空色ギターを奏でる彼女は僕の世界を変えていく 作:味なしコンフレーク
「あぁ〜・・・つまんねえなあ」
ビルの屋上からの夜景を眺めながら、ボヤく男。フードを被っていて顔は見えないが声色から察するに、すごくイライラしているようだ。
「なんでオレが後始末なんかしなきゃなんねーんだか。こんなのは『シブースト』の役回りだろうが。采配ミスだぜ」
「自重しろ、
やる気のない男の言葉に苛立ちを覚えた監視役の男が歪視と呼ばれた男の肩を掴んで睨みつけようとした瞬間
男の左眼が弾け飛んだ。
「グギえええええええええああああああああああッ眼がッ!私の眼があああああああ???????????」
「・・・大した魔眼持ちでもねーくせに、オレに指図するんじゃねーよ、雑魚が」
眼を押さえながら、痛みでのたうち回る男の頭を歪視が踏みつけた。
「バアさんの命令とか計画なんざ、どーだって良いんだよ。オレは、弱いくせに幸せそうな奴が大嫌いなんだ・・・コイツみたいにな」
歪視が取り出したスマホの画面には六花と楽しそうにしている近衛深春の姿。
「獲物は目の前。だっていうのに、狩れねぇ。魂狩りが勝手に甘言術師と手を組んで共倒れしたせいで、烏合衆の警戒がより強まった。オマケに弦巻財閥とも手を組んで、
「ひ・・・ッ」
ギロリと睨む歪視に男の背筋が凍る。そして理解する・・・自分はここで死ぬのだと。
「テメーみたいな雑魚に言われると胸糞ワリぃんだよ!クソがッ!クソがあああッ!!」
八つ当たりに男の頭を何度も何度も踏みつける歪視。頭蓋骨が割れる音がしたがそれも気にせずに、死んでいる男の頭で鬱憤を晴らす。
「・・・ちッ。またやっちまった。後始末めんどくせーんだけどな」
そう言った歪視は魔眼を発動・・・その目は、血のように濁ったどす黒い赤。
「『
瞬間、死んだ男の肉体は灰となって崩れ、空に舞っていく。それに罪悪感を感じることもなく男はビルを後にする。
「・・・命拾いしたな、近衛深春。せいぜいクソつまらねー人生を送るが良いさ。どうなろうが、もうオレには関係ねぇんだからな」
「全く・・・手のかかる孫息子ねぇ」
そして、そんな歪視の様子を魔眼で視ながら微笑む女性。見た目は20代くらいの若々しい美貌の持ち主だが、纏うオーラは年相応のものではなく、ベッドの上で身体を重ねていた男性は、その圧に思わず気を失いそうになる。
「あら、ごめんなさい。続けて?」
「あ、はい・・・その、万華さま。これからどうなさるおつもりで?」
「そうねぇ・・・ま、今回は潔く身を引くとしましょう。あの歪視がそうしたのなら、親代わりでもある私がそうしないわけにはいかないし」
「では、近衛深春の抹殺は諦めると?」
「そうなるわねぇ。平和ボケした本家の当主だけならともかく、烏合衆や弦巻財閥まで相手となると、流石の私でも敵わないわぁ・・・全く、運だけはピカイチなのね、あの坊やは」
そういって男の体を堪能する女性・・・半世紀以上、その美貌を保ち続け、多くの魔術師を籠絡してきた怪物、近衛 万華は妖艶に微笑むのだった。
「さて・・・次は何をして遊ぼうかしら❤︎」