炎閃の軌跡   作:rebo

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第11話

(まんま遊撃士のパクリじゃん)

 

「そういう事か」

 

 リィンの言葉にアリサ・エリオット・ラウラが驚いた。

 

「何か分かったの?」

 

「あぁ。とにかく教官のところに行こう」

 

 

「教官」

 

「んー。どうしたの?」

 

 教官の言葉にアリサが噛みついてきた。

 

「どういう事ですか!?やることって町のお手伝いだけじゃないですか!?」

 

 どうやら昼間からビールを飲んでいる教官の姿にアリサは怒っているようだ。

 

「うーん。でも魔獣退治とかは必要よ。必須と書いてあるのは必ずやってね。それ以外は貴方たちが決めなさい」

 

「なっ…!?」

 

 アリサがサラの言葉に驚くとリィンが質問する。

 

「それも含めて特別実習ということですか」

 

「えっ?」

 

 リィンの言葉にサラは満足そうに笑い、真面目な表情を見せる。

 

「そこも貴方たちに任せるわ。おばちゃーん、ビールもう一杯!」

 

 が、それも一瞬のことですぐにビールを飲み始める。

 

「取り敢えず、外に出よう」

 

 

 リィンたちが外に出て。

 

「リィン。どういう事」

 

「あぁ。俺は生徒会の手伝いで町の依頼をこなしたんだが、町の状況などが詳しく分かったんだ。恐らく、そういった目的もあるんだろう」

 

「本で得られる知識ではなく、実際に見て判断しろってことね」

 

「成程。ところでツナ。先程の列車で言っていたそういう事にしておくとはどういう事だ?」

 

 ラウラが列車でのサラとツナの言葉に質問した。リィンたちもツナの言葉を思い出し疑問に思った。

 

「サラがB班でなくこちらに来たのは自分たちで色んな物事を解決させるためだと思う。特に平民と貴族の仲裁なんて普通出来ない経験だしね」

 

「成程。そう考えるとこの依頼も同じことが言えるわね。魔獣退治はともかく、街頭灯の交換や薬剤の材料の調達なんて普通しないもの」

 

 アリサの言葉に頷くA班。

 

「よし。一つずつ依頼を達成していこう」

 

 リィンの言葉に頷いて依頼主に説明を聞きに歩いて行った。

 

 

「うん。あとは魔獣を退治するだけね」

 

「うん。頑張らないと」

 

 少し、気を張っているアリサの言葉にエリオットも緊張した声で返す。

 

「安心せよ。いかに強大な魔獣であろうと私たちなら倒せる」

 

「…うん。そうよね、ラウラ。落ち着いてきたわ」

 

「そうだね。よくよく考えると入学式のオリエンテーションでも巨大な魔獣を倒したんだし」

 

 ラウラの力強い言葉に余計な力が抜けていく二人。ただ、ツナは心配していた。アリサやエリオットでもなく、もちろんラウラでもない。ツナが心配しているのはリィンだ。

 

 ツナはリィンを見ていて、自らへの恐怖で自分の実力が発揮しきれていないと感じていた。

 

「リィンさん、お願いがあるんだけど」

 

「どうしたんだ?いきなり」

 

 ツナはリィンの全てを見透す目で見つめる。その目を見たリィンはわずかに恐怖する。

 

(うっ…!?俺の全てが見透かされているようだ)

 

「特別実習が終わったら、俺と戦って」

 

「「「「なっ」」」」

 

 ツナの言葉にリィンたちは驚く。驚いているラウラたちを無視して、未だに驚いているリィンに話しかける。

 

「力に恐怖するのはいいかもしれない。俺も戦うのは痛いし、怖いからできればしたくない。けど、だからと言って戦わないのは違うと思う」

 

 ツナの言葉にリィンたちは驚く。たしかにツナは眉間に皺を寄せて戦っていた。戦うのは嫌だと祈るように拳を握っていたように見えたのは勘違いではなかった。

 

「では、何故戦うのだ!戦いたくないのなら、戦わなければよいはずだ!」

 

 ラウラがツナに叫ぶ。弱き者を守る。それがラウラの騎士道だからだ。ラウラにはツナが今まで一緒に学院生活で心優しい性格だと知っている。たとえ、ツナが自分より強かったとしても戦うことには不似合いだと感じていた。彼は守られるべき存在だと。そして、ツナの言葉で彼女の中でツナは守られるべき存在になった。

 

「大切な誰かが傷付く方が嫌だ」

 

 ラウラに頭にフィーが浮かぶ。ツナの大切な人といえばフィーだからだ。

 

「フィー、か」

 

 意図せずラウラの口からフィーの名前が出る。

 

 ツナはそんなラウラに苦笑して。

 

「貴女もだよ」

 

 その言葉にラウラが顔を上げた。リィンもエリオットもツナを見ている。

 

「フィーもそうだし。前にいた家族も。Ⅶ組の皆も俺の大切な仲間だ」

 

 ツナはそう言って満面の笑みを見せた。

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