魔術も呪術も一緒でしょ! 仲良くしてえええ(吐血) 作:かりん2022
「だからこの傑は呪術師じゃないって言ってるだろ」
俺は腐ったミカン共に苛立ったようにように話す。
すると腐ったミカンは証明してみせろと言うことで傑と呪霊を戦わせることになってしまった。
何かあったらすぐフォローできるように側にいるとはいえ心配だ。
連れてこられた傑は、不安そうにキョロキョロと周囲を見回す。
「この人達は、本当にマグルなのかい?」
「厳密に言えば、マグルではないかな。さっきも説明したように、この世界には魔法使いの代わりに呪術師という存在がいる。ゴーストは君の世界にもいるって言ってたよね?」
「居るよ?」
「それらを倒す仕事をしてる」
「可哀想じゃないか! いや、確かに彼らは悪戯好きだけど……! 私もいなくなっちゃえとは思うことはあるけど、死んじゃえなんて思わないよ!?」
「こっちのゴーストは人を殺すんだよ」
「そんな、まさか! もっとも意地悪なゴーストだって、人の生き死には関わらない」
『なんでもいい。見れば分かるだろう』
呪霊が放たれる。それは2級クラスだった。話が違う。傑を庇う。
「4級という話でしたが」
『こちらの呪術師に相当する魔法使いなのだろう。身を守る方法もあると聞いたし、武器も持たせてやった』
『庇うには早すぎるのではないか?』
「えっ もう来ているのかい? 誰もいないじゃないか」
傑は僕の視線を追おうとして、目隠しに気付いて困ったように視線を彷徨わせる。
呪霊が攻撃をしてきて、僕が庇う直前、呪霊は何かに弾かれた。
「な、なんだい!? 何かいるのかい?」
不安そうに、傑は杖を振る。
「プロテゴ!(守護)」
透明なシールドが現れる。さらに呪霊が攻撃する。
「や、やめな! アパレシウム!(姿を表せ!)」
もう一度杖を振る。何も起こらなかったように見えるが……。
「わあああああああああああああああ!! エクスペリアームズ!!!!!」
明らかに呪霊に気づいて怯えた傑が、杖を振るった。
太い光が呪霊を吹き飛ばし、傑は腰を抜かしてほうほうの体で僕の後ろに避難した。
あーあ。壁が壊れちゃってる。
「あ、あの。悟」
「うん」
「私、呪、呪霊さんのこと、殺しちゃったのかい?」
「心配しなくていいよ。説明が悪かったね。害虫みたいなもの……いや、知性すらないものが大半だしそもそも生き物ではないよ。だから殺すじゃなくて祓うっていうの。ちゃんと祓えているよ」
「そ、そう? なら、良かった……のかな」
そうして、腰を抜かして僕の足に隠れながら、そっと杖を振った。
「レバロ」
壁が動いて修復されていく。すごいね。
「でも、悟。やっぱりマグルの前で魔法使っちゃダメなんじゃあ」
「呪術師は例外って事でいいんじゃないかな。そもそも、あくまで向こうの世界の法律だし。でも、非術師の前では魔法は使わないでくれると助かるかな」
手を貸して立ち上がるのを手伝う。
しかし、まずいことになったかもしれない。
『確かに、夏油特級呪術師ではない事は認める』
『こんな醜態を晒すわけがないからな』
『しかし、呪霊は倒せる』
『魔法とやらを使えば見えるようにもできるらしいな』
『禪院真希が呪術師をやっているのだ。良かろう』
『監視することは絶対として、呪術師として受け入れるのはいいのではないか。ひとまず、一級術師に』
「彼は呪術師ではありません。呪術規定に反します。しかも一級術師? ありえない」
『だが、魔法使いなのだろう』
『何やら、色々できそうではないか。夏油特級術師よりも使えるかもしれん』
「これは僕が監視し、呪術界関係なく、僕個人として保護します」
『それは容認できない』
『そもそも五条 悟の保護下に置くのはどうかと思う。こちらで誰か見繕う』
くっ
結局、傑は呪術師としての仕事をする事になってしまった。
僕の監視下に置くことはなんとか押し切ったけど……。
守り切れなくてごめん。
「悟。負担掛けちゃったみたいで、ごめん……」
「いや。僕こそ、守りきれなくてごめんね。となれば、今日にでも戦闘訓練をしないと。武道の経験はある?」
「マグルがする奴だろ?」
「うーん、前途多難……。運動とかはどうしてたの?」
「走ったり、重いものを持ったり、アスレチックをしていたよ。後は悟に言われて、飛んでくる物を躱す練習はしたよ。ドラゴン環境保護区で働きたかったし、それには力や体力がないとできないからね」
「なるほど。戦闘訓練はどんなのを?」
「私はプロテゴを無言呪文で張れるんだ。後は早口言葉とかかな」
「わー……。基礎の基礎からだね。とりあえず、真希に任せようかな。でも今、留守なんだよね」
ということで、改めて一年生と引き合わせる事となったのだった。
この傑は、僕が守ってあげないとね。