よわつよ! 作:やきごはん
「だから、今日からヴェルファイア学園に入る為に、勉学と魔法の訓練をしよう」
独学で王国へと入国することができるレベルの冒険者になるには、一般レベルからなら20を越えなければ厳しい。
ノエルは幸いにも、魔力は常軌をいしている。足りないのは、その心の弱さ。そして、これはまだ仕方がないが、勉学のレベルである。農村の子供であるから、かなりレベルは低い。
心の弱さを鍛えるには、やはり同年代の子との関わりが必要。心が強くなれば、感情の起伏があったとしても、自分の力をコントロール出来るようになり、その力を存分に使えるはずだ。
と。言うことで、ノエルの勉強&魔法の修行の日々が始まった。
勉強は、アーロンと妻のアズランが。
魔法は、ナスカともう1人のメイドさんであるクナが担当した。
ヴェルファイア学園は、15歳で入学可能になる。あと3年。
ノエルは勉学の方はかなり順調に進んでいた。教えられることが嫌いなわけでもなく、飲み込みが遅い訳でなかった。
自分の意見を言わない方なので、国語などの勉学が少し難しいかも思われたが、自分の意思と国語の自分の解答には何かしらの違いがあるのか、そこまで詰まることもなく頭を鍛えていった。
問題は魔法の修行である。
ナスカ、クナ。共にかなりの腕を持っていて、普通の生徒を教えればかなりの腕までは達する見込みである。
しかし、ノエルは自分の魔力をコントロールすることが難しく、感情の起伏でそれがすぐ0%から100%になり暴発してしまう。
魔法以前に、自分の魔力を少しでも良いから操れるようになる必要があるので、まずは魔力のコントロールから始まった。
「ノエル君!まず目を閉じて」
言われた通りに目を閉じる。
「自分の中を巡る魔力を意識して」
体に意識を向けてみると、何となく。何かあるような感覚になる。
「それを今度は自分の手に集めるイメージをしてみて」
この何かを手に……手に……
「……ストップ!!!」
ナスカが慌ててノエルの手を掴むが、ノエルの手を集めた魔力が大きすぎて、その場で爆発を起こす。
「きゃっ!」
ナスカとノエルはお互いに反対側に吹き飛ばされる。
「!!」
少し離れた位置から見ていたクナが慌ててノエルに駆け寄る。
「ノエル君!」
爆発した手を見ると、傷つき血が出てきていた。
「大丈夫!すぐ治すから!」
そういう時クナは、治癒の魔法を唱える。
すると、ノエルの手は傷一つない綺麗なものへと再生した。
「これは難航しそうね……」
ナスカは吹き飛ばされ、木にもたれながらそう呟く。