デスゲーム漫画に転生したっぽい 作:石鹸枠どこ?
「なるほどね」
ウィズによる
最初からウィズに
「ウィズを頼ったのか」
「マサムネ教官……。不味かったですか?」
「いや、ウィズが教えたのならば問題ない。単純に驚いただけだ」
扱えるようになったSC-POWを試していると、眼帯——マサムネ教官が音もなく現れた。
マサムネ教官もツルッパ同様に第三世代がウィズを積極的に頼るとは思っていなかったのだろうか?
とはいえ、実際に頼ってQ&Aを行ったのは俺だけで、アーサーとエルザは俺がウィズに聞いている内容を近くで聞いていただけなのだが。
それでも二人は直接聞いていた俺よりも早く
「十三班は合格だな。個人で
マサムネ教官は俺たちのスーツの色を確認して言葉を続けた。
「これも運命か……。バランス良く振り分けられているようだな。お前たちは暫く十三班として活動するといい」
本来、段階を越えて
火のエルザ、氷の俺、雷のアーサーである。
そのため、ここをバラバラにする必要はなくそのまま次のステップに進ませることをマサムネ教官は決めたようだった。
「ウィズ、十三班を計測室に案内しろ。そのあとはお前の裁量で進めていい」
『了解しました。十三班の皆様はこちらへ』
マサムネ教官がウィズを呼んでポケットから何かを取り出すと、それは空中に浮遊してその上面にウィズを投影した。ウィズは自由にそれを動かせるようで、着いてくるように俺たちに言うと、こっちを向いたまま計測室とやらに移動し始めた。
「グライド、お前は十人の中で一番早くSC-POWを扱えるようになった。期待しているぞ」
「ぐぅ……! 頑張ります」
マサムネ教官が発破をいれるように俺の背中を叩くと、背中だけではなく全身に痺れが広がった。
全身から力が抜けるような感覚を受けるが、SC-POWの流れを意識する事で崩れ落ちそうになるのをなんとか堪えて返事をした。SC-POWにはSC-POWで抵抗する。学んだばかりのことだ。
「反応は悪くない。体を動かせなくなるというのは致命的だ。常にSC-POWで対抗できるように意識しておけ」
「……ありがとうございます」
今のビリビリは特に意味はなかったってことか? ただ試しただけ?
……やはり現代の教育とは違う。一回痛い目に合わせるスパルタ方式だ。今後も気を抜かないようにしよう。
俺みたいな平和ボケした人間だと注意しすぎて丁度いいくらいだろうしな。
「グライドさーん!」
「失礼します」
「……残りカスが無かったとはいえ、他がそうであるとは限らない。一人が解除できたのなら残りも早めに回るべきか」
ウィズに着いていったアカリに呼ばれたのでマサムネ教官に礼をして立ち去る。なんか言ってた気がするけど俺に対しての言葉じゃないっぽいし大丈夫だろう。
俺じゃなくてシグマやユートたち、教官のところに集まった他のメンバーの話だろうからな。
「遅いですよ」
「悪い。マサムネ教官と話してたんだ」
「なにを話したの?」
「なんかビリビリってされて、体が動かなくなるのはヤバいからSC-POWで常に対抗できるようにしろって」
「グライド君は期待されてるのかもね。僕も負けないように頑張らないといけないな」
アカリとエルザの質問に答えると、アーサーが勝手に気合いを入れ始めた。
エルザもそうだが、この状況に結構前向きのようだ。
「ウィズ、案内を頼む」
『かしこまりました』
待っていてくれたウィズにそう言って、俺たちは計測室とやらに向かった。
俺以外誰もウィズに声をかけないってヤバくないか?
計測室にやって来た俺たちは、一人ずつ円形の台に立たされ、あらゆる方向から変な光を当てられた。その結果、あらゆるデータが解析された俺たちは、俺たちのまま電脳世界へと立つことになった。
エルザやアーサーからすればVRMMOのなかでVR空間に入ったことになる。
「本国のはSC-POWの再現がなんとかって話だが、これで訓練になるのか?」
ルベルがそんなことを言っていた気がするので、ウィズに聞いてみた。現実世界に肉体を持たないウィズだが、電脳世界では話が別なのか俺たちと同じように電脳世界の地面に立っている。
モニターやホログラムに映っていた時は物理的に小さく、身長もあまり高くないような印象があったウィズだが、こうして対面すると思っていたより背が高く、優秀な秘書染みた雰囲気がある。
身長はエルザと俺の中間ほどだろうか?
『問題ありません。VR訓練の有用性はマサムネ教官他職員たちにも認められています』
「本国のシミュレーターでもNA-ENGやSC-POWの完全な再現はできなかったはずです!」
『
アカリは本国を基準に考えたらしい。まあ無理もないか。アカリからすれば本国は都会で、
そして久しぶりに聞いたな、NA-ENGとSC-POWの正式名称。
NACUREは自然を意味するNATUREと、キラキラした、虹色のものを意味するNACREOUSを合わせた造語で、SCICHICは分かりやすくサイエンスとサイキックを合わせた造語である。
自然界にあるキラキラしたエネルギーと、科学的な手段で補助を行って始めてマトモな出力に出来る超能力の源であるので、結構分かりやすいんじゃないだろうか。
「教官たちが使っているなら問題ない」
「ここで試してみた感じ、現実でSC-POWを使ってるのと違いがわからないしね。原理はどうでもいいかな」
エルザとアーサーはそれぞれ火と雷を使ってみて、特に問題ないと判断したようでどうでも良さそうな感じだ。
どうやらVRシミュレーターの詳細について興味はないようだ。
「VR訓練が有用なのはわかったが、俺たちは何をすればいいんだ?」
『実際の任務をなぞったミッションを受けつつ、武器の選択を行っていただきます』
「武器? SC-POWだけで戦うんじゃないんだ」
そのため、消耗を最低限に抑えながら戦闘をこなすために武器は必要なのだ。
NA-ENGを空気中の魔力、SC-POWをMPと考えると分かりやすいありふれた世界観になるが、ゲームチックに考えるのならNA-ENGは制限時間を延長するアイテム、SC-POWは制限時間で、制限時間を消費することで技を繰り出すシステムであると考えればそれが大体正しいことになる。
ウィズがそんな感じに武器の必要性を説明すると、辺りに素振り用のカカシと大量の武器が現れた。
『暫定的な武器を選択してください。実際の任務では携行する必要があることもお忘れなく』
ウィズの言葉で、自分の身長の三倍以上もありそうな槍に興味を持っていたエルザが手を引っ込めた。仮にそれを扱う技量があったとしても、木々が生い茂るエリアなんかもある
『訓練が始まってからも武器の変更は受け付けますので、気楽に選んでしまっても問題はございません』
武器の海を前に悩んでいると、ウィズが話しかけてきた。実際の任務じゃ選んだ武器を変えることなんて出来ないが、これはVR訓練。あまり考えずにやってみるか。
実際に
エルザとアーサーが思ったより早く武器を選んだので、判断の基準にしやすいだろう片手剣をとりあえず使ってみることにした。
ようやく冒険・バトルができるよ!
本当は用語詳細はもっと自然な感じで出すつもりだったんだけど、いつまでたっても出来ないから無理矢理入れました