防衛戦争を終えた秋雪鎮守府は急いで各島の復興した。
そして、復興と戦力補充が完了した1987年5月に豪州奪還作戦である内波作戦が発令された。無数の島と広大なオーストラリアを制圧するのに時間がかかったが、同年10月、豪州奪還を果たした。
1989年1月12日
三御諸島響島秘密基地
響「・・・今日もだめか・・・」
誰もいない部屋で響はため息をついた。
響「なんで、せっかく平和になろうとしていたのに・・・」
今から20日前
1988年12月24日
秋雪鎮守府提督室
秋雨「今年もクリスマスか~」
電「なのです!」
秋雨「クリスマスパーティーの準備は?」
電「できてるのです!」
秋雨「じゃあ、夜は楽しみだな」
電「なのです!」
秋雨と電が雑談しながら作業をしていると、突如部屋が揺れ始めた。
秋雨「ん?地震か?」
電「かなり小さいのです」
秋雨「・・・いや、もしかしたら余波の可能性もある」
秋雨は電話を取った。
秋雨「青葉、今の震源は?」
青葉「まだ分かりませんが、方角的に本部方面と思われます」
秋雨「わかった」
秋雨は一度電話を切ってまたかけ直した。
秋雨「吹雪、鷗を震源地辺りの鎮守府に出撃させろ」
吹雪「了解です!」
鷗は長距離偵察機で高度2万まで上昇できる新鋭機だ。
少しして、鷗が数機発進し、索敵に入った。
30分後
無線「こちら鷗3番機、救難信号を傍受しました」
秋雨「内容は?」
無線「大型機の攻撃で基地及び市街地が壊滅してるもよう。現在急行中」
秋雨「その電文はどこからだ」
無線「基地に所属する艦娘からです。帰投途中だったようで・・・」
秋雨「分かった。花鳥を派遣しその艦娘の救助にあたる。それと第四海兵隊も救助のため派遣する」
無線「了解!通信終わり」
電「提督?」
秋雨「電、諸島全域に警戒態勢、本部に詳細を報告、その爆撃機がどこからきたのか調べろ」
電「了解なのです!」
連絡を受け、諸島全体が警戒態勢になり、各基地から航空機があがった。
そして警戒態勢になり1時間が経った時、進展があった。
響「爆撃機の発信源が分かった。岩城鎮守府だ」
秋雨「なに?味方基地じゃないか。反乱か?」
響「たぶん・・・」
電「提督、青葉さんがすべての情報を本部に報告したのです」
秋雨「分かった。本部からの返事は?」
電「こちらから説得する、そうなのです」
秋雨「そうか・・・」
三日月「失礼します!」
三日月が勢いよく入ってきた。
秋雨「どうした」
三日月「さ、佐波鎮守府に投下された爆弾ですが・・・核爆弾です!」
秋雨「ほんとか!?」
三日月「はい!それと、爆撃隊は、本部に向かっています!」
秋雨「なんだと・・・、電!至急本部に報告!」
電「了解なのです!」
秋雨「響!諸島全域に戦闘態勢!」
響「了解」
秋雨「三日月!爆撃隊が他に投下する場所を調べろ!」
三日月「分かりました!」
電「提督!本部からなのです!」
秋雨「わ、分かった」
秋雨は受話器をとった。
山本「秋雨、聞こえるか?」
秋雨「はい。そちらの状況は?」
山本「やばい状態だ。奇襲で滑走路がやられて迎撃ができない。飛行中の航空隊もさっき最後の一機が撃墜された・・・」
秋雨「空母からは・・・」
山本「空母は出撃したが敵艦隊にやられた・・・」
秋雨「・・・長官、今すぐ地下壕に避難してください。敵は核を落とす気です」
山本「・・・わかった。直ぐに・・・」
突然電話ごしで爆発音が聞こえ、その直後に電話が切れた。
秋雨「長官?・・・長官!どうしたんですか!?」
電「提督?」
秋雨「・・・電話が切れた」
電「核が・・・」
秋雨「いや、報告ではまだ距離があったはず・・・」
すると、吹雪が入ってきた。
吹雪「提督!鴎からの報告!先ほど、本部に核爆弾が落ちました!」
秋雨「・・・ああ、分かった・・・、その爆撃隊は?」
吹雪「現在、高度10000で東北に逃走、鴎が限界高度で追尾しています」
秋雨「そうか・・・」
三日月「提督!敵第三波が、こっちにきています!」
秋雨「数は!」
三日月「戦闘機200以上!現在第三航空大隊が迎撃に向かってます!」
秋雨「・・・ならいいか・・・」
すると、無線が入った。
索敵妖精「こちら電探室、敵上陸部隊接近中!」
秋雨「なに!?規模は!」
索敵妖精「戦闘艦80、輸送船200!それと高高度に爆撃隊を確認!戦闘機20、大型機12!」
電「提督・・・」
秋雨「恐らく核搭載だろうな・・・」
索敵妖精「敵爆撃隊、交戦開始しました!」
秋雨「誰が行った!」
索敵妖精「雷鳥です!」
秋雨「すぐに連絡をとれ!」
この会話の数分前
雷鳥は偶然にも輸送任務の帰投中にこの騒動をに気づき、急行していた。
雷鳥機内
機長妖精「各員異常はないか?」
索敵妖精「電探異常なし」
修理妖精「各電子機器異常なし」
銃座妖精「全機銃及びミサイル問題なし」
副機長妖精「すべて異常なしです」
通信妖精「機長、基地より通信です」
機長妖精「分かった」
秋雨「聞こえるか?増援が来るまで待て」
機長妖精「断ります。我々が時間を稼いでいる間に増援が来てください」
秋雨「しかし、いくら固いとはいえ、その数は無理だろ・・・」
機長妖精「提督、我々を信用してください。これで堕ちたらとっくの昔に墜ちてます」
秋雨「・・・それもそうか・・・健闘を祈る、通信終わり」
機長妖精「・・・各員に次ぐ、一機も近付けるな。ミサイル斉射用意、目標敵戦闘機。・・・発射!」
雷鳥から放たれたミサイルはすべて戦闘機に命中、撃墜した。
機長妖精「よし、機銃手任意の目標を狙え」
そして各銃座が撃ち始めた。
最初は順調に撃墜していたが、途中から敵の増援が接近し、撃墜できなくなっていった。
そして、輸送任務の為弾薬をあまり搭載していないというのもあり弾切れをおこした。
機銃妖精「機長!弾がありません!」
機長妖精「マジか・・・、索敵員!敵の爆撃機は」
索敵妖精「前方2000、高度12000に一機!」
副機長妖精「機長・・・どうしますか?」
機長妖精「・・・やるしかない。上昇、敵機に体当たりする」
副機長妖精「・・・了解」
このとき無線をわざとつけていたので機内全員に聞こえたが、誰も反論はしなかった。
かわりに了解の言葉が聞こえた。
そして、微調整しつつ、敵の下方に体当たりするコースにのった。
機長妖精「提督、すみません。しかし、これしか残ってないんです・・・全員なにかにつかまれ!」
敵乗組員「下方より敵機が来るぞ!」
敵乗組員「上昇しろ!」
敵爆撃機は上昇を開始したがすでに遅く、雷鳥は機首から敵の爆弾倉に突っ込んだ。
さらに、この衝撃で核爆弾の信管が作動、爆発した。
高度10000mでの空戦は戦闘機60、爆撃機12機を撃墜、しかし、雷鳥を失ってしまう大損害が出た。
この報告は増援として向かっていた戦闘隊と高度18000mで索敵していた鴎によって基地に伝えられた。
秋雨「・・・そうか。分かった・・・」
秋雨は報告を受けると静かに電話を戻した。
電「・・・提督?なんて言ってたのです?」
秋雨「・・・雷鳥が、自らを犠牲にここを守ってくれた」
電「・・・この死、無駄にはしないのです」
秋雨「もちろんだ。基地内の戦闘員は直ちに配置につけ、民間人は避難させろ」
電「了解なのです!」
核の脅威が消えた秋雪鎮守府は戦闘態勢に入ったが、急なこともあり、戦力は少なかった。
そのため、防衛はうまくいかず、次々に部隊が降伏した。
響「・・・うっ・・・」
秋雨「響!大丈夫か!」
響「大丈夫・・・ちょっとかすっただけだ」
電「提督!東方面の第三防衛小隊も包囲されて、降伏したのです!」
秋雨「まずい・・・!危ない!」
近くに敵機が墜ち、爆発した。
響「っ!」
響は爆発の衝撃でふっとび、海に落ちた。
数時間後
???
響「・・・っ、・・・ここは・・・どこ?」
響は浜辺に打ち上げられていた。
振り返ると煙が上がった基地が見えた。
響「・・・(鎮守府が見えるってことは、響島?だとしたら・・・秘密基地があるはず)」
この島は秋雨の許可を得て、響が秘密裏に基地を作っていた。
そして響は歩き始めようと立とうとしたが、うまく立てなかった。
響「っ!いてて・・・折れてるのか・・・仕方ない」
響は匍匐前進で秘密基地に向かい始めた。