炎閃の軌跡   作:rebo

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第15話

「二人とも依頼と調査はどうだった?」

 

リィンがツナとエリオットに声を掛けてきた。どうやら、手配魔獣を倒して町に戻って来たようだ。

 

「うん。こっちは探し物の依頼を終わったし、二人から話を聞いたんだ。それに怪しいと思わせる場所も聞けたよ」

 

「そうか。俺たちも怪しい場所を発見した」

 

 リィンの言葉にエリオットが驚く。リィンたちの方でも見つかるとは思わなかったのだろう。なにせ魔獣を倒して戻ってくるだけだ。どこにも寄る必要はない。

 

「そっか。こっちはルナリア自然公園だったけど、そっちは何処なの?」

 

 リィンたちはルナリア自然公園の名前が出たことに驚いた。

 

「そっちもか!?」

 

「そっち、ってリィンたちも!?」

 

 どうやら、リィンたちもルナリア自然公園が怪しいと思っていたようだ。

 

「あぁ。ルナリア自然公園に行ってみたら、これが見つかった」

 

「これって!?」

 

 リィンが取り出して見せたのは壊された店の商品だ。その商品も壊れている。

 

「そっちはどうしてルナリア自然公園だと思ったんだ?」

 

「うん。西口の街道にいた酔っぱらっているおじさんが管理人だったんだ。突然、辞めさせられたみたいで昨日も未練がましく行ってみたら何か荷物をルナリア自然公園に運んでいたのを見ていたらしいんだ」

 

 エリオットの言葉を聞いてアリサが確信を持った表情になる。

 

「これで決まりね。ルナリア自然公園に行きましょう!」

 

「あぁ!」

 

 アリサの言葉に応えるA班のメンバー。しかし、ツナは応えなかった。

 

「すみません、アリサさん。先に行っててもらえませんか?さっきリィンさんが取り出したのを持っていきたいだけど」

 

 ツナは壊れた商品を持っていくそうだ。

 

「わかったわ。私たちで行くからツナは待ってなさい」

 

「うん。直ぐに終わらせて見せよう」

 

 勇ましい言葉を言う女子にツナは突っ込む。

 

「いやいや。俺も後から行くからね!?」

 

 ツナの言葉を皮切りに、全員が笑い出す。

 

「早く来いよ。じゃないとラウラの言葉じゃないが、直ぐに終わらせて出番をなくなるぞ」

 

「目標はツナが来る前に終わらせることだね」

 

 リィンとエリオットが最後に言って、ツナを除いたA班はルナリア自然公園に出発した。

 

 

 

 

「さてと。二人と鉄道憲兵隊に会うか」

 

 ツナはリィンたちが出発したのを見て呟いた。

 

「もしもし、鉄道憲兵隊ですか?……はい。このままだと、クラスメイトが領邦軍に陥られるかもしれないので協力してほしいのですが。………はい。待っています。あと二人ほど合わせたい人がいます」

 

 ツナはARUCSを使って鉄道憲兵隊へ連絡し、大市で喧嘩していた二人を呼び出すために大市へ歩いて行った。

 

 

 

「どういうことかね?」

 

「あぁ。なんでこの人も一緒にいなきゃいけないんだ。」

 

 ツナは二人を駅に呼び出した。二人はお互いが自分の店を壊したと思っているので一緒にいることに対し不機嫌になっている。

 

「そろそろ来ますよ」

 

 ツナがそう言った瞬間。鉄道憲兵隊が現われた。

 

「なっ!?どういうことだ!?」

 

「俺はやってないぞ!」

 

 鉄道憲兵隊が現われた瞬間、二人は自分たちを無罪で捕まる気かと焦る。

 

「違います。鉄道憲兵隊が来たことだし俺の話を聞いてください」

 

 ツナの言葉に水色の髪を着た女性も座り話を聞く体勢になる。

 

 それを見たツナは壊れた商品を見せ、これがルナリア自然公園で見つかったこと。ルナリア自然公園の管理者が突然、辞めさせられたこと。元管理人が未練がましさにルナリア自然公園に行ったところ複数人が大きな荷物を持ってそこに運んだこと。その時間は二人とも宿泊所で確認できることを話した。

 

 二人を呼んだのは、お互いが犯人じゃないこと。念のため商品を確認させるためだ。

 

「成程。わかりました。…クラスメイトが陥られるということはどういう事でしょうか?」

 

「領邦軍が罪を被せて、迷宮入りさせる可能性が高い気がするのですが…」

 

 ツナの言葉に考え込む女性。

 

「わかりました。今からルナリア自然公園に行きましょう」

 

「はい!」

 

 ツナは女性の言葉に頷き、ルナリア自然公園に向かっていった。

 

 

 

「ふん。貴様らが犯人だったのか」

 

 リィンたちは襲い掛かって来た魔獣をなんとか撃退したものの、領邦軍にあらぬ罪を掛けられようとしていた。

 

「よく言う。都合よく出てきて、我らに罪を被せようとは…」

 

「何を言っているかわからんな。おい、こいつらを捕えろ」

 

 領邦軍の隊長はリィンたちを捕まえようとする。が…。

 

「そこまでです!」

 

「ごめん。みんな、遅れた!」

 

 ツナと水色の髪の女性が現われた。

 

「ツナ!?」

 

 突然現れたツナに驚くA班。

 

「貴様、この件は我々の管轄だ。貴様らが関わるな」

 

 そんな中、水色の髪の女性と領邦軍の隊長は言い争っている。

 

「念のため、鉄道憲兵隊を呼んだんだけど。正解だったみたいだね」

 

「あぁ。助かった」

 

「ほんとだよ…」

 

 ツナたちが話していると、領邦軍との話が終わったのか水色の女性が話しかけてきた。

 

「貴方たちからも事情聴取をしたいので、時間を頂きます」

 

 リィンたちはその言葉に頷いた。

 

 

 

「おわったー」

 

「約束を遅れてしまったわね」

 

 皆が事情聴取を終え、一息ついたところでアリサが現実を思い出した。皆も表情が焦っている。

 

「別にいいわよ。今回はお疲れ様」

 

 サラが後ろから現れた。

 

「どういことですか?」

 

「町の事件も解決できたし、ちゃんとその辺も評価に入れてあげるわよ。なんせ、君たちがいなかったら解決できるかどうかもわからなかったんだし」

 

 サラの言葉に嬉しそうに表情を緩めるA班。

 

「それじゃ、駅に行くわよ」

 

 

「ねぇ、サラ」

 

 列車に乗り、ツナがサラに声を掛ける。リィンたちからは距離が離れていて声が聞こえないぐらいの大きさだ。

 

「これって、遊撃士の真似事じゃあ…」

 

「別にいいじゃない…」

 

「まぁ、そうだけど……。ふぁ」

 

「はぁ…。ツナ、私の隣に座りなさい」

 

「えぇ!なんで?」

 

「いいからしなさい」

 

 最終的には承諾したが、サラの突然の言葉に驚くツナ。

 

「ツナは教官と一緒の席ね」

 

「ふむ。残念だな」

 

 ツナがサラと一緒の席に座るのを見たアリサの言葉にラウラはその言葉通り残念そうな表情になる。

 

「ふわぁ」

 

 ツナはサラに体を預け、寝てしまっていた。どうやら、喧嘩をしていた二人の仲裁や鉄道憲兵隊への要請など精神的に疲れていたようだ。

 

「ところで教官」

 

 列車に乗ってから考え込んでいたリィンはサラに質問する。

 

「なにかしら」

 

「俺たちが今日やったことって遊撃士みたいなんですが」

 

 リィンの言葉に思い出したような表情になって頷くA班。

 

「あっ私も着いたら起こしてね。……すぴー」

 

 サラは誤魔化して寝始めた。そんなサラを見て。

 

「喰えないな」

 

「全くだ」

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