仮面ライダーACT [アクト]   作:ヨッツ

17 / 40
第17章~燃える日、怒りの火~

所在地も分からぬ暗がりにラスト

そしてクイーンは戻ってきていた

 

「・・・クソッ!!」

 

足元に転がるガラクタを足蹴にし、苛立ちを募らせる

取るに足らない人間相手に思うようにされたことに

ラストは怒りを抑えることができなかった

 

『まぁっ!・・・怒っているのね、ラスト?

 初めてだったんだもの、仕方がないわ!そうでしょう?』

「母さん・・・でも!」

 

『大丈夫、私は知っているわ・・・

 あなたは強くなるもの!

 ・・・今までの何よりも!・・・ね?』

 

「母さん・・・」

『疲れたでしょう?少し休んでて?』

 

そう告げるとクイーンはその場を後にする

その姿にラストはさらに焦りを募らせる

 

──失望させるわけにはいかない

 

「強く・・・」

 

そうだ、より強くならなければ

母を、喜ばせるのだ

 

──でも、どうすれば?

 

『次は・・・これで行こうかしら?』

 

チケットとトランプを一枚ずつ手に歩いていくクイーン

 

息子と呼んだ存在が自身の思うように

成っていくということを何一つ疑ってすらいない母と

それに違わないように努めようとする子

 

そんな二人の様子を、一人の男が眺めていた

 

『なるほどな・・・だが、それでは行き詰るだろう』

 

薄暗い色をしたコートを羽織った男の名は"サン"

仮面ライダー達の前に現れている

ストーリーテラー、その最後の一人である

 

彼は、一人残されたラストを見てそう呟くと

その目の前に躍り出た

 

『・・・強くなりたいか?』

「・・・何?」

 

──少し、ヒントをやろう

 

 

ぼんやりと自分が何をしているのかを認識する

──()()()()()

 

・・・どこに?何か目的あったっけ?

 

──あぁでも、この道は知っている

 

そうだ、よく歩いた道だ

この角を曲がってまっすぐ

その後、・・・そう、左に曲がってすぐそこに

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

待ち合わせ時間はもう過ぎて・・・皆先に入っているかな?

寝坊してしまうなんて、ファン失格だな

──自分の好きな曲は何曲目だったか

 

小遣い貯めて、ギター買って

ようやくバンド組めるとこまで来て

景気祝いに、推しのライブ見に行こうなんて

言い出しっぺが、遅れちゃ世話が無いよな

 

左に曲がった、するとすぐに到着

 

・・・。

 

──そこはライブハウスだったはずだ

外からでも賑やかなくらいの喧騒が漏れていて

外観のネオンが煩わしいほどに眩しい

そんな場所だったはずだ

 

──なら、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

悲鳴のような喧騒と人だかりをかき分けて目の前に躍り出る

窓という窓から、立ち上る火はなんだ・・・?

 

崩れ落ちる建物の隙間が目に入る

"その中に見えた、まるで炎がそのまま張り付いたかのような怪物はなんだ・・・?"

 

──今、もがきながらでてきた、ひとがたはなんだ・・・?

じぶんにてをのばして、とどかずにたおれたのはなんだ・・・?

やけこげたふくが、みおぼえのあるふくなのは──

 

 

「うわぁっ!!!

 ・・・ハッ・・・ハッ・・・」

 

大粒の汗を垂らしながら新田翔は目を覚ましていた

辺りを見渡す、・・・与えられた自室は真っ暗で

まだまだ夜のとばりを感じさせていた

 

時刻はまだAM3:00を回った程度だ

でも──今日はもう眠れそうもなかった

 

 

「えーっと、これで買い出しは全部だっけ?」

「確かそうだったはず、あとは帰るだけね」

 

街に買い出しに来ていた雄飛一行

今回は、音石さんに頼まれて、機械部品やらなにやら

よく分からないが3人で大量に運ばされていた

 

「しっかし、これ・・・何に使うんだ?

 ・・・あっまた俺たちの強化アイテムだったり!?」

「どうかしらね、音石博士だから少なくともあんたのじゃないでしょ」

 

「・・・。」

 

雑談をしながら帰路につくが

いつもならもっと賑やかな人間が

やけに静かなのが気になった

 

「・・・翔?」「どうかしたの?」

 

「・・・えっ、あぁ!悪い、寝不足でさ」

 

そういって、わざとらしく大きなあくびをして

気丈に振舞おうとしている

 

「・・・なんかあったの?」「知らないわよ」

 

雄飛と杏奈は互いに理由を探るも思い当たる節はない

故に、深い追及などできるはずもなく

 

再び帰路につこうと振り返ったその時

 

ドォオオオオン!

「「「!?」」」

 

背後から巨大な爆発音が立ち上がった

遅れて複数の悲鳴が耳に届き始める

 

「な、なんだ!?」

「あ、杏奈さん!荷物頼む!」

「わ、分かった!」

 

雄飛と翔が音の場所に駆ける

そしてたどり着いた場所には

 

『ハハハハハ!!燃えろ燃えろォ!!』

 

マッチのような木材に火を灯したような意匠をした怪人が

火をまき散らしながら暴れ回っていた

その姿はその前のクジラ怪人のように

ところどころに鎧の意匠も見える

 

「(──すでに強化個体!)」

 

近くには爆発したかのような屋台の残骸

先程の爆発は、ここのガスへの引火か

 

「熱っ・・・熱いい!!」

「!?」

 

そしてその付近には蹲っ足り転がり回る人々が数人

その衣服には、炎が燃え移っていた

 

「不味い!!変身!!」

『MASKED RIDER The NEXT(ザ・ネクスト)!!』

「ハァ!!」

 

突風を吹かす、強烈な風はすぐさま民間人達から

燃え盛る炎を剝ぎ取って鎮火していく

 

「大丈夫ですか!?・・・翔!救急車を!

 ・・・翔?」

 

「・・・。」

 

燃える建物、火に巻かれる人

 

似たような風景に

昨夜見たものがフラッシュバックする

 

「何を・・・」

 

「何やってんだあああ!!てめぇええ!!」

 

POP UP SOUND(ポップ アップ サウンド)!!!』

 

『PLAY!!』

『ON STAGE!!!』

POP UP SOUND IS(ポップ アップ サウンド イズ)

SINGER SONG RIDER(シンガー・ソング・ライダー)!!! 』

 

「うおあああああああぁぁぁ!!」

「──翔!?」

 

サウンドが、怒りのままに突貫する

そしてそのままマッチ怪人:トーチテラーに

不意打ち同然に殴りつけた

 

『ぐお!?なんだ!?』

「おぉおお!!」

 

倒れ込んだ相手に馬乗りになり

その顔面に拳を叩き込む

叩き込む!叩き込む!

 

『がっ、ぐぉ・・・放せぇ!!』

 

さすがにテラーの方もそのままでは終わらない

体をねじらせ、サウンドを振りほどく

 

『ハァ!!』

 

トーチテラーが手を翳す

サウンドの頭上、空中に炎が現れた

 

テラーが手を振り下ろす

炎は大量の針の形を取りサウンドへと降り注いだ

 

「ぐぁ!?」

 

頭上からの火の雨に降られたサウンド

地面に落ちた火は爆発し、サウンドを吹き飛ばした

 

「──翔!大丈夫か?」

 

吹き飛んだサウンドに対しアクトが駆け寄り

その肩に手を置く

しかし──

 

「うるさい!!」

「うわっ」

 

「おおぉぉおお!!」

 

サウンドはそんなアクトの手を振り払い

ギターランスを構え、再度突貫していく

 

こちらの話を聞いていない、

完全に頭に血が昇っている!

 

「──雄飛!」

「!?杏奈さん!この人達を頼む」

 

「え!?ちょっと!」

 

やけどを負った人たちを後から追いついてきた杏奈さんに任せ

アクトもテラーに向かっていくのであった

 

「おぉお!!」

 

サウンドがテラーに飛び掛かる

乱雑に槍を振るい、怒りのままに攻撃を叩きつける

その有無を言わさぬ勢いに気圧され

テラーも攻撃を食らっていく

しかし──

 

「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

どんどんサウンドの息が切れる

明らかにペースを考えていない

 

攻撃の手が緩んだ

テラーはその隙を逃さず反撃に移る

 

『ぐぅ・・・!ぬぁ!』

 

左手に炎が集まる球状になったそれを

カウンター気味にサウンドに叩きつけた

 

周りも見えていないサウンドはそれをまともに受け吹き飛ぶ

二者間の距離が開いたことをいいことに

さらにテラーが手を翳す

前方に大き目な炎の槍が形成される

 

吹き飛ばされ体制を崩されたサウンドに

固定された槍が解き放たれた

 

サウンドに向かい行く槍

このまま突き刺さるのかと思われたその時

 

「はぁ!」

 

その横から割り込むように参戦したアクトが

その攻撃を蹴り飛ばした

 

『何!?』

「行くぞぉ!!」

 

今度はアクトがテラーに向かいゆく

 

テラーの手に再度炎が集まり、

突っ込んできたアクトにそれをぶつけようと振るう

 

振るわれる腕を掻い潜る

おそらくだが、能力的に遠距離の方が得意なのだろう

その近距離戦闘能力はそこまで高くはなく感じた

 

攻撃を掻い潜り、その体を殴りつける

一発、二発と攻撃を与え、怯んだところに

手に力を込める、風が集った手で

強力な一撃を叩きつけた

 

「邪魔だ!!」

「うわっ」

 

さらに追撃と行こうとしたところに

サウンドが復帰する

アクトを前に立っていたアクトを押しのけ

テラーに向かっていった

 

アクトの一撃で怯んだテラー

そこにサウンドがさらに切り付ける

叩きつけるような重い連撃がさらにテラーを痛めつける

 

「らぁ!!!」

『ぐっお!?』

 

全力の横薙ぎがテラーを捉え、その体を大きく吹き飛ばす

その隙が、命取りとなる

 

POP UP SOUND(ポップ アップ サウンド)!!!』

BURNING ROCK(バーニング ロック)!!!』

COOL SO RAP(クール ソー ラップ)!!!』

『POP!ROCK!RAP!』

BEST HIT MEDLEY(ベスト ヒット メドレー) !!!』

 

「うぉおおおおおおおお!!!!!」

 

『させるかぁ!』

 

テラーが巨大な炎の塊を作り出す

 

「らぁああ!!」

 

ギターランスから放たれた一撃と

巨大な炎がぶつかり合い、大爆発を起こす

 

爆炎が収まる

──まだ倒せていない

サウンドは止めを刺すべくテラーのいた地点に駆ける

 

しかしそこには既に何もいない

爆炎に乗じてテラーはすでに撤退していたのだ

 

「・・・どこいった!!出てこい!!

 逃げんな!!・・・おい!!」

「落ち着けって!!翔!!」

 

怒りが収まらないと言わんばかりに

槍を振るい荒れるサウンド

 

アクトはそれを取り押さえようとするも

 

「うるせぇ!!

 ・・・あっちかぁ!!」

 

サウンドはそれを振り払い

テラーの逃げたと思わしき方角へ走り去ってしまった

 

「──翔、どうしたんだ・・・一体」

 

「──雄飛!」

 

途方に暮れるアクト

そこに聞こえてくる声、声の主は杏奈であった

 

「杏奈さん!けが人は!?」

「全員運んだ!・・・そっちは?」

 

「・・・逃がした、それより翔がやばそうだ

 僕も行くね!」

 

「あ、ちょっと!」

 

そう言うとアクトもまた翔を追いかけて走り出す

よく分からないが、今の翔を一人にさせるのは

非常に危険だと感じたのだった

 

「行っちゃった・・・

 追いかけるこっちの気も知らないで!」

 

一人取り残された杏奈、

一息つく暇もなくまた追いかけさせれられるのかと辟易していると

 

『なら、私と話でもどうかな?』

 

その背後に、何者かが姿を現した

 

 

『はぁ・・・!はぁ・・・!

 何なんだあいつは・・・!』

 

トーチテラーは、仮面ライダーに付けられた傷を庇いながら

物陰を走り逃げていた

 

アクトに殴られた箇所もそうだが

何よりサウンドが怒り任せに叩きつけてきた傷だ

 

深い切り傷を受けた体を、とにかく休ませねば

幸い、爆炎に乗じて逃げられたのだ

このまま身を隠して・・・

 

『来たか』

『!?』

 

いきなり声が聞こえて、身構える

まさかもう追いついてきたのか!?

 

しかし、視線の先にいたのは仮面ライダーではなかった

 

『なんだ・・・ストーリーテラー様でしたか』

 

視線の先にいたのは、サンそして連れられたラストであった

追手が来たのではないことにテラーは安堵する

 

『さぁ、やってみると良い』

『しかし・・・こいつは母さんが作ったものだ・・・

 勝手なことは・・・』

 

『構いはしない、お前はクイーンのお気に入りだろう?

 お前のためになることをあいつが否定するか・・・?』

『・・・いや、そんなはずはない』

 

何の会話をしているのか、トーチテラーには見当もつかない

しかし、今このタイミングで出会えたのは運が良かった

 

『助かりました、私は少し休ませて・・・』

 

そういって振り返り、逃亡を続けようとしたその時

ドスリと何かが音を立てた

 

『・・・は?』

 

──腕だ、自分の体から腕が伸びている

一体・・・何故?

 

『あっ!?・・・ガァ・・・!?』

 

逃亡しようとしたトーチテラー

ラストはその背後に自らの腕を突き立てていた

何かを探るようにテラーの体内をこねくり回す

 

「私はもっと強くなる・・・そう望まれている!!」

「故に・・・お前の力を貰う!!」

 

『何を・・・!?』

 

ラストが腕を引き抜く

その手には、一枚のチケット

怪人の体から、その核であるチケットを強引に引き抜いたのである

 

「これが・・・力・・・!」

 

『あっ・・・・グァォ・・!』

 

核となるチケットを引き抜かれたテラーが存在できる道理はない

ボロボロとその体が崩れ落ちていく

 

そして、テラーが消え去ったその場所には

テラーにされていた一人の男が残っただけであった

 

「・・・う・・・ん・・?

 ここは・・・?

 ・・・!?誰だ!君たちは!?」

 

男が目を覚まし、二人の姿を認識する

突然目が覚めたら暗がりにいて、その場所に怪しい二人

見るからに不審だったのだろう

誘拐犯とでも思ったのか二人を口うるさく非難し始めた

 

「わ、私に何をしようというのかね!

 こんなことしてどうなるか分かっt」

『うるさい』

 

サンが男に手を翳す

 

次の瞬間、男の体が燃え上がった

 

「・・・!?・・・!・・・!!」

 

男は声も発せずに藻掻く

しかし、もはやそんなことで消える火ではなく

やがて燃えカスとなり動かなくなった

 

『・・・あぁ・・・良い』

 

サンという男はその様子を見て

恍惚とした表情を浮かべるのであった

 

 

「そこかぁ!!」

 

そして、そんな場にサウンドが乗り込む

しかし、目当ての怪人はもういない

 

その場にいたのは

 

『ん?・・・仮面ライダーの片割れか?』

「・・・ちょうどいい、新たな力を試してやる」

 

サウンドの前にラストが躍り出る

そして、先ほどテラーから引き抜いたチケットを起動した

 

MIRAGE TORCH(ミラージュトーチ)

「!?」

 

敵が取り出した新たなチケットにサウンドが身構える

ラストは起動したチケットを

ドライバーに差し込み

 

グリップを握った所で

「!?」

 

──全身が痺れるような痛みを感じる

思わずグリップから手を離し膝をついた

 

『無理をするな』

「何・・・?」

 

そんなラストを見かねて、サンが前に出る

 

『そのチケットはお前が使っているのとは違い

 調整されていないからな』

『ここは、俺が手を貸そう』

 

そう言うと、サンが懐からチケットを取り出した

 

太陽と風(サン・アンド・ウインド)

 

『・・・怪演』

 

サンが自身の体にチケットを突きさす

チケットが肉体に取り込まれていき

 

そして、体が突然燃えだしたのだ

炎に飲み込まれた中で、その姿が変わっていく

 

『ハァァァァ・・・』

 

そして、炎が収まったその場所には

初見の、新たな怪人が姿を現していた

そう、

まるで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「・・・。」

 

サウンドはその光景に目を疑う

──いや、新たな怪人ではなかった

なぜなら、その姿は

 

つい昨夜見た、ナニかのその姿に

 

そっくりそのまま合致したのだから

 

「あ・・・ああああああ!!!」

 

サウンドが駆けだす

既にラストのことなど目に入らなかった

 

現れた怪人のその眉間に向け

全力で、槍を振り下ろした

 

「お前か!!・・・お前かあああああああ!!!」

『・・・ん?』

 

サンがその槍を受け止める

しかし、相手の反応に面を食らう

ここまでの怒り狂う様子は、想像ができなかった

 

「お前が!!!焼いたのか!!

 皆を!!皆を!!」

 

『ん?・・・今日はまだ一人のはずだが・・・?』

 

思い当たる節は今日はない

しかし──

 

『・・・いつか殺しそこねたか?』

 

その一言で十分であった

 

「──!!ぶっ潰す!!」

 

攻撃を弾かれる

それでも食らいつくように

サウンドはまた、であったサンに切り掛かっていくのであった

 

そんなところに、また何者かが走り込んでくる

それは──

 

「──ここか!?」

 

サウンドを追いかけてきたアクトであった

戦闘中のサウンドを発見したアクトは

見たこともない怪人と戦うサウンドに面を食らう

 

「──翔!?・・・何だあの怪人?」

 

とにかく加勢しなければ

アクトもまた怪人の方に向かおうとしたその時

 

アクトの目の前にラストが立ちふさがった

 

「──ラスト!」

「お前の相手は・・・私だ・・・」

 

ラストが痺れる体を無理やり押さえつけ

ドライバーから、グリップを引き抜いた

 

「変身」

 

Last UP(ラスト アップ)

『What The Fire Showed Was All Illusions』

MIRAGE TORCH(ミラージュトーチ)

 

ラストの体が変わる

最初の姿と変わり、今度は頭にかぶさるほどの

赤いフードと肩マントが装着され

アーマーはまるで木製にでもなったかのような

文様と色にその姿を変えたのだ

 

『Fist』

 

グリップから炎が漏れだす

それを握りしめ、ラストはアクトに突っ込んだ

 

炎を纏った拳がアクトに振るわれる

それを腕でガードするも、その腕を高熱が襲った

 

「っ・・・炎!?」

 

ラストが腕を広げる

その背後に、炎で出来た剣が複数本現れた

 

「ハッ」

 

アクトに向け手を突き出す

次の瞬間、炎の剣がアクトに襲い掛かった

 

「うわっ!・・・これってさっきの!?」

 

間違いない、この技はさっきのテラーの物だ

一体なぜ彼が!?

 

しかし、そんなことを考える暇はない

ラストが襲い掛かってくる

 

攻撃を捌きながら対策を考える

翔は──

 

「おらぁ!!」

『おおぉ!!』

 

相変わらず荒々しい戦い方を続けている

いや・・・むしろさらに酷くなっている!?

 

このままでは、不味い気がしてならない

 

何とか翔を止めなければ・・・

 

 

その時──

 

()()()()と何か異音が聞こえ始めた

 

「──今度はなんだ!?」

 

そうしてアクトは周りを見て、絶句した

辺りの風景が一変していたのだ

 

先程まで、晴れていた快晴だったはずの風景が

荒れ狂う猛吹雪に変わっていたのだ

 

そして、パキリパキリと

何かがこちらに近づいてくる

 

それは、まるで氷の結晶を散りばめたかのような

女性の姿をした怪人であった

怪人が歩を進めるごとに

大地が凍てつき、吹雪が強くなる

 

仮面ライダーでも凍えてしまいそうだ

 

『あ・・・・あああ・・・・!!』

 

氷の怪人:スノーテラーはまるで苦しむかのように体を丸め込む

しかし、そんな仕草とは対照的に

その氷結は、近くにいたアクトとラストにまで押し寄せる

 

「うわっ・・・」

 

何とかラストを押し返し、氷結も回避する

 

ラストの相手だけではなく

このテラーまでも同時に相手をしないとならないのか

 

そうしてテラーに対し、構えるアクト

 

それに対し、テラーが口を開く

その言葉は──

 

『ゆ・・・・うひ・・・逃げ・・・!』

「!?」

 

思いもよらぬ言葉であった

 

「まさか、──杏奈さん!!?」

 

 

[続く]

 

 




次回 仮面ライダーアクト

杏奈の身に何が
「ふざけるな!あんたと取引することなんてない!!」

翔の怒りとは
「あいつの戦う理由は、偏に・・・復讐だ」

「世のため人のためで戦ってるお前とは違うんだよ!!」
「・・・お前は、なんも分かっちゃいない!」

サウンドよ、なんのために戦う?
「今の俺は・・・とんでもなく!腹が立ってる!」
『Heat Up』『GIGA SOUND!!!』

第18章[Fortissimo(フォルティシモ)<より強く>]
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。