創生の残響(主人公→タオ)ネタバレあり
「アオガミ」
「なんだ、少年」
「アオガミは僕を守れって誰かに指令があったから現れたんだよな」
「ああ、前話した通りだ」
「でもアオガミは18年前になにかの悪魔をモデルに作られた人造の魔人だ」
「神造だが」
「ああうん、それ。僕はてっきり僕に関係ある人が18年前の最終決戦に関係してるからだと思ってた。ナホビノは人間と悪魔が融合してはじめてなれる神という存在だから」
「合一神のことか」
「そう、何十億もいる人間から自分の半身を見つけ出すのは困難が過ぎる。だから18年前からすでにナホビノだったなら、たとえば僕の前世とかそういうのから見つけ出すのは可能かと思ってたんだ。でもダァト日本支部のひとたちの反応を見るにアオガミはアオガミとして最終決戦に臨んだみたいだし、ナホビノについて記録があるなら誰かしらいたんだろう。記録は意図的に消されてるみたいだけど」
「......なにがいいたいんだ、少年」
「アオガミを僕のところまで派遣したのはかなりの上位存在だって僕は思ってる。ダァトどころじゃない、それ以上のなにか。今はもうなにもできない実態を失ってなお影響力を残してるなにか。ナホビノになれる半身が僕だってあたりをつけて、きみをハッキングして派遣してるあたり。なにを期待されてるんだろうと思って」
「君はその期待に応えたいと思っているのか?」
「まだわからない」
「わからないのか」
「たぶん、創生を期待してるんだと思うよ。今の僕らの関係はナホビノとしては最上位の条件が揃ってるみたいだし、僕に期待してるなにかが持ちえなかったことがあるから成し遂げられるとふんでるからアオガミを派遣したんだ」
「ふむ」
「樹島たちをみるにナホビノや創生の条件はかなり厳格みたいだし。18年の混迷に終止符をうってほしいんだろう、どんな形であれ」
「どんな形であれ、か」
「どんな形になるかはまだわからない。僕はまだ知らないことが多すぎる」
「そうか。きみがどのような決断をくだすのか私は見届けねばなるまい。それまでは君を全力で守ることを誓おう」
「その期待に応えられるようにがんばるよ」
「ああ、期待している」
「......アオガミ」
「どうした、少年」
「......ほんとのところは」
「......?」
「磯野上が......タオが......いてくれたら、僕は彼女の望む世界を作ってやりたいと願ったんだろうことだけは、わかっているんだ」
「......そうか」
「......うん」