炎閃の軌跡   作:rebo

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第12話

「そんな事より、魔獣退治をしないと」

 

 ツナの笑みに魅せられたメンバーは、自分たちを魅せたツナの言葉で復活した。

 

「…うん。そうだな」

 

 ツナの言葉に顔を赤くしたままのラウラがツナの言葉に答えた。

 

(ずるいぞ。いきなりあんな事を言うなど。もしやフィーも、あのように言われて落とされたのではないか…?それとも、いつも言われているのか?自分が大切な存在だと……)

 

 そこまでラウラが考えると、ラウラの胸に痛みがはしった。

 

(…なんだ?突然、痛みが)

 

「ラウラ?どうしたの?」

 

 ラウラの様子にアリサが声を掛ける。

 

「いや、何でもない。気のせいだろう」

 

「まぁ、いいけど。何かあったら直ぐに言いなさいよ」

 

「ふっ。アリサは優しいな」

 

 心配したアリサの言葉にラウラは安心させるように返した。

 

 

「あれが依頼の魔獣か…!」

 

「で、でかい」

 

 討伐を依頼された魔獣を見て声をあげる。その魔獣は街道にいた魔獣と比べ遥かに大きかった。

 

「ここら一帯で恐らく一番かそれに準ずる強さの魔獣だろう」

 

「ああ。みんな行くぞ!」

 

 

 

 まずリィンがクラフト【紅葉切り】を放つ。

 

「グルゥオォオ!」

 

 魔獣に大したダメージを与えられなかったが体勢を崩し、相手を怯ませる。

 

「はっ」

 

「はあぁぁぁ!」

 

 体勢を崩した魔獣にアリサが追撃をし、ラウラがその後にクラフト【地裂斬】で魔獣の体を大きく切りつける。更によろめいた間にエリオットはアーツを起動する。

 

「ガアァ!」

 

 魔獣はリィンたちに近づき爪を振るい攻撃する。

 

「グッ」

 

「ガッ」

 

 攻撃を受けたリィンとラウラはそれぞれ自分の武器で防ぐが吹き飛ばされる。

 

「ハァ!」

 

 魔獣が爪を振り下ろしリィンとラウラが吹き飛ばされた瞬間にツナが魔獣を連続で拳を浴びせる。その間にラウラとリィンは復帰し、よろめいた魔獣にリィンが【孤影斬】を放つ。

 

「アクアブリード!」

 

 エリオットのアーツが魔獣を反撃しラウラがSクラフトを発動する。

 

「はぁぁぁ!奥義・洸刃乱舞」

 

 ラウラの一撃で魔獣は倒れた。

 

 

「ふぅ」

 

「やったね、皆!」

 

「えぇ。これで後は報告するだけね」

 

 ラウラが一息つくとエリオットとアリサは笑顔で話し合う。

 

「ふっ。どうだツナ、今の一撃は?」

 

「はい。すごかったです」

 

「そうか!」

 

 ツナの言葉に顔を赤くして頷くラウラ。それを見ていたリィンたちは。

 

「ねぁ…あれ」

 

「あはは……。ツナってフィーと付き合ってるはずだよね」

 

「え…えぇ。それはラウラも知っているはずだけど」

 

 アリサとエリオットの会話にリィンが入ってくる。

 

「どうしたんだ?二人とも」

 

「あっ…うん。ラウラが顔を赤くしているんだけど」

 

「たしかに。朝は体調が良かったのに風邪でも引いたのか?ちょっと言ってくるよ」

 

「「え…?」」

 

 そう言ってラウラたちの方へ行こうとするリィン。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいリィン!あなた本当にわからないの!?」

 

「リィン!?」

 

「ど…どうしたんだ?いきなり」

 

 そんなリィンを引き留めるアリサたち。

 

「どうしよう。リィン、ダメダメだよ」

 

「えぇ。全くだわ。……そうだわ。私が聞いてくればいいじゃない!」

 

 アリサの言葉にエリオットが頷く。

 

「リィン。あなたはエリオットと待っててくれないかしら?」

 

「アリサ?」

 

「リィン。ほら、こっちで待ってようよ」

 

 エリオットにリィンが引っ張られていく。

 

「え…」

 

 

 アリサがラウラたちのところではツナとラウラが会話を楽しそうに盛り上げていた。

 

「あなたたち、ちょっとラウラ借りてもいいかしら」

 

 アリサの言葉を聞いたツナは「いいですよ」と答えたが、ラウラは少し不満そうだ。

 

(ラウラのこの反応やっぱり)

 

 アリサはラウラの反応に確信を持つ。

 

「ねぇ、ラウラ。あなたツナのことをどう思っているの?」

 

「うん。守るべき存在のように思えるし、頼れる男だと思うが。逆にアリサはどう思っているのだ?」

 

 アリサはラウラにツナについて聞くが、逆にラウラに聞かれる。

 

「ユーシスの言う通りだったら、これからも安心して帝国で生きていけるんじゃないかしら」

 

 アリサはそう返し。

 

「私が聞きたいのはそういう事じゃなくて、あなたがツナと一緒にいるとどう感じるか聞きたいのよ」

 

 アリサの言葉にラウラは顔を赤くする。

 

「うん。それは一緒にいると胸がいっぱいになって嬉しくなってくるな。それに近くにいるだけで温かく感じるし、ユーシスの言ったことが間違っていても一緒に領民からも慕われるだろうな。それに……」

 

「もういいわよ」

 

「…そうか」

 

 アリサはラウラの言葉に疲れた表情で止める。そのことに少し残念そうになるラウラ。

 

「一応言っておくけど、ツナはフィーと付き合ってるんだからね」

 

「知っているが?」

 

 ラウラの言葉にアリサは呆れた表情になった。

 

(一緒に領民に慕われるって、付き合いたいってことになるじゃない。リィンもさっきので鈍感だと分かったしラウラもそうだなんて……)

 

「依頼人の家に着いたよ。二人とも!」

 

 リィンとツナと歩いていたエリオットの言葉に意識を戻して、ラウラとアリサは先を歩いていた三人に追いつくために駆け足で近づいて行った。

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