炎閃の軌跡   作:rebo

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第9話

「次の自由行動日、先輩に奢ってもらった喫茶店でご飯を食べよう」

 

「うん。いいよ」

 

 ツナとフィーは仲良く話している。次の自由行動日のデートの話をしているようだ。クラスどころか学園でも幼いと言っていいい二人の仲睦まじい様子に微笑ましく見える。

 

 ただし。

 

「実技テストの始めるっていうのに何でデートの話をしているのかしら」

 

 授業中でなければだ。普段は授業中、私語はしない二人なので珍しい。

 

「いや、サラさんことだからどうせ模擬戦でしょ。俺の勘も言っているし」

 

 その言葉にマキアスとフィーを除いた全員が動揺した。

 

「あれ?どうしたの皆」

 

 ツナも動揺したことに勘づき声を掛ける。

 

「いや。自分の勘にそこまで自信を持っていることに驚いてな」

 

 リィンの言葉にちょっと納得してない表情を見せたが気にしないことにしたようだ。

 

(ナイスだ。リィン)

 

(そうか?)

 

(ガイウスさんの言う通りです。お蔭で助かりました)

 

(まだ、疑っているように見えるけどな)

 

 リィンの言うとおりにツナは気にしないことにしただけ。何かを隠していることには勘づいているだろう。

 

「実技テストを始めるわよ。リィン・ガイウス・エリオット。前に出なさい」

 

 サラは実技テストを始めようと、まずは3人に声を掛ける。

 

「まず最初に貴方たちがこれと戦ってもらうわ」

 

 サラはその言葉とともに謎の物体が現れた。

 

「なにそれ?」

 

「これは戦術殻っていってね。押し付けられたのよ。まぁ、色々と便利だから使ってるんだけどね。取り敢えず、戦術リンクを使って倒してもらうわ。まぁ、見本のようなものね」

 

 サラの言葉に三人が驚く。

 

「旧校舎の調査で戦術リンクを試したんでしょ。他のメンバーは使ってなかったみたいだし、別にいいじゃない」

 

 サラの言葉に今度は呼ばれた三人以外が驚く。

 

「ふむ。休日にそんな事をしていたのか三人とも。今度は私も参加させてくれ」

 

「そうね。私も参加させてもらえないかしら」

 

「あぁ。旧校舎の調査は月に一回だからな。学園長の依頼が来たら声を掛けておくよ」

 

 サラが手を会話を止めるように手を叩く。

 

「会話はそこまでにして始めるわよ」

 

 その言葉に三人は前に出て構えた。

 

 

「いくぞ」

 

 まず、リィンがまず激励をする。

 

「ゲイルスティング!」

 

 まずは激励を受けたガイウスがクラフトを使い攻撃する。

 

 激励を受けた効果か相手の体勢が崩れたのを見てエリオットが追撃する。

 

「リィン」

 

「ああ!紅葉切り!」

 

 エリオットの声に頷きリィンが頷きクラフトを使い。相手の行動が遅れる。その間にエリオットは自身のクラフト【エコーズヒート】を使い防御力を強化する。また、ガイウスはエリオットと結んでいた戦術リンクをリィンと結ぶ。

 

「はっ!」

 

 ガイウスの攻撃でまた戦術殻は崩れ、今度はリィンが追撃した。

 

「今度は俺の番だ!」

 

 リィンの追撃で戦術殻は倒れた。

 

 

 

「お見事!」

 

 拍手しながらサラはリィンたちを褒めた。予想以上にいい連携で驚いているようだ。

 

「流石じゃない。S評価ものね。次はアリサ・ラウラ・エマ・マキアス・ユーシスの五人。前に出なさい」

 

「「「「「「「「えぇっ!」」」」」」」」

 

「教官!次はツナとフィーの二人だけじゃない!一人減らすべきじゃないんじゃないですか!?」

 

 どうやら実技テストでツナとフィーの二人だけという不利な状況に不満を持ったようだ。他のメンバーも頷いている。

 

「大丈夫よ。この子たちの実力が私がよく知っているし。貴方たちは自分たち心配をしなさい」

 

 サラの言葉に今度はツナが頷く。

 

「うん。ハッキリ言って、サラが戦術核の強さをリィンたちと一緒にしても負けかねないよ」

 

「らしいわよー。負けないように、頑張りなさい」

 

 その言葉にラウラ以外の四人が前に出た。

 

「ラウラも前に出なさい」

 

「教官、その前にツナに聞きたいことがある。我々が負ける根拠は何だ?」

 

 ラウラの言葉にツナは悩んでいる表所を見せる。

 

「まぁ、ツナの勘はかなり当たるから。気を付けた方が良いわよ」

 

 サラの言葉にラウラは頷き、前に出る。

 

「ツナ。我らは勝てるか?」

 

「ギリギリだけど、勝てるよ。理由は言いたくはないけど」

 

 ツナの言葉にラウラは勘だけでないことに納得して、前に出て構えた。

 

 

 

「本当にギリギリだったわね」

 

 結果はツナの言う通りだった。理由を言いたくないのも理解できた実技テストだった。

 

「ツナの言う通りだったな」

 

「はい。言いたくない理由もわかってしまいますし」

 

 彼女たちの視線は息切れをし、お互いに顔を背け合う二人を見ていた。

 

「うーん。本当にギリギリね」

 

「仕方あるまい。考えれば有り得たことだ。フォロー出来なかった我々がダメだったのだろう」

 

「理解しているようだし、次ね。ツナとフィー」

 

 次はツナとフィーだ。

 

「ARUCSは使わないで倒しなさい。ついでに結構強めに設定しておくから」

 

「えぇ!?」

 

「めんどいな」

 

 他のⅦ組メンバーは二人以上に驚いている。

 

「教官!?どういうことですか!?」

 

「二人に厳しすぎませんか!?」

 

 非難の言葉にサラは真面目な表情になる。

 

「黙って見てなさい。本当の連携がどういうものか、しっかり目に焼き付けておきなさい」

 

「えっ」

 

 真面目な表情で言うサラに言われ二人を見る。

 

 

 

「始め!」

 

 その言葉とともにツナが戦術殻に接近する。戦術殻は接近したツナを迎撃しようとブレードを振る。

 

 当たると思った瞬間ツナは戦術殻の上に跳んでいた。ツナを見つけた戦術殻は空中にいるツナを攻撃しようとしたが、フィーの銃撃にさらされ、体勢を崩してしまう。

 

 その間にツナは地面に手を着き、クラフト【零地点突破・拘束】を使って相手を凍結させる。

 

 凍結させた戦術殻にフィーはツナと同時に真逆から攻撃し戦術殻を倒した。

 

 

「なんと!」

 

「すごい」

 

 その戦闘を見たⅦ組は驚いた。特に五人いた班は自分たちとのあまりの違いにショックを受け、リィンたち三人の班も戦術リンクを使った自分たちと同等かそれ以上の連携に感心していた。

 

「今、見たように戦術リンクを使わなくてもこのぐらいは出来るわ。と言っても、この二人は昔から一緒にいたから特別な部分もあるけどね。戦術リンクだけに頼らずに連携の上達に励みなさい」

 

 サラの言葉にリィンたちは頷いた。

 

 

 

「さて、特別カリキュラム。特別実習について説明するわ」

 

 リィンたちは気になっていたことの説明に真面目な表情になった。

 

「特別実習は貴方たちがA班、B班に分かれて指定する場所で実習してもらうわ」

 

「学院ではなくてですか?」

 

「教官も着いてくるわけではないみたいですけど」

 

 二人の言葉にサラは頷く。

 

「私が着いて行ったら、実習の意味はなくなるしね。班のメンバーを分けた紙を渡すから、一部ずつ受け取りなさい」

 

 紙を受け取り。

 

「A班は俺とエリオットとツナ、アリサとラウラか。よろしく頼む」

 

「うん。頑張ろう」

 

「はい」

 

「そうね。こちらこそ頼むわよ」

 

「任せるが良い」

 

 リィンたちは仲良く声を掛けあう。

 

「ぐっ」

 

「ふん」

 

「とにかく頑張ろう」

 

「そ……そうですね」

 

「めんどいな」

 

 ユーシスとマキアスの二人が睨み合い、そんな二人を見て大変な実習になりそうだと予想する三人。

 

「それじゃ、解散。土曜日まで準備やら頑張りなさい」

 

「あっ。列車も早いだろうし、その日は朝食は六時に準備しているので」

 

「あぁ。了解」

 

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