炎閃の軌跡   作:rebo

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二章
第16話


「このぐらいかな」

 

 フィーたちは女子はⅠ・Ⅱ組の女子と家庭実習の授業を受けていた。

 

「フィーちゃん。すごく料理が上手ですね」

 

 エマはフィーを褒めているが、エマ自身も料理が上手だ。

 

「うーん。やっぱり、恋人がいるから料理が上手なのかしら」

 

 アリサも料理の腕は中々のものとなっている。毎日というわけではないが、ツナたちの手伝いをしているせいだろう。

 

「……」

 

 ラウラはアリサの言葉に顔を顰めるが、直ぐに元の表情に戻る。

 

(やばっ!つい、口に出しちゃった!)

 

(アリサさん、迂闊ですよ!?)

 

 そんなラウラを見てアリサとエマは緊張する。なにせ、フィーはツナと違って恋愛関係に鋭い。まぁ、それもツナに限ってだが。

 

 そんなフィーがラウラがツナに抱いている感情に気付かないはずがない。

 

「……。まぁ、いっか」

 

(どうせ、ツナはラウラを振るだろうね。ほんとフラグをいつの間にか建てるなぁ)

 

 フィーの表情にホッとするアリサとエマ。同時に二人を羨ましく思い、寂しくなる。なにせ自分より年下の女の子が恋人がいるのだ。そんなものが居ない身としては羨ましくもなる。

 

 

 その頃、男子たちは導力通信の授業を受けていた。

 

「そっちの班は危うく殴り合いになったと聞いたけど、大丈夫だったの?」

 

 マキアスとユーシスの二人を除いたⅦ組がリィンの席に集まっていた。

 

「あぁ。サラ教官が来てくれなったら止められなかっただろう」

 

 ガイウスの言葉に呆れる表情になったツナ。

 

「もう、貴族とか平民以前の問題だと思うんだけど」

 

「まぁ、心底合わない感じもするよね」

 

「たしかに」

 

 ツナの言葉に同意するリィンとエリオット。

 

「リィン・シュバルツァー」

 

 そんな中、Ⅰ組の男子生徒がリィンに話しかけてきた。

 

「君はパトリック・ハイアームズだったか」

 

 リィンの言葉にエリオットは驚き、帝国人ではないせいで知らないガイウスに説明をする。

 

「喜びたまえ、男爵とはいえ貴族。生徒会館にあるサロンの使用許可を与えよう」

 

 パトリックの言葉にエリオットは更に驚く。そんなエリオットを無視し、更に続けるパトリック。

 

「Ⅶ組という、胡乱なクラスに入っていることに同乗してね。この僕が使用許可を取らせてやろう。感謝してまえよ」

 

 髪をかき上げて言うパトリックに、ツナは質問する。

 

「同情?もしかしてⅦ組を馬鹿にしているんですか?」

 

 ツナの言葉にパトリックは不機嫌な表情になる。貴族でもないツナが会話に入ってきたことに不満のようだ。

 

「貴様には関係がないだろう。誇りある貴族の会話に入ってくるとは、これだから平民は。いや、君は浮浪児だったかな?」

 

 パトリックの言葉にリィンたちはパトリックを睨み付ける。

 

「なにか……「黙れ。俺の質問に答えろ」……浮浪児ごと……なっ!?」

 

 パトリックは自分を睨むつけるリィンたちに何か言おうとしたが、ツナに遮られる。そこのことに怒り、ツナを見た瞬間、声も上げられなかった。

 

 リィンたちもツナを見たが、何も言えなかった。リィンやパトリックだけでない。教室にいる全員がツナから目を離せなくなっている。まるで、無視することや見ていないことが罪だと思ってしまうような感覚に落ちてしまっている。まるで、皇の如き気質をツナは放っている。

 

「答えろ。パトリック・ハイアームズ」

 

 ツナの言葉に何も言えないパトリック。ただ、言葉にもならない音を口から出しているに過ぎない。

 

「そこまでにしたらどうだ?」

 

 ユーシスの声が空気を切り裂いた。そのお蔭でパトリックは硬直から解けたようだ。

 

「ぐっ!?覚えておけよ!この屈辱は忘れない……!」

 

 パトリックはその言葉と共に教室から出て行った。ツナはまだ教室にいる生徒から見られている。

 

「先にⅦ組の教室に戻ってます」

 

 ツナは視線に気づき、リィンたちに教室に戻ると行ってⅦ組の教室に戻ろうとする。

 

「俺も行こう。行く途中で絡まれたら面倒だからな」

 

 ユーシスはツナにそう言い、まるで自分より身分が高いものに対するように歩いて行った。

 

 

 

「リィン。よかったら夕飯を一緒に食べない。今日はツナもご飯を作らないし」

 

 エリオットはリィンを夕飯を一緒に食べないか誘っている。ガイウスも誘われているようだ。どうやら、今日はツナは夕飯を食べないようだ。いくら放課後、暇とはいえ毎日作ってもらうのは大変だろうと考え、たまに料理を作らせないようにツナに頼んだのだ。最初はツナも渋っていたが、その日はフィーとデートでもしたらという言葉に赤くなり。更にフィーのお願いで受け入れた。

 

 ちなみにその状況を見ていたラウラは不機嫌だった。

 

「俺もいい」

 

 ツナも夕食に参加したいようで声を掛けてきた。

 

「あぁ。それじゃ、寮の前で待ち合わせしよう」

 

「私も食べたい」

 

 リィンの言葉に被せるようにフィーも参加してきた。

 

「あはは。いいよ」

 

 

 

「僕で最後だったみたいだね。遅れてごめんって人数増えてない!?」

 

 エリオットが待ち合わせに着いたら、リィンたちだけでなくアリサやラウラ、エマまでもいた。

 

「あぁ。フィーがアリサたちに話したら、アリサたちも加わりたいと声を掛けてきて…」

 

 これで、マキアスとユーシスを除いた全員が参加となった。

 

 

 

 寮への帰り道。

 

「ところでツナ。パトリックにやったあれは何だったんだ?」

 

 アリサたち、女性陣は何のことかわからず聞き、ツナのしたことに驚く。ただ、フィーだけは驚いていなかった。

 

「ま…当然か」

 

 フィーの言葉は誰にも聞こえてなかったようだ。

 

「拾われたころから出来ていたようですし、何だったと言われても」

 

 ツナは困ったような表情になる。

 

「それよりも、明日も生徒会の仕事をするんですよね。頑張ってください」

 

「そうだな」

 

 ツナの言葉にリィンは頷いた。

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