魔術も呪術も一緒でしょ! 仲良くしてえええ(吐血) 作:かりん2022
「ふん。エクスペリアームズは武器なしには無効だろ」
甚爾は自ら武器を捨てた。そして、拳で勝負してくる。
対して前田も負けてはいない。杖を振り、地獄の火を召喚する。
華麗に避ける甚爾。だが、前田も伊達に直哉誘拐を成功させてない。
その上、術式を使える直哉、輪、兼道が援護する。
その一方で、傑は悟を抱き上げ、二人は語らっていた。
「なあ、傑。どうしても、僕が信じられない?」
「悟。前提が違うんだ。ずっと私は悟達を裏切っていた。これは、カッコウの托卵なんだよ」
「俺はさ。傑を友達だと思ってたけど、傑は違うの? 友達が困ってたら助けたいって、この気持ちも傑は嘘だって否定すんの?」
「悟……!」
「僕を信じてよ、傑」
そんな真剣な説得の合間にも、どんどん戦況が推移していく。
前田を蹴り上げ、踏みつけて、直哉の首根っこを掴む甚爾。
Winner 甚爾!
「ふん。今度こそ、連れ戻すぜ、直哉」
「とーじくん。もしかして、気にしてくれてたん?」
「負けたのが気に入らなかっただけだ」
「甚爾くん……」
直哉は、ポロポロと涙を溢した。
「本当は、自分。帰りたかったんや。魔法界は楽しいけど、それでも、それでも自分の家は禪院やもん。甚爾くん、ありがとう」
「ふん」
そうして、魔法使い達は、無事呪術師に鎮圧・保護されたのだった。
「私は、輪と生徒達と共に五条家に従うよ」
「自分は家に戻るわ。前田さんもうちで保護することになったわ」
「俺は加茂家かぁ。寂しいよー」
バラバラに御三家に分けられてしまった魔法使いである。
「魔法凄いじゃん。傑、輪。こんな色々出来るわけ?」
「まあね。今は君の捕虜なんだから、君の望む魔法を何でも使うよ」
「どーしよっかなー。じゃあ、蛙チョコ、一緒に食べてよ」
にこりと笑った悟に、傑も輪もほっとしたように笑う。
なんとか融和は上手くいきそうである。
「お前が直哉を攫った男か!」
「はいはい、そうですよ」
当主を前にやや投げやりな前田先生。心配そうな直哉を、真希は小突く。
「しっかりしろよ、こいつ誘拐犯なんだろ」
「そうは言っても、自分の恩師なんや……」
「直哉さん、魔法いっぱい見せて」
「よく、直哉の性格を矯正した! 礼を言う!」
「そうはならんやろ!?」
禪院家は禪院家で、なんとかなりそうだった。
「次期当主の座は渡しません」
「むしろなんで魔法使いに当主がやれると思った」
「当主の座を狙わないのですか?」
「いや、魔法界で俺、結構家柄良いし。呪術界の地位はいらないかな」
「そうか。それならうまくやっていけそうだな。私の名は……」
加茂家もなんとか問題なし。
そうして、日本はうまく魔法使いを取り込み、躍進の時を迎え……
「どこに隠れていたかと思ったら、魔法使いなんだぁ、夏油傑♡ いいね、器にしがいがある」
ついでに、動乱の時も迎えようとしていたのだった!