遅くなって申し訳ございません…。
それではどうぞ。
「…私の目的は、ロストロギアの回収……何もしないなら危害は加えません。大人しくロストロギアを渡してもらえませんか?」
「やっぱり…!この人、僕と同じ
なのはの肩に乗っているユーノが金髪の少女の発言に驚愕し、目の前が魔法世界出身の魔法使いである事を告げる。
「……だが、ユーノは管理局とやらに自分で捜索に当たる事を告げたんだろう?いきなり攻撃される理由はないはずだが……」
そう。ジュエルシードを探すにあたって、ユーノは管理局―――こちらで言うと警察の様なものか?―――に連絡を入れたと言っていた。その情報がきちんと伝わっているのであれば初撃をふさいだ後、話も聞かずにいきなり切りかかられる事など無いはずなのだ。
「……私は管理局の人間ではありませんが、それが必要なんです。渡してください。邪魔するなら…」
金髪の少女はそれ以上は語らず、黙ってその手に持つ黄色の刃を持つ漆黒の鎌を構える。言わずもがな、という事だろう。
「……どうやら話が通じる前に一旦落ち着かせる必要があるようだな。」
「あ、あんまり怪我はさせたくないんだけど…」
俺の言葉に、後ろに立ち杖を構えるなのはが、魔力を解放していく。
「……………………」
「……………………」
そして俺と金髪の少女が無言でにらみ合う。訪れる静寂。さらに封時結界内で色を失った世界は、まるで俺が時の止まった世界の中にいるのではないかと錯覚させる。無限にも思える時間が過ぎていく。
「………………」
「……………ッ!!」
数十秒か、それとも数分だったのか。合図もきっかけもなく、唐突に時は動き出す。先に動いたのは金髪の少女の方だった。黄色の魔力をその場に残し、凄まじいスピードでこちらへ向かってくる。
「…ッ!!ハァッ!!」
そして振り下ろされる漆黒の鎌。それはまるで死神の鎌であるように見える。ターゲットの命を確実に刈り取るために首筋を正確に、一寸の違いも無く狙い、振り下ろされる。
受けとめなければ、確実に首を狩り取られ、一瞬のうちに絶命するであろう一撃に対して、俺は、
「
『Blitz bullet』
「……なっ…!?」
流石に予想外の行動過ぎたのか、追撃に備えていたであろう金髪の少女はその動きを一瞬だが止める。
普段ならば問題無いであろうその一瞬。だがしかし、熾堂の黒刀の刃が届く範囲でのこの行動は命取りだった。
『Strike Blade』
「……ッ!セイッ!!」
刃が魔力に覆われ、その切れ味と破壊力、さらには
「ッ、バルディッシュ!」
『Protection』
刃とバリアジャケットが触れ合う寸前で、その間に黄色の魔力のシールドが発生し、叩き込まれるであろう一撃を防ぐ。
俺はそのまま押し込む様な事はせず、むしろその力に従うようにして刀を引いて行く。
「……?」
相手の金髪の少女も不思議そうな顔をしている。敗れたであろうシールドに追撃を加えないのが不思議なのだろう。そんな少女の顔を狙うように、先ほどからずっと魔力を込め続けているウィングの銃口を突き付ける。
「撃ち抜け」
『Blaster Shoot』
瞬間、音がかき消され、辺りが水色に染まる。
シールドに直撃した水色の光線は、凄まじい爆音と衝撃、煙を辺りにまき散らす。辺りには煙がもうもうと立ち込め、視界が確保できない。
「やったの!?」
「あ、ちょ、ばか、おまそれ…!」
なのはが唐突に
「………スゴイです。貴方。私の予想以上の行動をしてくる。」
煙が晴れるその先から現れるのは、先ほどと同じ姿の少女。マントは少し破れており、所々に傷が見られるが、戦闘を続行する分には全然構わなさそうだった。
「そんな…あれを受けても無傷なんて…!」
「………ああ、やるな」
正直お前があんな事するからじゃねーのと言いたいがここで言い争っても仕方が無いので、大人しくその言葉を飲み込む。
「…ですけど、負けるわけにはいかないんです。だから、倒させてもらいます!」
そう金髪の少女が言い、鎌を持っていない方の手をかざすと、俺の両手両足が一瞬で黄色の輪っかに拘束される。
「くっ…!?なんだこれは……!」
「
「これで終わりです…!フォトンランサー、ファランクスシフト!」
『Photon Ranseur』
バルディッシュを振りかざすと、金髪の少女の周りに、黄色い球体が無数に現れる。それらは帯電しており、それを視界に納めた瞬間からいやな予感がした俺は右手に持つロックを持ちかえ、峰の部分でなのはを突き飛ばす。
なのはを突き飛ばした瞬間、帯電しながら浮かんでいた黄色の球体から、雷の槍が吐き出され、俺の視界を真っ白に染めた。
雷の槍が当たり、衝撃が着た刹那、俺の身体の中でカチリ、と何かが外れる音がした。