よわつよ! 作:やきごはん
翌日 食堂
昨日と同じく、4人で食べ始める。
すると、イリスがカリプスに話しかける。
「カリプス、昨日の数字当て。私ともやらない?」
「ん? 良いよ」
そういうと、カリプスはイリスの思考を読む。
「ん……? ……!? イリ…………」
ノエルはカリプスの顔が急に驚き、こちらをチラッと見たので、何事かと見返した。
「い、いやノエル。何でもない、気にしないでくれ」
イリス__どういうことだ? __
ノエルを利用して__ここから出る__
ど、どうやって? __
彼にも脱出の話を持ちかけて欲しいの__その用意の為に__夜中実験室に忍び込む____
ノエルは、数字当てをすると言いながらも、中々数字を言わないカリプスと、同じく難しい顔をしているイリス、そして何故か視線を逸らして地面を見ているエリスを変に思った。
でも何が変なのか、分からなかった。自分より前に居た3人だから、きっと何かあるのだろうと。だから、何も聞かなかった。
夜中
あの後ノエルは、カリプスから脱出する算段を聞いた。
まず、夜中に実験室に忍び込む。
そして、実験室にいる被検用の動物たちの檻を開ける。
動物はこちらに襲いかかるが、エリスの盾で4人を守る。
攻撃が効かないとわかれば、動物たちは研究所内に散らばっていき、あの2人は混乱する。
その隙に脱出する。
と、聞いていたのだが、来たのは何故か、カプセルが置かれたあの部屋。
さっきも来た。
そう、数時間前もここで魔力を取られ、また、あの熊を……熊を…………
部屋に入るなり立ち止まるノエル。
それを見たカリプスが心を読む。
そして、イリスに目配せをする。
イリスはスタスタと歩いていき、アルファベアーの入ったカプセルを稼働させた。
ノエルの相貌に父が死んだあの光景が蘇る。
うぅ、あぁ。と呻き始めるノエルを尻目に、イリスはエリスに盾を出すよう指示した。
エリスはほんの少しだけ戸惑ったが、盾を展開した。
その中に3人が入る。
ノエルは呻きながら、段々と魔力を増幅させていく。
このまま__暴発すればこの研究所ごと__
イリスは盾の中から、ノエルを見る。
エリスもカリプスも。
ドアの側にいるノエル
そこから離れて中にいる3人
その後ろにアルファベアーのカプセル。
中には2回の魔力抽出により、かなり大きくなった熊がいる。次の抽出で、再びあの悪魔が生まれるだろう。
うぅううぅぅぅぅぅ____あァァァァァァァァ____
ノエルの全身から魔力が噴出し始めた。
魔力が部屋の壁に亀裂を入れ始める。
「……!」
その時、エリスが盾から飛び出す。