魔法少女リリカル☆なのは 水色の銃剣士   作:sound

5 / 10
戦闘描写が無いのに長くなるという罠。文章がまとまりませんでした。


改善、していけると良いなぁ…


では、どうぞ。


夕焼けに刻む想い

「……ん」

 

 

微妙な振動で、アリサは目を覚ます。

 

 

 

…あれ、私、なんで寝てるんだっけ…。と、まだ覚醒しておらず、上手く回らない脳でぼんやりと考える。

 

 

 

どれだけ考えても答えは出ない。そもそも私は何をしていたのか…、と考えた事で以前も似たような感覚を受けた事がある、と思いだしていた。

 

 

 

あの時は……そう。熾堂が来て1年経った頃のことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小学校に入学してすぐ、私はなのはと喧嘩した。詳細は省くがその事が合って私はすずかやなのはと親友になれたのだ。

 

 

 

そんな事が合ってすぐ。熾堂を紹介しようとすずかを家に呼んだ時のことだった。

 

 

 

歩いていた私達を、荒々しく横に停車した黒塗りの車から出てきた男たちが車の中へ引きずり込んだのだ。

 

 

 

引きずり込まれた直後、ハンカチで顔を抑えられ、甘い香りがしたと思った瞬間に私の意識は途切れた。

 

 

 

次に目を覚ますと、口にはさるぐつわ、後ろで手を縛られ、椅子に固定されていた。横を見るとすずかはさらに目隠しまでされていた。

 

 

 

「な、なんのつもりよっ!」

 

 

 

強気に言ったつもりだったが、声が震えており、逆に怯えてしまっているように聞こえてしまっただろう。なめられないようにと溢れそうになる涙をこらえてマスクをした男たちを睨みつける。

 

 

 

「お、なんだ起きたのか。気分はどうだ?まぁ、最悪だろうがな」

 

 

 

リーダー格とおもわしき男の言葉に、周りの奴らが汚い笑い声をあげる。

ここは倉庫の様な所だろうか?私の周りに1人、離れた所に1人、入口の所に2人、計4人の男がいた。全員目と口の所に穴が開いたマスクを着用しており、1丁ずつ拳銃を持っている。

 

 

 

「くっ…私達に何の用よ!身代金かしら!?」

 

 

 

私とすずかの家は世界でも有数のお金持ち。良くあるドラマなんかではそういう家の子供は良く誘拐されている。

 

 

 

その類かと思ったが、男たちの回答は違った。

 

 

 

「ん?ああ、違ェよ。俺達の仕事はお前の隣の化け物を殺すための手伝いさ」

 

 

 

「…化け物?」

 

 

何を言っているか分からない、私の隣にいるのはすずかだ。化け物ではない。

 

 

 

「なんだ知らないのか。じゃあ教えてやろうか?なぁ、夜の一族よ」

 

 

 

「…夜の、一族…?」

 

 

 

『夜の一族』その単語に、すずかがビクッと反応する。まるで私に聞かれるのを恐れているように。

 

 

 

「んー!んーっ!!」

 

 

男の声をさえぎるように声をあげる。しかしさるぐつわの所為で声が出せていない。

 

 

 

「…その女はな…」

 

 

すずかの努力を嘲笑い、否定するかのように、男の声は狭い空間である事も関係してか、酷くクリアに、鮮明に、聴き違えの無いように私の耳に届く。

 

 

 

「夜の一族……つまり、吸血鬼さ。」

 

 

 

すずかの必死の努力はもはや全く意味をなさず、真実が私の耳へと届く。

 

 

 

「………………」

 

 

 

「ふふふ、怖くて声も出ねェか。まァそうだろうな。」

 

 

 

吸血鬼?すずかが?なるほど。それならばこの状況も納得できる。確かに野放しにするのは危ないだろう。

 

 

 

「今まで友達だと思ってたやつが吸血鬼だったなんてな…」

 

 

 

だが、お前がすずかの何を知っているというのだ。すずかは優しくて、運動神経が良くて、本が好きな、ごくごく普通の女の子だ。そして、私の親友だ。すずかは吸血鬼でも、私の親友だ。

 

 

 

「だが安心しろ。お前はコトが終われば解放してや」

 

 

 

「うるっさいわね!すずかが吸血鬼だから何だって言うのよ!すずかはすずか!私の親友よっ!!」

 

 

 

男の汚い声を遮り、自分が出せる精一杯の声で叫ぶ。今度は声はふるえず、芯の通った声が出た。私の声に、驚き目を見開いたのが、男たちのマスクに空いているわずかな穴から見て取れた。

 

 

 

「………は、なん…だと?」

 

 

 

「すずかは化け物じゃないって言ってんのよ!!すずかを殺すなら私を殺してからになさい!私の親友を傷つけた事を後悔させてあげるわ!!」

 

 

 

私の横で震えているすずかのアイマスクの横からは、涙がとめどなくあふれていた。それが殺されるという恐怖からか、私に対して秘密をばらされたからかのどちらの理由によるものかは分からないが、どの道コイツ等の所為ですずかが傷ついた事に変わりはない。だから私は許せなかった。

 

 

 

「……そうかい、お譲ちゃん。そんなに死にたいなら……さっさと楽にさせてやるよ」

 

 

 

私の一番近くに立っていた男が私の頭に拳銃を押し付ける。バクバクと心臓が暴れ出す音が聞こえる。押しつけられた部分からは、銃からひんやりとした冷たさが伝わってくる。その冷たさは押し付けている男の心の冷たさの様な気がした。

 

 

 

「…最後に言い残す事はないか?遺言くらい聞いてやるぜ」

 

 

 

「…アンタ達全員。地獄に堕ちろ」

 

 

 

「…そうか、じゃあな」

 

 

 

最後を覚悟して、目をつぶる。同時、ガシャンという音が響く。

 

 

 

「なんだ!?」

 

 

 

男たちの慌てたような声が響き、私の頭に押し付けられていた銃の冷たさが消える、と同時、バキッという何かを殴りつけた音が私の近くで聞こえた。

 

 

 

 

「………帰りが遅いと思えば、こんな事に巻き込まれていたなんてな…」

 

 

 

 

安心する、聴いた事のある声に目を開けると、そこには金色の髪をツンツンに立たせて、空色の瞳を持つ私の家の居候……熾堂がいた。

 

 

 

その手には鉄パイプを持っていた。その鉄パイプの先に血が付いていることから、おそらく熾堂が私の頭に銃を突きつけていた男を殴り飛ばしたのだろう。

 

 

 

 

「な…ん…!?な、なんだテメェは!何処から来やがった!?」

 

 

 

今まで落ち着きはらっていた男が目に見えて狼狽する。こちらに向かって構えている銃は標準が定まらず、ふらふらとさまよっている。

 

 

 

「…どうやってって…普通に、上の窓から飛び降りただけだが?」

 

 

 

そう言って無造作に伸ばされた指の先には、確かに窓があった。だがその窓には子供であれば通れるような穴が開いていたが。

 

 

 

そして高さがある。マンションの4階ほどの高さから飛び降りるようなものだろう。それを含めて男は驚いているのだろうが、当の本人である熾堂は「当然だろ」みたいな顔である。

 

 

 

「…さて、誘拐した理由なんぞは知らないが…アリサ達は返してもらうぞ」

 

 

 

「…オイオイオイ!お前、その紫髪の女が吸血鬼だって知って言ってんのか!?俺達を伸せる訳でもないだろうに、化け物の為に死ぬ「興味ないね」…っ!?」

 

 

 

男の声を遮り、熾堂が心の底からどうでもいいという風に、底冷えするような声で言い放つ。

 

 

 

「……アリサは俺の大切な人、そのアリサの親友だろ…だったら、そいつが吸血鬼だろうがなんだろうが関係ない。俺は俺の大切な人を…守るだけだ」

 

 

 

鉄パイプを構え、キッと男たちを睨みつける。ただの子供の睨みであるはずなのに、男たちは後ずさりする。

 

 

 

 

そんな中私は熾堂の言葉で赤面していた。

 

 

 

(え、た、あ、大切な人って…!?そ、そんな、まだ早いというか私はまだ小学生だしあでも熾堂も私と同い年で…)

 

 

 

「……アリサ」

 

 

 

「ひゃい!?」

 

 

 

自分の世界に没頭していた私はその世界の中心にいた指導に声をかけられ変な声をあげてしまう。ま、まさか告白!?とか言う考えがさらに頭をよぎり、余計に混乱する。顔が熱い。まるで燃えてるみたいだ。

 

 

 

「……すぐ助ける。まっててくれ」

 

 

 

そう言って熾堂が笑った直後、辛うじて絞り出した「ぅん…」という言葉と共に私は再び気を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に目が覚めると、私は何かあったかい物の上にいた。

 

 

 

「…ん、目が覚めたか?」

 

 

 

「しどう…?」

 

 

 

かけられた声が熾堂の物だと分かるとともに、段々と私の頭も覚醒してくる。空は既に茜色に染まっており、太陽は半分ほどその顔を地平線の彼方へ沈めていた。そして上下に視界が揺れている事と足が宙に浮いていることから私がおぶられている事が分かる。熾堂の背中に。

 

 

 

「……っ!」

 

 

 

その事を自覚した瞬間、顔が一瞬で燃え上がるように熱くなる。先ほどかけられた言葉、顔が脳内にフラッシュバックする。その所為でさらに顔が熱くなる。

 

 

 

「…すずかはさっきお姉さんが迎えに来て一緒に帰って行った。そしてすずかから伝言だ。」

 

 

 

「……?」

 

 

 

すずかから伝言?なんだろうと思って、最悪の事態が頭に浮かぶ。もしかしてもう会えないとか…っ。

 

 

 

「『ありがとう、親友のアリサちゃん』…だってさ」

 

 

 

しかし、聞こえた言葉は違うものだった。その事に気付いて息を吐くと、頬に液体が伝う感触がする。安心したせいか、今まで我慢していた涙がこぼれて来たらしい。急に心細くなり、熾堂を抱きしめる。

 

 

 

「…し、どうっ」

 

 

 

「…ん、どうした?」

 

 

 

声に嗚咽が混じる。情けない声など聞かせたくないが、これだけは言っておかなくてはならない。

 

 

 

「…た、すけるのがっ…遅いの、よっ…馬鹿ぁ…」

 

 

 

「…ああ、ゴメンな」

 

 

 

違うのに、言いたいのはこんな言葉じゃないのに、正直に言えない。その悔しさも相まってさらに涙があふれてくる。

 

 

 

結局、その日お礼は言えなかったっけ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思いだす。あの時と一緒だ。今日も空は茜色に染まり、太陽がその顔を半分ほど沈めている。空に輝く星を見つける事が出来るのは、あのときよりも落ち着いている証拠だろうか。

私を背負っている熾堂の顔は、あのときよりも凛々しく、カッコよくなっている。ぶっきらぼうだけど優しくて、さりげなく気付かってくれて、めんどくさがりだけどいざという時は頼りになって。そんな熾堂が私は大好きだ。

 

 

 

「………ありがとう」

 

 

 

小さな声で、ちゃんと熾堂に聞こえたかは分からないけれど。今度はちゃんと素直に言えた。その事が嬉しくて、恥ずかしくて、私は熾堂の背中に顔を埋める。

 

 

 

あの時と同じような顔の熱さを感じながら、私は家に着くまでずっと顔を埋め、熾堂の温かさを感じていた。




夜の一族…とらは要素ですね。リリなの原作ですずかは吸血鬼かどうかは言及されてません。この小説では吸血鬼として扱っていきますが。


マンション4階ほどの高さ…この頃から異常な身体能力を有している熾堂君。その身体能力の秘密も今後に関わってきます。


興味ないね…ゲームキャラの台詞のなかで好きな台詞上位に入るクラウドの名言!ぶっちゃけこれ言わせたかっただけかもしんない(笑)



難産だった…何度見直してもまとまりませんでした。後で修正するかもですね。



評価、感想お待ちしております。



それではノシ
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