「そういえば、何でサラがこっちの班に着いてきてるんだろ?普通、あっちの班じゃないか?」
「えっ」
ツナの言葉にリィンたちも驚く。
「うーん。バレちゃったか」
「教官!?」
「特別実習には教官は着いて来ないんじゃ?」
エリオットの言葉にサラが「何かあったときのフォローよ」と返す。
「それなら、あちらの方が良いのではないか?」
「嫌よ。メンドイ。それにケルディックのビールは美味しいのよねー。楽しみ」
サラの言葉に唖然としているA班。
「そういう事にしておくよ」
ツナの言葉に不機嫌そうになるサラ。
「あんたのその何でも見透し目がたまに嫌いよ」
ツナの言葉とサラの雰囲気に疑問に思ったのかリィンが代表して聞く。
「ツナ。どういうことだ?」
ツナはその言葉に苦笑し。
「サラがいない時に話すよ。これ以上、不機嫌にされるのも嫌だし」
「そ…そうか」
ツナの言葉にリィンはそう返すしかなかった。
「うーん。いい雰囲気」
「あぁ。全くだ」
「あっ。宿泊場所を見つけたよ!」
「ツナ、先程の説明をしてもらうぞ」
「いいですよ」
リィンたちが風見亭に入ると。
「おばちゃーん。もう一杯!」
サラが中でビールを飲んでいた。
「あれぇ!?」
「いつの間に…?」
「気にしない方が良いよ」
リィンたちが驚き、ツナが呆れていると女将さんが近づいてきた。
「あんたたちがサラちゃんの教え子かい?」
「はい」
「これがあんたたちの泊まる部屋のカギとサラちゃんに渡してくれと紙だよ」
そう言って部屋のカギと紙を渡された。
「あのカギが一つしかないんですが?」
リィンが一つしかないカギについて聞くと。
「おや。一緒の部屋に泊まるんじゃないかい?サラちゃんからはそう聞いているよ」
「えぇ!?」
Ⅶ組のメンバーが驚いていると、ラウラが納得したように話し始める。
「まぁ、致し方あるまい。実際の軍ではもっと酷い寝床になるかもしれない。軍学校では慣れさせるための方針かもしれないしな。それに襲われたら返り討ちにすればいい」
どこか自分に言い聞かせるような雰囲気をで喋っていた。
「そ…そうね。誰かさんは前科があるけど返り討ちにすればいいわよね」
「襲ったりしないからね!」
「あぁ!そんな事するはずがないだろう!お前たちを襲うなんて馬鹿なことを考えるか!?」
「リィンさんって、馬鹿?」
「えっ?」
ツナの言葉にエリオットが疑問に持つと、アリサとラウラがリィンを睨み始めた。
「馬鹿なこと?どういう意味かしらリィン?教えてくれないかしら」
アリサが微笑みながらリィンに問いかけるがハッキリ言って怖い。そして、ラウラもまた微笑んでいるが、こちらも怖い。
「うむ。その所教えて欲しいのだが」
それを見ているエリオットはツナに質問する。
(ツナ。何が起きているかわかるの!?)
(うん。フィーの好意に気付くまでは分からなかったけどね)
(好意って、あの二人リィンが好きなの!?)
(そこまでは分からないけどリィンさんの言葉って女性が傷つく言葉なんだけど。ハッキリ魅力が無いって言っているようなもんだし)
(……リィン………)
ツナの説明にリィンに呆れるエリオット。
「そ…そんな事より教官に渡された紙が気にならないか!?」
「まぁ…よい。その紙を見せてくれ」
「そうね」
その紙に住民の依頼が書かれていた。
「なにこれ!?町のお手伝いじゃない!?」
アリサが驚きの声をあげる。ラウラとエリオットも同様のようだ。しかし、リィンとツナ依頼を見て考えていた。