よわつよ!   作:やきごはん

17 / 19
早速

 その後の授業は難なく進んだ。

 時折、シンやレネと同じになることがあったので、その時は一緒に受けた。

 全部、ノエルを見つけて2人が声をかけて来てくれる形式だが。2人はそれを嫌がってはいない。

 むしろ、1人にしておくと頼りないノエルを支える。さながら親のような気持ちもあるのだろうか。

 

 

 

 

 4/7

 1週間が経過した。

 寮の生活にも慣れ始め、授業も段々と本格化していく中の出来事だった。

 

 放課後、6時間目をノエル、シン、レネの3人で受けたため、そのまま学内を歩いて寮へと向かおうとする。

 

 ヴェルファイア学園には、部活動がある。

 入るかは自由で掛け持ちも自由。

 シンは将来を見据えて、料理部に入り、料理を学んでいる。

 レネは筋トレ部に入り、普段の授業に加えて更に筋力を上げようとしている。

 ノエルは何も入っていない。

 

 そんな3人が揃って寮へと帰れる日は、週の中でもこの日くらいしかない。

 

 

 と、目の前から3人の男がやってきた。

 こちらを見ながら、何故かためらうように近づいてくる。

 シンが居るからやはり気になってしまうのかなとノエルは思う。

 シンもそう思ったのか、自らは一歩下りレネに対応を任せることにした。

 

 

「どうした?」

 

「え、えっと……」

 

 なかなか言い出せない。

 

「あ、もしかしてシンが居ると気まずいとか?」

 

「い、いえ!!そんな訳では!!」

 

 と、真ん中の子が狼狽えている間に、その右横の子が携帯端末を差し出しながら。

 

「け、決闘を申し込みます!」

 

 

 決闘。

 ヴェルファイア学園に在学している中、一度のみ使用可能。

 個人戦からチーム戦まで対応されており、戦闘を行う双方の合意があればいつでも戦える。

 戦う場所は学園内のスタジアム。観客は無し。

 そして、決闘に勝ったチームは負けたチームのランキングまで上がることが出来る。

 

 つまり、決闘は格上に対してしか行うことが出来ない。

 

 

 

 現在挑んできた3人組のランクはこう。

 C87

 C260

 C405

 

 チーム戦なので、ノエル達3人より総合力は格下となる。

 

 

 ただ。

 

 

「本当に良いのか?言っちゃ悪いけど、勝てるとは思えないぞ」

 

 レネが忠告する。

 C+3のシンが居る時点で、相当な実力差になっている。

 ノエルが一番弱いからと言って、チーム戦ではカバーし合えるため、結局はシンに良いようにされてしまう可能性が高すぎる。

 

 

「だ、大丈夫です……!ですので、ノ、ノエルさん!よければ合意を……」

 

 ノエルに携帯が差し出される。

 

 ノエルは不安になって、レネとシンを見る。

 

「まぁ、私は良いぜ。手加減はしないし」

 

「僕も、彼らがどんな理由で挑むのかは分からない。でも、ここまでして言ってきてるんだから、受けなきゃね」

 

 

 そう言われて、不安こそあれど2人がいるからと、自分の指紋認証や顔認証を済ませて、合意のボタンを押そうとする。

 

 

 ジ_____________

 

 

 自分の指紋認証や顔認証を済ませて、

 申込のボタンを押そうとする。

 

 押した。

 

「あ、ありがとうございます……ご、ごめんなさい!!!!」

 

 突然目の前の3人が謝り始めた。

 困惑するノエル達。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定