仮面ライダーACT [アクト]   作:ヨッツ

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第16章~海と泡と人魚の男~

「名はラスト。仮面ライダー・・・ラスト」

 

突如現れた青年は、その姿を変えた

──変身したのだ

 

ラストと名乗ったそのライダーは

ベルトから引き抜いたグリップを構える

 

『Blade』

 

次の瞬間、グリップの頂点から

魚の尾ひれを模したかのような形状の刀身が現れた

 

「・・・ハァ!」

「!?──ッ」

 

剣を生やしたグリップを握り駆けだすラスト

 

アクトに向けて剣を振りかぶり

そしてそのまま叩きつけるかの如く振り下ろした

 

突然の強襲

振り下ろされる剣を腕を交差させて掲げ受け止める

骨まで響くような衝撃

力を抜けばそのまま押しつぶされてしまいそうな

一太刀にアクトは戦慄する

 

──こいつは一体!?

 

初撃を防御したのも束の間

腕に触れてた剣の感触は消え、次の攻撃が放たれる

 

──痺れる腕で再度防御を試みる

しかし先程よりもさらに鋭い一撃に

防御ごと吹き飛ばされた

 

一瞬の攻防の末、吹き飛ばされたアクトを見て

サウンドは武器を構えた

 

敵の素性は分からないが、とにかく自分達に

明確に敵意を向けている

それならば、容赦はできない

 

サウンドが突然現れた敵に対してギターランスを突き出す

その刃先がラストに迫りゆく

 

それに対し、ラストは

防ぐでもなく避けるでもなく

ただそれを()()()()()

 

バシャリ

 

槍がラストの体を貫通した

本来ならば大きなダメージを相手に与えていただろう

しかし、それは何の決定打にもなりはしなかった

 

そう、槍が貫いた箇所がまるで液体のように泡立ち

槍の攻撃はただその場所を突き抜けていたのだ

 

──俗にいう、液状化と呼ばれる能力である

 

「なっ!?」

 

槍を引き抜き、2度3度と攻撃を叩き込む

しかし、何度やっても

水を切るような手ごたえのなさ

サウンドの攻撃は完全に無効化されていた

 

されるがままであったラストが動く

4度目の攻撃を打って変わって受け止める

そして、槍をかち上げたと思えば

無防備になったその腹を切り捨てた

 

「ぐぁッ!」

「翔!」

 

斬撃を喰らい転がったサウンドを

駆け寄ったアクトが立ち上がらせる

2人は眼前の仮面ライダーを見る

 

「何なんだよ、こいつ・・・!」

「分からない・・・だが」

 

どこから来たのか

あのベルトはどこで手に入れたのか

彼が何者なのか

何一つわからない

 

ただ言えることは・・・

 

「どうやら、敵だ」

「みたいだな・・・」

 

アクトとサウンドが構えなおす

目の前の男は、

 

それを見て、ラストは

 

「この程度か・・・?」

 

と勝ち誇ったように堂々と立ち塞ぐ

その後ろには、倒れ伏したままの

ホエールテラー・・・

 

「・・・翔、先にテラーを頼む」

「!・・・分かった」

 

まずは、テラーにトドメを

そう小さく作戦を離したアクトは

ラストに向けて突貫する

 

風を纏った拳がラストに向けて放たれる

しかし、ラストはそれを避けようともしない

拳が液体と化したラストの体を通り抜ける

それをお構いなしというかのようにラストが剣を振るう

急いで腕を引き抜き、振り下ろされた剣を回避

そして、再度アクトが攻撃を放つ

しかし、それもまたすり抜ける

 

「(──やりづらい!)」

 

こちらの攻撃になんのモーションも起こさず

押し付けるかのように敵は攻撃のみを放つ

今までの戦い方とまるでセオリーの異なる攻防

非常に苦しい戦いである

 

「お前・・・何が目的だ!?」

 

風を纏った蹴りを放つ

これもまた、攻撃がそのまま通り抜けてしまう

 

「・・・決まっている、貴様たちの終わりだ」

 

それを構いなしに、物騒なことを言いながら

攻撃を続ける、その手に迷いはなく

やはり、明確にこちらを攻撃してきていた

 

「ッグ・・・オラァ!」

 

迫りくる剣を右腕で受け止め

そのまま抱き込むように掴み取る

 

──これなら、武器を使わずに攻撃するしかない

その攻撃に対し、カウンターで仕掛ける

そう画策したアクトであったが

 

「甘い」

「なっ!?」

 

想像通り、ラストは武器を手放した

しかし、その先は想定外であった

突如、ラストの肉体が()()()()()()()

眼前から消える敵

 

「──どこに!?」

 

辺りを見回すもその姿は視認できない

今の消え方・・・

まさか地中を──

 

「フッ!!」

「──!?ぐぁぁあああああ!」

 

気づいたのが一手遅かった

想像通り地面を水のように潜り込んだラストは

アクトの背後の地面から飛び上がり

不意を突く形で協力な攻撃をアクトに食らわせたのだ

 

その一撃に、武器も手放し吹き飛ばされるアクト

転がって倒れた末に

変身が解除されてしまう

 

「っぐ」

「どうした・・・もう終わりか」

 

剣を拾いゆっくりと雄飛に近づいていくラスト

しかし、その背後に動くある物に気が付いた

 

『RAP!』

 

ボウガンに組み替えたギターランスを構え

必殺技を放つ直前のサウンドである

その銃口の先には倒れ伏したテラー

 

「──何!?」

 

「いけ!」

「おらぁあ!!」

 

BEST HIT(ベスト ヒット)!』

 

ボウガンから冷気を纏った弾丸が放たれる

弾は寸分狂わず飛んでいき

そのままテラーに命中する

──かに思われた

 

ラストの肉体が溶けるように崩れる

全身を液状化させたラストは

そのまま飛んでいくように移動し

テラーと弾丸の間に躍り出た

 

「おおおっ!!」

「な!?」

 

弾丸は、テラーには届かなかった

ラストが腕を振るい、弾丸を叩き落としたのだ

 

そして、今度はそのままラストがサウンドに突貫する

 

サウンドの眼前に迫るラストは

サウンドがボウガンから槍に武器を組み替える暇も与えないまま

連撃で斬撃を浴びせていく

 

「あっ・・・ぐぅ・・・」

 

サウンドもまた攻撃に耐えきれずに

吹き飛ばされ、変身が解けてしまう

 

「終わりだ・・・!」

 

そうして翔に迫るラスト

絶体絶命と思われたその時──

 

パキパキと、何か異質な音が響く

「──何・・・?」

 

ラストが自身の右腕を見る

先程、サウンドの攻撃を弾いた腕である

その腕が、どんどん()()()()()()()()()

 

「な、何だ?」

「・・・そうか、冷気か」

 

液状化という無敵ような能力の弊害か

水のようなその肉体は

サウンドが放った冷気の弾丸を受け

凍り付いていたのだ

 

腕から肩へ、氷結は止まらず広がる

 

「っく!」

 

次の瞬間ラストに変化が起こった

想像以上に冷気に弱いのか

はたまた変身に時間制限でも存在しているのか

ラストが変身を解除されたのだ

 

「チッ・・・」

 

思ったようにいかなかったことに舌打ちをしたラストは

懐から何かを取り出す

それは、以前クイーンが見せたものと同一の

ハートの4のトランプであった

 

トランプをホエールテラーに投げつける

それがホエールテラーの体に触れた瞬間変化が起こる

以前のアローテラーと同じだ

 

体のいたるところに、銀に光る鎧のような意匠が加わり

そして、右手には新たに斧槍(ハルバード)のような武器が現れた

 

「・・・行け!」

「御意」

 

起き上がったホエールテラーはラストの呼びかけに答えると

踵を返し、海の中に潜っていく

舌打ちを一つ打ちそう言うと

ラストもまた雄飛と翔に背を向ける

 

「待て・・・!」

 

呼び止めるのに答えるはずもなく

ラストはその姿を消すのであった

 

 

喫茶「テアトロ」──

 

「いってて・・・、風間ちゃん、沁みる、沁みるって」

「我慢しなさい!もっと擦り込むわよ!」

 

思ってもみない邪魔によって

テラーを取り逃がしてしまった

 

「・・・。」

 

幸い、前回のようにどんどんと侵食が広がっている様子はないらしく

体制を立て直すためにも、一度帰還を選択したのだ

 

一息ついて、考えることは

乱入をしてきたあの男のことだ

 

「まさか、敵側が仮面ライダーを用意してくるとは」

 

元から仮面ライダーであった大吾さんを操ったのとは異なり

全く新しい仮面ライダーを用意してきたのだ

 

新しい脅威の登場に辟易とした気分になる

分かっていたことではあるが

この戦いは、やはり一筋縄などではいかないのだ

 

「しかし・・・なんで仮面ライダーなんだ?」

 

翔がそんな疑問を呈する

 

「なんでって?」

「いや・・・テラーなら、怪人になりゃいいじゃん

 なんで、仮面ライダーなんてわざわざ用意するんだ?」

 

なんで・・・か

確かに、怪人の姿あるのならそれで戦えばいい

事実、クイーンやペローは怪人の姿で戦闘を行っていた

そうなってくると考えられるのは3つだろう

 

1つは当てつけ

自分達が変身するライダーよりも強力なライダーを用意して

こちらの戦意を削ぐ効果を期待している場合

2つ目は戦闘力の底上げ

怪人態を持っているが、それが戦闘に適さない場合だ

個人的にはそれであって欲しい

 

そして最後は・・・

 

「テラーではなく、()()()()()()()()()()()か」

 

「・・・協力者ってことか?」

「信じたくはないけどな」

 

自ら進んで、テラーに協力している人がいる

そんなことは信じたくはないが

可能性としては十分あり得るのだろう

 

どちらにしても・・・

 

「考えても仕方ないよ」

 

そう言って席を立つ

手当はした、休憩は十分だ

それならばもう一度行かなければならない

──まだ、今回の事件は終わっていないのだから

 

「でも、もう一度邪魔されてきたらどうするの?」

 

液状化して攻撃が通らない仮面ライダーと

強化を許してしまったクジラの怪人

そんな相手とどう戦うのかというのだろうか

 

「それなんだけど、作戦があるんだ」

「マジか、どんな!?」

 

「──まず、俺一人で行く」

 

 

『MASKED RIDER The NEXT(ザ・ネクスト)!』

 

付近一帯が、海と化した公園に仮面ライダーアクトは今一度立っていた

変身した視界で、波立つ海を探る

 

「(──見つけた)」

 

深い海底に、森の時と同じ楔を発見する

まずは、この状況を元に戻すべく

アクトは臆することもなくその海中に飛び込んだ

 

足底からスクリューのように風が噴出し

それに押されるように海中を進んでいく

程なくして、海底の楔に手が届く

そう思っって次の瞬間

 

『そうはさせん!!』

「!?」

 

身を翻す、海中でもその抵抗を感じさせないような一撃が、

先ほどまでアクトが泳いでいたその場所を通過した

 

「っく、あと少しのところを・・・」

『ファファファ・・・』

 

アクトが海中で構えを作る

その目の前には、楔とアクトの間に立ちふさがるように

強化を施されたホエールテラーが陣取っていた

 

『ファー!!』

 

テラーは猛スピードでこちらに突っ込んでくる

そして手にもつハルバードでアクトに襲い掛かっていた

 

「くっ、まるで戦い方が違う!?」

 

最初に戦った時は、能力にかまけたように

吸い込みばかリしてきたが、今度は打って変わって

正面からの肉弾戦を仕掛けてきたのだ

 

『水中では、こちらが有利ぃ!』

 

テラーが流れるように泳ぎ、その通り際に

攻撃を浴びせ続ける

 

地上程思うように身動きが取れないアクトは

その攻撃を必死に凌いでいく

 

「(──速い!・・・でも)」

 

対処できない訳ではない

──このテラーは本来ならこのような戦い方は相性が悪いのであろう

攻撃は直線的で、防御はしやすい

何より、力に酔っている

四方八方様々な角度から攻撃を放ってきてはいるが

まるで、同じような軌道でばかりで仕掛けている

 

「──ならば!」

 

そしてまた、テラーの攻撃がアクトの脳天目掛け振り下ろされた

そんな攻撃をアクトは、

 

『オォ!?』

 

しっかりとその手で掴み取っていた

 

拳を握りこむ

 

「ハァ!!」

 

水中を滑るように移動してアクトを狙い迫るテラーに対し

風を纏った拳が、水をかき分けながら叩き込まれる

自身から吹き出す強力な風は水の抵抗などお構いなしといわんばかりに

そのままの威力でテラーに叩き込まれた

 

『おぉおお・・』

 

ホエールテラーが怯み、その動きを止めた

 

掴んだハルバードの柄を引き込みさらに距離を詰める

その顔面に2度3度と追撃を食らわせた

おまけといわんばかりに最後に一発殴り飛ばし

テラーとの距離を取る

 

──今なら

テラーに背を向け、水をかき分けて楔に手を伸ばす

そして、手が触れようとしたその直前

 

Last UP(ラスト アップ)

『Love Disappears as Bubbles』

BUBBLE MERMAID(バブル・マーメイド)

 

聞きたくない音声が、アクトの耳に響き渡った

 

「何!?・・・ぐぁ!?」

 

背後から切り付けられたかの様な鋭い痛みが走る

背後を見るも、そこには誰もいない

さらに四方八方よりテラーの物よりも遥かに素早い攻撃が

何度もアクトに叩きつけられた

 

水中でサンドバッグのように何度も弾かれ

楔から距離を離される

必死に目を凝らし、水を見る

 

──居た

 

そうして見えたのは、体を液状化させ海中と一体化して

こちらに迫りくる仮面ライダーラストの姿であった

 

「──今度こそ、貴様を終わらせてやる」

 

冷淡にそれだけ伝えてくると

ラストは再度こちらに凄まじい速度で突撃してくる

姿が見えたことでなんとか防御するがそれもギリギリである

 

防ぎきれずに生傷が段々と増えていく

さらに

 

『ファー!!』

「ぐぁ!?」

 

前方からのラストの攻撃に気を取られすぎたのであろう

背後から近づくホエールテラーに気づくことができなかった

 

不意打ちの一撃を食らってしまう

さらにそれによって崩れた防御から

ラストの攻撃までまともに食らってしまう

 

どんどん傷ついていくアクト

このままでは、非常に危険である

少なくとも、このまま海中で戦っていては

勝つことなど不可能であろう

 

「(──でも、この速度では、水上までは逃げれない!)」

 

水中での速度は、ラストに負けている

このまま背を向けて海面に向かったところで

途中でやられてしまうだけだろう

 

「(どうする?水と一体化して襲ってくるような奴からどうやって?

  ──()()()()()()()()()?)」

「(──いける!水の中でもやりようはある!!)」

 

次の瞬間、何かを決断したアクトは2体に背を向け泳ぎ出す

海面へ──ではなく()()()()()()()()()()()

 

「何・・・?」

『逃がさん!』

 

水底しかない方への逃走に虚を突かれるが

2体はすぐさまアクトを追いかけた

 

追撃をかわすために進んだところで

すぐさま行き止まりである海底にたどり着く

 

もう、先には進めない

アクトは追い詰められてしまったのだ

 

しかし、()()()()()

逃げる先がなくなったと確信した2体は

アクト目掛けて、真正面からこちらに迫り来ていた

2体が、重なって襲い掛かってきていたのだ

 

「──今だ!!」

 

アクトブレイガンを取り出す

 

『WESTERN』

BEST SHOT(ベスト ショット)!!!』

『NEXT』

BEST ACTION(ベスト アクション)!!』

 

ブレイガンとベルトの必殺技を同時に起動する

ネクストフォームから吹き荒れる風が

ブレイガンに収束し、刹那

弾丸が放たれた

 

『オォ!?』

「何!?」

 

竜巻のような風を纏った弾丸が放たれる

唯の弾丸であれば、その一発程度

液状化したラストは、すんなりと避けていただろう

 

しかし、それが仇となった

竜巻のような風は、すぐさま水を巻き上げ海面へと突き進んでいく

そう、水をその螺旋にどんどんと巻き上げてだ

 

ラストの体がどんどん引っ張られていく

水と一体化したラストをその竜巻は完全に掌握し、運んでいったのだ

テラーもまた水に乗って体が流されていく

 

みるみる内に海底から海面へ、2体は運ばれていってしまった

 

 

海面に巨大な水の柱が立ち上る

アクトが放った巨大な竜巻が海面を超えて上空にまで飛んでいったのだ

 

ラストはその竜巻の中で、液状化を解き、実体を取り戻す

しかし、時すでに遅くそこは海中ではなく空中であった

 

「バカなことを、この程度で私を倒せるとでも」

 

ラストは、突然のことに驚愕したものの

その意味のなさに呆れていた

自分を吹き飛ばせようともその程度ではダメージにもならない

 

逆に、海底から脱出してきたところを狙い打つつもりであった

 

『POP!RAP!』

HIT MEDLEY(ヒット メドレー) !!!』

 

軽快な音を立てて槍を構える

仮面ライダーサウンドの姿が突然現れるまでは

 

 

"奴には冷気が効いていたように見えた"

 

"冷気って、サウンドの?"

 

"うん、でも一度食らってしまっているから

 警戒はされていると思うんだ"

 

"だから、不意を突く"

 

"俺が隙を作れるように先に行くから動くからさ

 翔には一撃で当ててもらいたいんだ"

 

 

「な!?」

「らぁあああ!!!」

 

HIT MEDLEY(ヒット メドレー) !!!』

 

冷気を纏ったギターランスを構えサウンドが突撃する

空中に跳ね上げられた上に突然の伏兵に虚を突かれた

ラスト、そしてテラーに対し

回避も許さずにその一撃を叩きこんだ

 

「ぐあぁああ!!」

『オォオオオオ!?』

 

攻撃を叩き込まれ、吹き飛ばされたラストとテラーが地面に激突した

 

テラーが立ち上がる

そして、近づいてくるサウンドを見て

 

『──不味い!』

 

再度、海中に逃げ込もうと走り出した

 

しかし──

次の瞬間、眼前に広がっていた海が消失した

 

『な!?』

 

元に戻った公園の見渡す

先程までにあった水が完全に消え失せている

そして、眼前に何者かが現れる

 

「よくやってくれたな・・・

 今度はこっちの番だ」

 

楔を引き抜き、握り潰したアクトがそこにいた

アクトを視認したテラーがハルバードを振りかぶる

しかし、その攻撃はアクトに当たることは無く空を切った

 

海中で避けきれなかった攻撃も、陸上ならその限りではない

攻撃を回避し、鬱憤を晴らすがのごとくその腹部にカウンターの一撃を食らわせた

 

「らぁ!!」

 

テラーが怯んだかのように後ずさる

もう、逃げ場はない

──決着の時だ

 

『NEXT』

BEST ACTION(ベスト アクション)!!』

 

テラーが再度ハルバードを振りかぶる

アクトはそれに立ち向かうかのように

拳を握りしめ、腕を振りかぶった

 

「ストームライダー!!!パンチ!!」

 

ハルバードと拳が激突する

しかし、その均衡も一瞬で終わり

砕けたハルバードごとライダーパンチがテラーの体を貫いていた

 

『ぐぁあああああ!?』

 

爆炎の中を突っ切りサウンドと合流する

 

そこにはギターランスを構えたサウンドと

凍えた腕を庇い立つラストがそこにはいた

 

「形勢逆転だな・・・!」

「チッ・・・」

 

また逃がすわけにはいかない

ここで倒して──

 

『そこまでよ』

 

瞬間、クイーンが突如として現れる

 

「か、母さん」

 

「「母さん!?」」

 

現れたクイーンとラストの関係が明らかとなる

思いもよらぬ親子関係にアクトとサウンドは驚愕していた

 

「母さん、すみません。こいつらはすぐに・・・」

『あら、いいのよラスト

 ()()()()戦いですもの、上手くいかなくて普通よ』

 

『ほら、帰りましょう?』

「・・・はい」

 

ラストが構えを解き、クイーンと並ぶ

 

「待て!!」

『──。』

 

こちらの言葉など意に介さず

というよりも見向きもせずにクイーン達は転移していった

 

後に残されたのはアクトとサウンドのみ

今回も、怪人を倒すことには成功したが──

 

「親子・・・?どういうことだ・・・?」

 

ラストという突然現れた謎の存在

疑問ばかりが深く積み重なっていくのであった

 

 

続く

 




次回 仮面ライダーアクト

突然の火事災害が市民を襲う
「燃えろ燃えろぉ!!」

怒りに震えるサウンド
「何やってんだあああ!!てめぇええ!!」
「落ち着けって!!翔!!──翔!!」

そしてラストの目的とは
「私はもっと強くなる・・・
 そう望まれている!!」

第17章[燃える日、怒りの火]
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