よわつよ! 作:やきごはん
「お母さんは無事……?」
ノエルの口から出てきたのは親を案ずる言葉。
ふむ____
「無事と言いたいが、君がどう言う状況にあるかが分からない。話したくない部分は話さなくていいが、教えてくれないか」
ノエルはご飯を食べてながら、こくりと頷いた。
説明中。
「なるほど。君が大人しくしていれば母親は無事だと……そして、今君は大人しく出来ていないから……ということか」
「君の住んでいる村だと、グランドさんだね。前に一度だけお会いしたことがあるな……ナスカ」
「はい」
「グランド家を調べて欲しい」
「かしこまりました」
ナスカが部屋を出る。
「ノエル君、オーヴェン・グランドは使えるものは何でも使おうとする性格だ。だから、恐らく脅されたと言うことは、母親は使えると判断されている。君が何かをしたとしても、多分彼は母親を殺さないよ」
そう聞くと少しだけ安心したような顔になる。
「まぁ、数日もすればナスカから何かしらの情報が届くはずだから、数日我慢してくれ」
コクリとノエルは頷く。
それと同時に朝ごはんも食べ終わった。
「よし、じゃあ次はこれからの話をしたい。ついてきてくれ」
そうして、下へと降りて行く。
リビングのような場所に行くと、そこに1人の女性が座っていて。
「あら、貴方がノエル君ね。初めまして、アーロンの妻、アズランです」
「……は、初めまして……」
ぺこりとお辞儀をする。
「ここに座ってくれ」
ノエルが座る。
向かい側にアーロン夫妻が座る。
「長々と説明しても分かりづらいだろうし、簡単に説明するよ」
「まず、君をオルトリンデ村。生まれた場所に返すことは望ましくない。君を研究所に売り渡したと言うことは、グランド家としては、書類上は君は死んでいることにされているはず。村に帰ればそれが村人や他の村にバレる。そうすれば、証拠隠滅の為にグランドは何をしてくるか分からない」
「加えて、君の母親を生かす為にも、下手に君は動きを見せない方が良い。それこそ、本当に死んだと思わせるくらいでも良い。その為になんだが……」
アーロンはそこで一呼吸入れる。
「これは、私達の我儘も入った話になるが、聞くだけまずは聞いて欲しい」
「君の親代わりにならせてくれないだろうか」
「!!?」
「……まず、表向きの理由としては、リッテン王国に君を返せば、いつかは存在がバレる。だから、ここ。聖都ヴェルファイアで、君を匿いたい。いつか、君の母親を奪還する為にも、まずはほとぼりが冷めるまで、隠れているのが良いと考える」
「私も貴族だ、それにこの国では……そうだな。まぁ中の上程度の位置付けにいるから、子供1人を匿うくらいなら何とでもなる」
「と、言うのが表向き。そして、本心としては、私たちは子供がいなくてね」
そういうと、アズランの顔が暗くなる。
「居ないというか、出来なくてね。だから、君の親代わりになって、自分達も子供を愛したいんだ……」
言葉に詰まりながらも話をするアーロン。
でも__でも____僕のお母さんは__お父さんは____違う!