仮面ライダーACT [アクト]   作:ヨッツ

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前回までのあらすじ
人を襲わなくなった怪人
クレーンテラーに出会った雄飛達
彼の願いを叶え、穏便に済むかと思ったのも束の間
クレーンテラーは不要な怪人だと
ストーリーテラー:ペローに消されてしまう
得も言われぬ怒りを感じつつ
アクトはペローに必殺技を放つも
それは、突如現れた謎の男に消し飛ばされてしまう
そしてブルート名乗る男に連れられ
アクトそっくりの何者かが姿を現すのであった


第11章~8年前のプロローグ~

BEST HIT(ベスト ヒット)!!!』

「らぁあああ!!!!」

 

サウンドがエネルギーを帯びた槍を振るう

十数体の戦闘員(エキストラ)が薙ぎ払われ爆発する

 

「よし!すぐ追わねぇと・・・」

 

ようやく囲ってきていた集団の処理が完了し

先行したアクトを追おうとしたサウンド

そこに

 

「新田さん!」

「おお、風間ちゃん」

 

騒ぎを聞きつけた杏奈が合流する

 

「テラーは!?」

「服が完成したら飛んでっちまった!

 雄飛が追っかけてる!

 急ぐぞ!!」

 

2人は雄飛を追いかけて走り出す

たどり着いたその先には

 

「「!?」」

 

思わぬ光景が広がってした

 

「仮面・・・ライダー?なんで・・?」

 

突然現れた謎の男

そして、連れられるように現れた

自身とよく似た姿をした何者かの出現に

仮面ライダーアクトは驚愕を隠せなかった

つい、演技も忘れて素で疑問を漏らす

 

『こんにちは、()()()仮面ライダー』

『私はブルー、ペローの同類だ』

 

ブルーと名乗る男はそう丁寧な挨拶をすると

 

『せっかくだが、彼の相手になってもらいたくてね』

『さぁ、()()()()()()、彼が敵だ』

「・・・。」

 

それまで、俯いた状態で身じろぎ一つしなかった

仮面ライダー?の顔が上がる

そして、アクトを視認すると

その複眼がひと際赤く光って見えた

 

次の瞬間

──その姿が消える

そして自分の目の前に現れた

 

「!?」

 

振るわれる右腕

それをギリギリ剣で受ける

しかし、その凄まじき剛腕の一撃を

受けきれずに吹き飛ばされる

 

「がっ・・・!?」

 

残された工事廃材に激突し呻き声が漏れる

顔を上げると

 

眼前に持ち上げられた右足が映った

咄嗟に身を翻す、

振り下ろされた右足のストンピングが

先程までに自分の居た場所に

コンクリートを割る抜くほどに突き刺さる

 

体制を立て直すも

すぐさま次の攻撃が迫りくる拳

今度はしっかりと踏ん張って受け止める

ズンと凄まじい衝撃が身を襲う

 

「ッ・・・誰なんだあんた一体!!」

「・・・。」

 

何とか拳を逸らす

質問の答えは返ってこず

すぐさま次の攻撃が繰り出される

 

──とにかく、戦うしかない!

アクトが反撃を繰り出す

 

「・・・!」

 

しかし、振るわれた斬撃は

いとも容易く回避されてしまう

凄まじいスピード、そして反射速度だ

 

「らぁ!!」

 

上段からの振り下ろしを繰り出す

しかし、それが激突するよりも先に

相手の拳が自身の体に突き刺さった

 

「っうぁ・・・!」

 

衝撃に後ずさる

そして、

プロトアクトと呼ばれた者がベルトに手を掛けた

ベルトがひと際強く駆動し始める

 

「!?(マズい!)」

 

『サムライ!』『Best Action!!』

 

咄嗟に自身もベルトを押し込み

剣にエネルギーを集約させる

 

「・・・・!!」

 

プロトアクトが高く跳躍し、必殺キックを繰り出す

アクトはそれを剣にて迎撃しようとするも

 

「ぐっ!・・・ぐぁああ!!」

 

剣と足がぶつかった瞬間に剣は弾かれ

キックがその体に直撃し

その衝撃で吹き飛ばされた

 

壁に激突する

変身が解け、崩れ落ちる

 

ゆっくりと、プロトアクトがこちらに近づく

不味い、立たなくては

しかし、痛みで体は満足に動かない

 

『さすがだね、やはり年期が違うということかい?』

 

ブルーと名乗った男が、

満足げにプロトアクトに語り掛ける

返事は返らないが

それでもお構いなしにしゃべり続ける

 

『なぁ、()()大吾』

 

・・・?

変身者の名前だろうか、プロトアクト(先程の名前)ではなく

そう話し掛けたブルー

 

・・・風間・・?

 

『ROCK!!RAP!!』

HIT MEDLEY(ヒット メドレー) !!!』

 

迫りくるプロトアクト

その間に仮面ライダーサウンドが躍り出た

 

炎と冷気が入り混じった槍を地面に突き立てる

その瞬間

混ざり合った熱気と冷気が強烈な

水蒸気(スチーム)を焚きあたりを覆い隠した

 

プロトアクトは風を巻き起こし

蒸気を払う

晴れた先には、誰も残っていなかった

 

「あれは・・!?」

 

仮面ライダーサウンドと杏奈は

巨大な爆発音がした場所にたどりつく

そしてそこで見たものは

 

"『サムライ!』『Best Action!!』"

 

"「ぐっ!・・・ぐぁああ!!」 "

 

必殺技の打ち合いに敗れ

ぼろぼろになった雄飛と

そしてそれに迫りくるモノクロのアクトであった

 

「アクト・・・?どういうことだ?」

「噓でしょ・・・?」

 

杏奈の顔が信じられないというような

驚愕の顔に染まる

そして──

 

「新田さん!雄飛を連れて逃げるわよ!」

「えっ・・・」

 

突然の撤退命令に面を食らう

 

「速く!!!」

 

しかし、杏奈の顔は

とんでもなく、鬼気迫るほどであった

何か、相当やばいものを見たかのような・・

 

「・・・あぁ!!」

 

サウンドは、その意図は分からなかった

しかし、彼女は意味もなく

そんなことは言わないだろう

 

ディスクを2枚取り出し

雄飛の下に走り出した

 

──蒸気で目を晦まし

その隙に雄飛を回収したサウンドは

さらに杏奈を小脇に抱えこの場から撤退する

 

抱えられた杏奈は

遠く離れていくその場所から目を離せなかった

正確には、遠く見えるプロトアクトを見続けていた

 

 

喫茶「テアトロ」──

 

「いやぁ、人を襲わない怪人!

 私もぜひ会ってみたかったんだけどなぁ!」

「ハハハ・・・」

 

客である脚本家、大木と

店主である三浦浩司は

他の客もいない店内で談笑する

そこに──

 

「雄飛!!しっかり!」

 

ドアが乱暴に開かれ、ボロボロになった

雄飛を抱えて翔と杏奈が入ってくる

 

「!?一体どうしたんだい!」

「大木さん、運ぶの手伝って!

 叔父さん!救急箱!!」

「分かった!」

 

突然の怪我人の来店に先程までの

穏やかな空気は吹き飛ばされた

 

包帯まみれになった雄飛は

ベッドで目を覚ます

 

「テアトロ・・・?」

 

起き上がり、店のフロアに顔を出す

フロア内の4人は上がってきた雄飛を見て

安堵した様子を見せる

 

「雄飛君!・・・よかった!」

 

浩司さんが声をかけてくれる

 

「浩司さん・・・」

「ん?」

 

しかし、それどころではない

聞くことがあった

 

「風間大吾って誰なんですか」

「!?」

 

驚愕に染まる浩司さんと杏奈さん

やはり、何か知っている

自分によく似た仮面ライダー

そして、杏奈さんと同じ苗字の男性名

無関係なわけがない

 

「プロトアクトって何なんですか」

「それは・・・」

 

言い淀む浩司さん

事態が呑み込めない翔と大木さんは

おかしな雰囲気に困惑している

置いていきぼりだが、仕方ない

 

「言ってもいいだろう、浩司」

「!?」

 

──突然知らない人の声

店のドアが開く

入ってきたのは白衣を着た老人

 

「音石・・・!」

()()!!」

 

博士、その人をそう呼んだのは翔

ということは、この人が

 

「こんにちは、私は音石幹也(おといしみきや)

 サウンドライバーの開発者で浩司の元同僚だ」

 

やはりか

 

「博士!いつ来たんだよ!

 俺だけ先行させるって言ってたじゃんか!」

「浩司から連絡を受けてすっとんで来たんだ

 ・・・大吾が見つかったと聞いたらな」

 

まただ、その名前は一体

すると、浩司さんは俯いた顔を上げ

一呼吸を置き放し始めた

 

「杏奈から聞いた、君が会ったあのライダー」

 

「あのライダーの変身者は、風間大吾(かざまだいご)

 ・・・杏奈の実の父親であり、僕の弟だ」

「「「!?」」」

 

・・・やはり親族だったのか

杏奈さんを見る

 

「・・・。」

 

俯いて、無言を貫いている

 

「全部話そう、テラーの正体

 僕らが生み出すのを止められなかった

 化け物が生まれた時のことを」

 

「・・・当事者じゃない僕は席を外した方が?」

 

大木さんがそんなことを言って席を立とうとする

 

「いや、構わない」

 

「・・・全ては8年前、

 一人の科学者に起こった悲劇から始まったんだ」

 

ぽつりぽつりと話始める

その顔は、思い出したものに対しての

悲痛に満ちていた

 

「あるところに、心理学の研究を専門にした

 科学者がいた

 名前は、青山秀幸(あおやまひでゆき)

「彼は、犯罪者のカウンセリングについて

 心理学的に良心を呼び起こすことによる

 更生の手助けを目指していた」

 

「そんな研究に感化され、

 彼には3人の助手がいたんだ」

「それが、僕、そこにいる音石、そして大吾だ」

 

「研究は難航したが、様々な方法を試して

 少しずつ、少しずつ進めていった・・・」

「あの頃は楽しかったよ・・・」

 

懐かしむように目を細める浩司さん

話を続ける

 

「だが、事件が起こった」

「彼の家族・・・

 妻とその息子が、殺害されたんだ」

「!?・・・まさか、テラーが?」

 

テラー事件の最初の犠牲者がその人達

そう考えたが、

浩司さんは首を横に振る

 

「強盗さ」

「・・・え?」

 

「青山博士の家族は、怪人も何も関係ない

 強盗殺人に巻き込まれたんだ」

 

「そして・・・」

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

返ってきたのは、

もっと悲しい答えであった

それはつまり・・・

 

「そう、青山博士は家族を失い

 そして、その復讐先までも失くしたんだ」

 

「博士は、悲しみ・・・研究に没頭した 

 そこからだ、博士の進む方向が狂い始めたのは」

「博士は、良心を取り戻す研究から

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「人が生む悪心そのものに

 憎悪を剥けるようになったんだ」

 

「研究の幅もどんどん増やしていった

 心理学だけではない、機械工学、電脳技術

 果ては黒魔術や降霊術などのオカルトにまでね」

 

「僕らは、その暴走を止めることができなかった」

「傷ついた博士にかける言葉も分からず

 鬼気迫るほどに研究に没頭した博士に

 恐怖していたんだ」

 

悔やむように拳を握る浩司さん

音石さんもまた同じような顔をしている

話は続く

 

「・・・研究の果てに、あるものが生まれた

 "人の精神を奪い、その過去にすら影響を与え

 その姿を変異させる人工精神体"」

 

"人口精神体"?

 

「・・・まさか!」

「そう、それが今僕らが戦っているテラー

 その第1号だ」

「テラーは、

 元は僕たちが生み出してしまったものなんだ」

 

テラーの生まれた理由

その根幹に驚愕する

まさか、浩司さん達がその

 

「しかし、それは博士の望むものではなかった」

「いくら精神を入れ替えたところで

 その精神に悪心があっては意味がないからね」

「博士が、破棄しようとしたその時」

「その人工精神体は

 ()()()()()()()()()()()()()()()()

 

つまり、テラーの第1号は作成した博士本人・・?

 

「しかし、

 ここで精神体側に思わぬことが起こった」

「博士の執着が、その精神体を

 遥かに凌駕していたんだろう

 博士の自我が消えず、

 肉体の変異のみが起こった」

 

それは奇しくもこの場に居合わせた

大木さんと似たような症状だった

いや、完全に意識が残っている分より

大木さんよりもすごいだろう

それだけの怒り、憎しみを

研究にぶつけていたのか

 

「意図せず

 人ならざる力を手に入れた博士は

 その後、別の研究書を持って

 姿を消した」

「そして、()()()()()()()()()()()()()()

 

「そう、テラーを作り、人を襲い始めた」

「それが、単なる人間への復讐心か

 それともまた別の狙いがあったのか

 今となってはもう分からない」

 

そこまで話して、浩司さんが一息つく

いきなりの話に頭の中の整理がつかない

謎の仮面ライダーの話を聞くはずが

テラーの誕生の話を知ることになるとは

思ってもいなかった

 

しかし、話はここからだ

結局、風間大吾さんの話を

ほとんど聞いていない

 

浩司さんがまた、話始める

 

「博士の暴走に僕達3人はそれぞれ行動に移った」

「僕は、それまでの博士の発明品であった中で

 最もあの怪人化に近い効果を持つ

 "アクトドライバー"、その未完成品の完成を」

 

「音石は、未完成品の

 アクトドライバーをベースとして、

 全く新しい力を持ったベルトの開発を」

 

「そして、最後の一人

 大吾は、未完成品の"アクトドライバー"

 を使って、テラーたちと戦う道を選んだ」

 

「そう、8年前大吾は

 最初の仮面ライダーとして戦ったんだ」

 

つまり、大吾さんは自分の前任者であったのか

しかし

 

「それが、なんでテラーと・・・?

 裏切ったのか!?」

 

翔が自分も疑問に思った点を問う

そうだ、8年前に戦っていた人が

何故今頃、

そしてテラー達と一緒に行動しているのか

それだけでは理解ができなかった

 

「裏切りは、不可能だ」

「何せ、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

答えたのは音石さん方だった

・・・?

意識がない?

 

「どういうことですか?」

 

「言っただろう、未完成品だと?」

「そもそも、

 アクトドライバーの最初の構想は

 "悪人を無理やり正義の味方に変えてやろう"

 というものだ」

「君が使っているドライバーにある

 セーフティがないのさ」

 

・・・?

セーフティ?

そんなものがこのドライバー?にとまで考えて、

一番最初に変身した時のことを思い出す

 

「"演じれないと変身できない"・・・?」

「そうだ、だがプロトタイプにはその機能が無い」

「そして、大吾は世辞にも演技はできなかった」

 

それでは、変身できないはずでは?

 

()()()()()()()()()()()()

 使()()()()()()()

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

・・・。

それ・・・は・・・つまり・・・

 

「無理やり、変身させる・・・?」

「そうだ、プロトアクトは変身中

 自意識を仮面ライダーに置き換え戦う

 そして、戦い終わった後には元に戻す」

 

何ということだろう

そんなの

 

「危険すぎる・・・!」

「そうだ、そしてあいつが()()()()()()()()()()

 戦い始めてから半年までだ」

 

そして、またも不穏な言葉が

そして、分かってしまうその言葉の意味が

なんて、ことだろうか

 

「!?それって・・・」

「ああ、続く戦い、そのたびに

 自分ではない意識と自分の意識が入れ替わる

 そんな状態が続けば

 誰だって自分を見失う」

「半年後、大吾は我々の下に戻らなくなった」

「大吾は、自意識を見失い

 元に戻れず

 仮面ライダーとして、怪人を倒し続けるだけの

 存在になってしまった」

 

なんで・・・・なんで!

 

「何で止めなかった!!」

 

声を荒げて音石さんに詰め寄る

 

「止めたさ!でもあいつはやめなかった・・・

 怪人を倒す方法も!それ以外になかった・・・」

 

「・・・すまない」

 

音石さんと浩司さんの手から血が滴り落ちる

握る拳に力が入りすぎている

・・・この人達も必死だったのだ

 

「そして、発生から1年経った時に

 ひと際大きな戦闘が起こった」

「大吾と、青山博士のテラーのが激突したんだ」

 

「2人はぶつかり合った末、観測できなくなった

 それ以降、テラーの事件は見られなくなった」

 

「私達は2人が相打ったと想定した」

「しかし、その8年後──」

 

8年後、すなわち今この時代である

 

「・・・また、テラーが現れた」

「そう、青山博士が生きていたのか

 はたまた彼の意志を誰かが継いだか

 テラーがまた現れ始めた」

 

「大吾が自意識から裏切る可能性は低い」

「プロトアクトのシステムを書き換えたんだろう」

 

そして自分が仮面ライダーとなった

ここまで来て、また一息ついた

・・・5人とも無言だ

無理もない、風間大吾さん

その実態はとても悲しいものだったのだ

 

「このことは、

 もっと速く話さなければならなかった」

「僕は、・・・君を騙していた」

()()()使()()()()()()

 君が知って去るのを恐れたんだ」

 

浩司さんが弱弱しく話す

とても後ろめたそうに

それもそうだろう、これを聞かされれば

自分のベルトにも

自分の知らない何かがあるのではと

疑いたくなる気持ちもよくわかる

 

「君は、

 アクトに変身できるだけの演技力と

 確かな善性を持っていた」

「僕は、その善性にとことん甘えていた」

「君が去れば、

 変身者に困ると分かっていたから」

「・・・・すまない」

 

そう言って浩司さんが頭を下げる

・・・。

 

「・・・顔を上げてください」

「確かに聞かされてなかったことはショックです」

 

・・・けれど、そこまで怒りはない

喋らない理由が理由で

そして負い目もあったのだ

そこまで起こることでもない

それに・・・

 

「でも、関わるって決めたのは俺ですから」

「・・・雄飛君」

 

それよりも

 

「今はもっと別のことがあるでしょ」

「大吾さんを助けなきゃ!」

 

「・・・あぁ!」

 

浩司さんに笑みが戻る

 

「そう、上手くいくかな」

 

しかし、そこに音石さんが水を差す

 

「プロトアクトは、プログラムされた演技だ

 想定上の最良の演技を行える」

「人間ができる限界の細かさでな」

「システム上、どうあがいても

 雄飛君では出力で負けるだろう」

 

そういわれると不安になる

どうすれば・・・

 

「そのための俺・・・だろ?」

 

ポンと方に手が置かれる

振り向くと、翔が自信満々に笑っていた

 

「1人でだめなら2人で・・だろ?」

「・・・うん」

 

そうだ協力すれば・・・

 

「無理だ・・・お父さんはもう無理だよ」

「・・・杏奈さん?」

 

長く開いていなかった杏奈さんは

ようやく口を開いたが弱音を吐いた

 

「8年・・・もう意識も壊れてるのに・・・

 助けようなんて余計な負担増やす意味ないわよ!」

 

杏奈は見た

まるで機械のように無機質に雄飛に詰め寄る

父親の現状を

容易く人の命を奪いかけたあの姿を

 

杏奈さんは完全に諦めてしまっていた

 

「杏奈さん・・・」

 

何とか声を掛けようとしたところで

 

Prrrrr

 

浩司さんの電話が鳴り響く

 

「太田か!

 ・・・仮面ライダーが民間人を襲ってる!!?」

 

その言葉を聞いて

俺と翔は店を飛び出した

 

「・・・。」

 

大木は、これまでの話を聞いて

いたく感動していた

まさに事実は小説より奇なり

 

8年前の惨状から始まり

そして今、諦めず戦おうとする

彼らの闘志に何より感動していた

 

そして──

自分も、また彼らに協力すると誓ったのだ

 

「マスターさん。少しいいかい?」

「・・・?」

 

この戦いで自分ができることを

彼は思いついていた

 

 

町に悲鳴が響き渡る

 

突然現れた、複数ののっぺらぼうの怪人(エキストラ)

そして、モノクロの謎の存在(プロトアクト)

次々に建物をそして人に襲い掛かる

 

逃げ惑う人々

万事休すかと思われたその時

 

「待て!!」

 

2人の青年が立ちふさがった

 

「・・・。」

 

赤い複眼が2人を見据える

 

「絶対・・・戻してみせる!」

「いくぜぇ!」

 

『MASKED RIDER』

『POP UP SOUND!』

 

「「変身!!」」

 

『Start』

風は、戦士を呼んだ(Wind called the Warrior)

『MASKED RIDER!!』

 

『PLAY!!』

『ON STAGE!!!』

POP UP SOUND IS(ポップ アップ サウンド イズ)

SINGER SONG RIDER(シンガー・ソング・ライダー)!!! 』

 

 

「いくぞぉ!!」

「おぉ!!」

 

2人の仮面ライダーは

プロトアクトに向けて突撃していくのであった

 




次回 仮面ライダーアクト

激突!VSプロトアクト
「頼む!元のあなたに戻ってくれ!!」

「諦められるわけない!」

大木の秘策とは
「要は、演じやすくすればいいんだろう?」

雄飛は大吾を救えるのか
「ここからは()()主役だ」

「変身!!」
『Start』『 a Continue!』

第12章[続きから始める]
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