仮面ライダーACT [アクト]   作:ヨッツ

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第28章~百万の、イカす音色(サウンド)

『コロス・・・ゼッタイダァ!!』

 

獅子の姿をしたペローが、その藁にまみれた腕を突き出す

次の瞬間、大量の藁紐が湧き出すかのように

アクト目掛けて放たれた

 

「!?」

 

猛スピードで迫る藁を転がるように回避する

まるで槍でも飛んできたかのような風切り音を立てながら

藁の束がアクトのすぐ側を通り抜けた

しかし、攻撃はそれだけでは終わらない

 

ペローが藁の巻き付いた腕をスナップする

腕から伸ばされた藁紐が腕の揺れに合わせ、バチンと床を強く叩く

固いアスファルトが、それだけでひび割れた

 

そして、その威力を知らしめた藁の鞭を

ペローは今度はアクト目掛けて、振り抜いた

 

凄まじい勢いの突きを間一髪で避けたかと思った瞬間

藁束が今度は大きくしなりを持って横薙ぎに迫り

アクトを強く打ち付けた

 

「がっ!?」

 

大きく膨らんだ獅子の腕から振るわれた藁束の巨大な鞭

その威力は凄まじく

アーマーが激しく火花を上げ、衝撃と共にアクトが吹き飛ぶ

 

「くっ」

 

だがアクトも負けてはいない

すぐさま立ち上がり、今度は攻勢に出る

 

ペローへ向け、駆けだしたアクト

そんな彼を見たペローは寄らせまいと再度藁をアクト目掛けて放つ

 

迫る藁束に、アクトは今度は物怖じせず

右手に握る、CGスタッフを一度叩き

空いた左手を大きく開いた

 

爪跡(スクラッチ)』『Select(セレクト)

「おおお!!!」

 

左手に力が集まる

その手を迫る藁の激流に向けて振るう

次の瞬間

巨大な爪跡が現れ、藁束を次々と引き裂きペローへの道を開く

 

そして、目前に迫ったペロー目掛け

アクトは飛び掛かり、力の宿ったその左手を突き出す

 

『──!?』

「はぁ!!」

 

鋭利な爪を持ったその腕が、ペローの体を貫く

少々グロテスクな光景だが

体を抉り飛ばした、これなら──

 

『ニィ・・・』

 

そんな傷を、ペローは物ともせずに笑みを浮かべた

──何か、まずい

 

その笑みに、危険を感じたアクトは

腕を引き抜き、ペローから距離を取ろうとする

しかし、その時異変い気が付いた

 

──抜けない!?

そう、ペローを貫いたその腕に

貫いた箇所をすぐさま埋めようと、傷口から次々と湧く

藁にからめとられて固定されてしまっていたのだ

 

『ゼア!!』

 

その隙を見逃さんと、ペローがその腕をアクトの顔面に向け放つ

強大な一撃が、自分の首を吹き飛ばさんと迫っていた

 

「くっ」

 

身動きが取れず、虚を突いた一撃が

アクトの眼前に迫る

その腕が、アクトを触れかけたその瞬間

 

転送(ワープ)』『Select(セレクト)

 

アクト顔面とペローの手との間に小さな魔法陣が現れた

ペローの腕が、その魔法陣を通過する

通過した腕がアクトを触れる前にその場から消えた

 

そして、二人の後方

関係ない空中に対応した魔法陣が現れ

そこからペローの腕が飛び出し

地面を抉り飛ばす

 

『何!?』

「あぶないなぁ!!」

 

手にした杖をペローの顔に叩き込み怯ませる

そしてそのままペローの体に足を掛け、蹴り飛ばすように無理やり腕を引き抜いた

 

着地しながらペローから距離を取る

自分の腕という阻むものがなくなった瞬間

ペローの腹に空いた穴が、埋まるように消えていく

 

『・・・ハハッ』

 

元通りになった腹をさすりながら

ペローは愉快そうに笑う

 

『ソウダァ・・・力だ・・・人であることなんかどうでもいい!!』

『僕は力を手にしているんだ!!!』

 

自身の進化の喜びを嚙みしめるように吠えるペロー

 

(ファイア)』『Select(セレクト)

 

そんなペローにアクトは炎弾を放つ

 

迫りくる炎に向けペローは腕を振るう

瞬間、腕から伸びた藁の鞭が大きくしなり

炎弾をことごとくかき消した

 

「──枯草なら燃える・・・程甘くはないか」

 

相性がいいかと思ったが、当てが外れたようだ

 

その時、アクトの足元から、カサカサと異音が響く

そして、何かがいきなり飛び上がり

アクトの体に巻き付き出した

 

「!?──藁!?どこから!?」

 

巻き付いた藁がアクトの体を拘束する

──さっき切り飛ばしたやつか!?

 

そう、先ほどの突貫の際に切り飛ばした藁のかけらが

ひとりでに動き出してアクトを縛り上げたのだ

 

ペローが腕から藁を伸ばす

そして、アクトに巻き付いた藁がそれと繋がり合った

 

そして──

 

『おらぁ!!』

「うわっ!?」

 

拘束したアクトを捕まえたペローがその腕を高く上げる

アクトに浮遊感を感じた瞬間、その体は空中に放り投げられた

 

ペローが振り上げた腕を今度は思い切り振り下ろす

空中のアクトが、その腕に合わせ急速の降下を始める

 

このまま地面に叩きつけられれば体なんてバラバラ──

 

「っ!」

 

アクトがもがく、しかし固いその拘束はほどけない

 

『砕けろぉ!!』

 

ペローがその腕をさらに力強く引き抜く

降下がさらに加速する

 

その時、アクトがペローに目掛け、杖を突き出す

──攻撃して、緩ませるつもりか

ペローはその手に乗らないとアクトの動向を伺う

 

しかし、よく見たのがまずかった

 

発光(ライト)』『Select(セレクト)

 

杖から辺りに影を落とすほど強力な光が放たれた

 

『ぐぁ!?』

 

そして、その光をまともに見たペローの目は強く眩む

一時的に視力がまともに働かなくなった目で状況が把握できない

だが、手は止めない

ペローはその手を振るい、腕に繋がった藁を思い切り地面へと叩きつけた

 

チカチカと眩んだ目に視力が戻るペローは

目の前の状況を見る

しかし、そこには鞭がぶつかり抉れたアスファルトだけで

潰れたアクトの姿はない

 

『どこに──』

 

その時、ペローの背後から魔法陣が現れ

 

転送(ワープ)』『Select(セレクト)

「はぁ!!」

 

そこから飛び出したアクトが、手にした杖でペローを叩き飛ばした

不意を突かれたペローがその体を転がす

──隙ができた

 

「ッフン!!」

 

『BEAST!!』

(ファイア)』『転送(ワープ)

BEST SELECTION(ベストセレクション)!!』

 

アクトのその脚に炎が纏う

そして、アクトの眼前に魔法陣が現れる

飛び上がり、まるで回し蹴りを放つかのような体制で

アクトはその陣のへ飛び込んだ

 

立ち上がったペロー

しかし、前を見るのが一歩遅かった

その眼前に、魔法陣が現れ──

そして、その中からアクトが飛び出した

 

『!?』

「はぁ!!」

 

炎を纏った回し蹴りが、ペローのその胴元へと叩き込まれた

 

ペローが大きく吹き飛び、その腹が燃えながら抉れる

──やったか?

 

『グ、ウウウ!!』

 

しかし、ペローは起き上がる

乱雑に火を手で払いのければ、その跡はすぐさま埋まっていく

 

『ハハ・・・意味ないんだよォ!』

「──無敵かよ・・・」

 

さすがにうんざりとした気分になりながら

アクトは、再度構えなおす

 

ペローは今度は自分だと足を踏み出す

そうした時に、ペローに異変が起こった

 

『ウッ!?・・・な、にを・・・!?

 ・・・暴れるんじゃ・・・ねぇよ!』

「!?」

 

体を押さえながら、もがき苦しむ

そして、その体が小さくしぼんでいく

 

『ヤメロ!・・・邪魔するなよぉ!・・・・畜生ガァ!』

『グウワァアアアア!!」

 

そして、ついには怪人の体から

人の姿へと戻ってしまった

 

「ぐぅ・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

凄まじくしんどそうに荒い息を吐きながら

ペロー?がそこに立っていた

──いや、違う

 

「やめろ・・・もう、やめろ・・・!」

 

呻きながら、力尽きるように金子は倒れ込んだ

 

「おい!」

 

その光景を見届けたアクトは心配する声を上げながら

それに駆け寄っていくのだった

 

 

喫茶「テアトロ」

 

「そうか、テラーにはまだ変われてしまう状態か・・・」

「早急に、テラーから剥ぎ取らないといけないな」

 

気絶した金子を背負って店にまで戻ってきた雄飛

現在は、金子は休ませ絶賛作戦会議中である

 

「剥ぎ取るって・・・私の時みたいに?」

「ああ、現状の奴の状態がどうなっているのか想定できない」

 

思い出されるのは、以前の杏奈さんのテラーとの戦いである

あの時は、ペローの言葉に従う形で

真正面からの杏奈さんを倒すのは避けた

 

そして今回の金子である

彼はその力から見ても、少なくとも3つのチケットを埋め込まれている

今思えば、あの驚異的な再生能力も

チケットが相互に作用しあった結果なのだろう

杏奈さんの際よりもずっと対処が難しいであろうことは想像に難い

 

しかし、これをやるのは自分の役目ではない

 

「となると、重要なのはサウンドの力だ」

「ああ、翔、助けるにはお前の力が必要だ」

 

音石さんがそう言って翔の方へと語り掛ける

それを聞いたとうの本人はというと・・・

 

「・・・。」イライライライラ

 

イラついた様子を隠そうともせずに

黙って椅子に座っていた

 

「不服かい?」

「・・・あぁ」

 

大木さんが問いかけると

翔は悪びれもせずにそう言う

 

「翔・・・彼が犯罪者なのは私たちも分かっている

 ・・・だが、罰は人の法で受けさせるべきだ・・・違うか?」

 

おそらくだが、彼は金子の罪状に

自身の過去も重ねているのだろう

・・・これまでのような巻き込まれた人とは違う

 

金子は、もう取り返しのつかない男なのである

 

「分かってる・・・これは俺の好みの問題だよ」

 

そんな男を、助けるために動くというのが

翔にとっては許容しきれないのだった

 

 

──アクト、そしてラストにはその力がない

つまり、この作戦は翔の・・・サウンドの力が必須なのだ

 

会議が、手詰まりになり

皆の口が噤まれてしまった

 

そんな時──

 

ガチャリと、部屋の奥から扉の開く音

──現在、いつものメンバーはこの部屋にいる

 

つまり、それ以外でこの部屋に入ってくる者は・・・

 

「金子・・・!?」

 

酷くやつれた顔をした金子がよろよろと部屋に入ってきた

ふらつく足を引きずり

こちらにまでやって来ると

膝から崩れ落ちる

 

「だ、大丈夫ですか──!?」

 

咄嗟に駆け寄り、彼の肩に手を置く

 

「なんて・・・こと・・・」

「・・・え?」

 

「私は・・・なんてことを・・・。」

 

顔を覆い、嘆くように金子が蹲る

まるで、何かに耐えきれずにいるような

苦しそうな嗚咽を吐きながら

 

「頼む・・・」

「──。」

 

「頼む、誰か私を・・・消してくれ・・・」

 

そして、抑えきれないものが漏れ出すように

小さくそう呟いた

 

 

ああ・・・

それを聞いた自分は、分かってしまった

彼も、また自分の過ちを受け止め切れていない

 

テラーになったことで、ほんの少しあった恨みが

本来なら、絶対超えない一線が

超えさせられてしまったことを

 

「っ・・・ふざけんな!!!」

 

それを聞いて、激高したのは翔であった

先程までの静かさとは打って変わり、火が付くほど怒りを放つ

 

「なんで・・・なんで、お前の頼みなんて聞かなきゃならない!!」

「なんで・・・お前なんぞ助けなきゃならない!!」

 

それは、どちらに対しての怒りなのか

頼みを聞くことに(殺すことに)

頼みを聞かないことに(助けることに)

はたまたどちらにもか

 

「なんで・・・お前を逃がさなきゃならない!!」

 

過ちから、償いから逃がさなきゃならないと

翔は、怒っていた

 

そして、金子の胸倉をつかみ上げ

 

「なんで、見殺しにした方も

 殺した方からも逃がさなきゃならない!」

 

それを聞いて、金子はハッとしたような反応を示す

彼は、過ちに耐えきれずにいる

やってしまったことに、耐えきれずにいるのだ

 

「──すまない」

 

震える声で、そう呟く

胸倉を離され、しりもちをついて

そして俯いたまま

 

「すまない・・・すまない・・・っ」

 

誰に詫びているのか、そうだけ呟いていた

 

「・・・外に出るぞ、こいつからテラーを引っぺがす」

「・・・いいのか?」

 

その問いには答えずに、翔が席を立つ

自分もまた、金子を運び出すために立とうとした

 

その時──

 

「!?・・・ぐっ・・うっ」

 

金子が、悶えだした

蹲り、もがく

まるで何かが湧きだしそうな──

 

 

「不味い!!伏せろ!!」

 

近くにいた杏奈さんと浩司さんを庇いながらその場を飛びのく

次の瞬間

ドンと大きな音を立てて、店のテーブルがひっくり返る

中央のテーブルも、椅子も吹き飛ばして

何もないフローリングの上に

 

あの、獅子と藁のキメラのようなテラーがそこには立っていた

 

『ウオオオ!!!』

 

だが、その様子はおかしさを含んでいた

まるで目の照準があっていないかのように

虚空を見つめ、そして壁の方を向いたかと思えば

 

壁に向けて、飛び掛かる

そして、壁を突き破り、店の外に飛びだした

 

 

「一体何が・・・」

 

突然の出来事に皆、度肝を抜かれていた

 

「待って、あれ!!」

 

『オオオオ!!!!!』

 

店の外に出た、金子はきょろきょろとあたりを見回し

そして、どこに向かうか

ある方角に向けて走り出すのであった

 

「・・・あっちは・・・共同墓地?」

「追いかけます!!」

 

俺と翔、そしてラストが

ひっくり返ったテーブルをはねのけて

追いかけようと店を飛び出していく

 

 

「翔!!」

 

しかし、そんな翔を呼び止める者がいた

音石さんだ

彼は何かを取りだすと、翔に投げ渡す

 

「これは・・・」

「・・・彼からテラーを引き剥がすための力だ」

 

手にしたのは、少々大き目な箱型の機械

いや、その側面からは

サウンドのドライバーに装填するための

コネクタが、顔を覗かせていた

 

「・・・それは、助けるためのものだ

 それを理解しておいてくれ」

「・・・」コクリ

 

 

町はずれにとある墓地があった

そんな人もいない墓地の中に、テラーとかした金子が降り立つ

 

そして、ふらふらとあたりを見回しながら

何かを探すように歩き回る

 

──歩き、何かを見つけて立ち止まる

──また歩き、何かを見つけて立ち止まる

──また歩き、何かを見つけて立ち止まる

──もう一度歩き、何かを見つけて立ち止まる

 

そうして、4度墓石の前で立ち止まった彼は

 

『ぐ・・・!?』

 

また、悶えたと思えば

 

『・・・墓?・・・なんだここ?』

 

金子とは違う、軽い口調で言葉を発した

 

「金子ぉ!!」

 

その時だ

3人の男の声が、墓地の外から聞こえた

 

 

墓地の前の空き地までたどり着いた3人は

金子を探し始める

 

しかし、探す必要はなかった

 

次の瞬間、墓地から何かが飛び出してくる

 

そして、ズンと、鈍い音を立てて着地した彼は

 

『おお・・・揃いも揃ってるじゃぁないか・・・!』

 

ニヤリと、愉快そうにしながらそう言った

 

「金子・・!?」

「いや、ペローだ」

 

『いいよ、3体1も望む所さ

 ・・・揃って叩きのめしてやる!!』

 

既に、そこにいるのは金子ではないと理解した3人は

ドライバーを構え

そして、それに対して臆することなくペローは啖呵を切る

 

『威勢がいいなペロー』

 

しかし、そんなところに水を差す声が一つ

何もない場所に、突如火柱が立ったかと思えば

 

次の瞬間には、その中から

火そのもののような姿のテラーが現れた

 

『新しい力が、随分と調子がいいみたいじゃないか』

『サン、ブルー・・・何の用だよ』

 

その声を聞いてうんざりといった風に

ペローがサンの名を呼ぶ

 

自分を愚弄したことを忘れたとは言わせないと

そんな意味が聞いて取れた

 

『なに、邪魔するつもりはない私も勝手にやるだけさ』

『フン!こいつを殺したら次はテメーた・・!』

 

怒りはあるが、冷静になればさすがに3体1は危険と

そう判断したのか、ペローはサンを突き返すことなく並び立った

 

「サン・・・!」

「翔、君はペローを

 ラスト、翔のサポートお願い」

「承知した」

 

飛び出しそうになる翔を抑えて

取りだしたドライバーにチケットを差し込む

 

「「「変身!!」」」

 

『Phantasic Night Of Beast』『Not Missed off!!.』

『MIRAGE TORCH』

『Heat Up GIGA SOUND!!』

 

 

3人の仮面ライダーと2体のテラーの決戦の火蓋が今切られた

 

 

サンに向かってアクトが突貫する

 

爪跡(スクラッチ)』『Select(セレクト)

「はぁ!!」

『フン!!』

 

爪状のエネルギーを帯びた手と

炎を纏った拳を振るい合う

 

格闘術は互角の攻防を極め

どちらも有効打を許さずに拳をぶつけ続ける

 

『ハッハッハ・・・うらぁ!!』

 

サンが愉快そうに笑いながら拳をアクト目掛け突き出す

凄まじい熱量で掠るだけでもやけどは必至の攻撃を

いなし、爪を突きさすようにサンに向けてアクトが手を突く

ヒラリと回避し、またすぐさま攻撃が放たれる

 

転送(ワープ)』』『Select(セレクト)

 

しかし、今度のサンの攻撃は盛大に空ぶる

アクトが目の前から消え去ったのだ

 

『なに!?』

 

そして、サンの隣の空間から飛び出したアクトが

手にしたCGスタッフをサンに叩き込んだ

 

『ぐっ・・・厄介な力を・・・!』

「どんどんいくぞ!!」

 

新たな力を得た、アクトは

その力を持って、サンを翻弄していくのであった

 

 

『呑まれろぉ!!』

 

突き出した腕から大量の藁がサウンド目掛けて放たれる

まるで濁流のように迫りくるそれを

サウンドがギターランスを振るって切り飛ばしていく

 

じりじりと、切り飛ばしながらサウンドが

ペローの下へと近づいていく

 

『フッ甘い!』

 

切り飛ばされた藁が、地に落ちた傍から動き出す

アクトと同じようにサウンドを縛りあげようと

背後から迫りだす

 

「させない・・・!」

 

しかし、その飛来する藁がサウンドを襲うことは無かった

空中の藁が巨大な炎に焼かれて燃え尽きる

 

見やればグリップを突き出したラストが

切り飛ばした先からどんどん藁を燃やしていく

 

本体から切り離された藁は増える様子はなく

焼けばそのまま消え失せていった

 

『チッ余計な真似を!!』

「──貴様が言うな!!」

 

ラストがグリップを振るう

藁を出し続けるペローの頭上に炎の剣が現れ

 

腕と藁の継ぎ目を切り飛ばした

根元が千切れたことで、サウンドに放たれる藁が一瞬停止する

 

「ナイス!」

 

一気に距離を詰めたサウンドが、ペローの目の前に躍り出た

そして、構えた槍でペローのその体を薙ぐ

 

『グッ・・・無駄だ!』

 

薙いで引き裂かれた腹が一瞬で塞がる

そして、傷などもろともせずペローがインファイトを仕掛ける

力強い獅子の腕を遺憾なく振るいサウンドに打ち付ける

 

「ぐっ・・・うおおお!」

 

重い一撃を槍で受け止めながらも

なおもサウンドが槍をペローに向けて振るう

2撃3撃とその体に槍の斬撃が刻み込まれる

 

しかし、その攻撃はすぐさま修復され

ダメージは残らない

 

『無駄だって・・・いってんだろぅ!!』

「ガッ!?」

 

ひと際力を込めた一撃が

サウンドに踏ん張ることを許さず殴り飛ばす

 

次の瞬間、肩に何かが刺さる

炎の剣が、自分の肩を貫きささる

 

『無駄だって・・・』

 

腕から藁を鞭のように伸ばし

離れて炎を放つラストへ向けて振るう

 

よくしなった鞭は、凄まじい威力を持ってラストを吹き飛ばす

 

「グッウッ・・・・」

「ラスト・・!」

 

転がるラストに、サウンドが駆け寄る

2人の攻撃は、当たってもまるで効いていないというように

ペローがほくそ笑む

 

『ハッハッハ・・・無様じゃないか!

 いいようにやられてさぁ!』

 

『そうだ僕は強い!・・・つよ・・!?』

 

そうして勝ち誇ったペロー

しかし、その途中で異変が起こる

 

『ぐっ・・・な、ぐぉ!?』

 

まるでペローから漏れ出すように

一瞬、金子の体が湧き出した

 

『なに・・・!?』

「最初っから、そのまま倒す気はねぇよ」

 

 

サウンドが立ち上がりディスクを取りだす

そして、ギターランスに込めていく

 

「まずは金子をひっぺがえす

 その次は、一枚一枚チケットを引っぺがす」

『まさか、最初から・・・!?』

 

「効かねぇってのも考えもんだな

 ノーガードで当てやすかったぜ」

 

『GIGA !!』

BEST HIT MEDLEY(ベスト ヒット メドレー) !!!』

 

ギターランスに膨大な熱が集まっていく

そして、それを構えて

体の異常で、上手く動けないペロー目掛けて飛び掛かった

 

「まずは金子を出してもらう!!」

『ぐっやめろおお!!!』

 

熱を放つ槍の一撃が、ペローに叩き込まれた

その衝撃に、ペローが吹き飛び転がっていく

 

そして、その時

ペローの体から、まるで零れ落ちるかのように

金子が飛び出した

 

「よし!」

 

ラストが感嘆の声を上げる

着地したサウンドが、金子に駆け寄る

──息はしてる、無事だ

 

『ぐっ・・くそお・・・!?』

『がっ・あああ!!?』

 

金子を失ったペロー

その異常は、すぐさま体に現れる

 

獅子と、藁の様相が消え

元の猫の怪人の姿が現れた

 

『うあ・・・ああ・・・!?』

 

「・・・形勢逆転だな」

 

サウンドが、槍を構える

ここでペローに止めを刺す

そう意気込んで、足を踏み出そうとしたその時

 

「ショウ!後ろだ!!」

 

ラストが背後から突然叫んだ

──後ろ!!?

 

急いで背後に振り向こうとする

しかし、一歩遅かった

 

突如何者かが

背後からサウンドを羽交い締めにして拘束したのだ

 

「なっ!?」

 

見れば、そこにいたのは

一体いつ現れたのか

まるでブリキのロボットの様相をした、新たなテラーであった

 

 

アクトとサンの攻防が続く

魔法による翻弄で、いささかアクトの優勢といったところだろうか

 

BEST HIT MEDLEY(ベスト ヒット メドレー) !!!』

「!?」

 

聞こえたのは、翔の放つ必殺音声

そして、その直後に見えたのは

吹き飛ぶペローと、そこから飛び出す金子の姿

 

「・・・よし!」

『なるほど、そういう策か』

 

作戦の成功を確認し、安堵したのも束の間

サンもまた、こちらの作戦に気が付いたようだ

 

『まんまとやられたわけか』

「ああ、あとはお前たちを倒すだけだ」

 

杖を構えなおす

逃がしはしない、このままサンも打倒す

そう意気込んで、アクトが再び相対する

 

『確かに、ペローはあのままじゃきついな』

「行かせないぞ・・・!」

 

『ああ、向かうのは無理だ

 ・・・だが、一つ』

「・・・?」

 

サンは含みのある言い方をしたかと思えば

懐から、何かを取りだした

あれは・・・チケット!?

 

『金子をすぐにどけないのは悪手だったな』

「!?しまっ」

 

アクトが駆けだす、それはさせまいと

しかし、立ち位置と距離がまずかった

 

自分の位置より、サンの方が金子に近い

 

サンは手にしたチケットを起動したかと思えば

()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「こいつ、どこから・・!?」

 

『──。』

「金子がいない・・・まさか!?金子!?」

 

物言わぬブリキロボットのテラーは

がっちりとサウンドをホールドし、びくともしない

 

「ショウ!・・・今助け・・」

『おっと、邪魔はいけない』

 

拘束されたサウンドを助けようと

ラストが駆けだそうとする

 

しかし、その目の前に

突如、青い鳥の姿をしたテラーが現れた

 

「ッブルー!」

『じっと見ていろ』

「邪魔だ!!」

 

ラストがグリップを握り殴り掛かる

ブルーは、その攻撃を手にした羽根型の剣で防ぎつつ

サウンドの下へ向かうのを阻止する

 

遠くの方で、アクトもまた

サンに向かうのを阻まれるように立ちふさがれている

手元には、杖がない。叩き落とされたか

──助けが見込めない

 

 

『・・・ハハッ』

 

その様子を見て、ペローは薄く笑う

そして、

 

『よくもやってくれたねぇ

 ・・・僕をコケにした罪は重い!!』

 

細剣を構え、サウンド目掛けて飛び掛かった

 

「っぐ・・・放せ!!」

『──。』

 

サウンドが拘束から逃れようともがく

しかし、鉄のような体はびくともしない

まるで身じろぎせずに、サウンドを拘束する

 

細剣の切っ先がサウンド目掛け突き出される

狙いは一点、心臓のみ

 

「翔──!!」

「ショウ──!!」

 

遠くで、雄飛とラストが叫ぶ声が聞こえる

──ああ、チクショウ

ここまでなのかよ

 

 

そしてペローの細剣が、突き出された

 

 

 

 

 

「・・・?」

 

サウンドは、迫りくる細剣の衝撃をただ待つことしかできなかった

拘束をほどくことはできず、回避もできない

確実な死が、自分目掛けて迫っていた

 

しかし──その衝撃がいつまでたってもやってこない

一体どうしたのだろうか

()()()()()()()()()()()()()()()、恐る恐る目を開く

 

──手を上げる?

待て、なんで手が動く

なんで、拘束が外れている──!?

 

目を開く、その目には──

 

『なっ!?』

『グッ・・・ガァ・・・ッ」

 

細剣に胸を貫かれて、赤い血を垂らす

一人の人間の姿が写っていた

 

「か・・・ねこ・・?」

「うぉ・・・あ・・・っ」

 

細剣を引き抜かれ、ふらふらと後ずさる

そのまま、後ろにいたサウンドへぶつかる

 

そして、そのまま膝から崩れ落ちた

金子を、咄嗟にサウンドが支える

 

ゴフッとむせたかと思えば口から

泡交じりの血が噴き出す

 

「お・・おい!しっかりしろ!!」

 

サウンドが傷を抑えながら声をかける

 

「しっかりしろ!!おい!!」

「うぁ・・?・・・ああ・・・」

 

金子が目を開く

そして、無事なサウンドの姿を見て──

ほんの少し、安堵したかのような顔をした

 

「──っ!てめぇ!ふざんじゃねぇぞ!!

 俺なんか守った程度で許されると思ってんのか!?」

 

その顔を見て、サウンドが叫ぶ

こんなことで満足するなと

 

「あんたは、罰を受けなきゃなんねえんだろ!

 死んでいいわけじゃねぇぞ!!」

 

「すまない・・・」

 

か細い声で、金子が謝罪を放つ

 

「でも・・・」

 

そして、サウンドを見て

 

「助けられてよかった・・・」

 

もう一度安堵したかのような顔をして

そして、目を閉じた

 

──手が、力抜けたように落ちる

 

・・・そこにはもう、熱はなかった

 

 

『フン!!』

 

その光景に愕然としたサウンド

しかし、そんなこと関係なしとばかりに

ペローは、サウンドの顔面を蹴り飛ばした

 

サウンドが吹き飛ぶ

支えを失った金子が地面に落ちる

 

そんな金子の肉体を、ペローは掴んだ

そして──

 

金子の体が、まるで吸い込まれるかのように

ペローへと入っていく

 

そして、金子を吸収したペローは

その肉体を変異させる

 

またもや獅子と藁の混ざったような姿に

いや、それだけではない

 

ブリキと獅子と案山子が混ざったような姿にその肉体を進化させる

その姿は、まさしく混ざり物(キメラ):キメラペローとでも言うようなものであった

 

『ハハハッ・・元通り、いやもっとすごくなった

 いいねぇ・・・もう邪魔もいないし・・・最高だ!!』

 

『これで、意思も体も!!名実ともに僕の物だ!!』

 

ハッハッハと高笑いをしてご機嫌なキメラペロー

そんな姿に比べ

 

「・・・。」

 

サウンドは、大層静かであった

ゆっくりと立ち上がり、槍を地面に突き立てる

 

『ん?・・・ああ、ちょうどいいや

 君で試させてもらうよぉ!新しい力をさぁ!!』

 

ペローが機嫌よさそうに

サウンドに対し、練習台宣言をかます

それに対してサウンドは──

 

「ああ・・・俺もだ・・・」

 

ただ、そう返して

何かを取りだした

 

『んん?』

 

取りだしたのは、箱型の何か

「見てろよ金子・・・あんたのためのスペシャルライブだ」

 

決して、許されるべき人間ではなかった

罰されるべき人間であり、その先に死もあり得た人間だった

それでも──自分を救った人間でもあった

 

箱型を、静かに掴み

深呼吸するように、呼吸を整えて

ここに、起動する

 

MILLION SOUND(ミリオンサウンド)

 

そして、展開されたディスクを

ドライバーに装填し、今解き放った

 

「変身」

 

GREATEST HITS(グレイテスト・ヒッツ)!!!』

FOREVER(フォーエバー)!!』

MILLION SOUND(ミリオンサウンド)!!!』

 

盛大な音を掻き鳴らしながら

サウンドの姿が変わっていく

 

金のアーマーが光り輝く

眩いその姿が、音のエフェクトの中から現れる

 

派手な中に、確かな荘厳さを兼ね備えた

戦士が、今ここに立っていた

 

突き立てた槍を引き抜く

 

 

『今更ちょっと強くなったところで!!』

 

キメラペローがその姿にひるむことなく飛び掛かる

獅子の鋭利な爪で、その体を引き裂かんと腕を振り下ろす

 

しかし、その爪が力を示すことは無かった

金のアーマーにその爪が触れた瞬間

バキリと音を立てて

その爪がへし折れた

 

『!?なっ──』

「らぁ!!」

 

その光景に驚くこともなく

サウンドが、目の前に立ったペローに

拳を一つ、お見舞いした

 

拳がキメラペローの体を穿つ

次の瞬間、キメラペローが吹き飛び

壁に叩きつけられていた

 

『あっぐぉ!?』

 

突然、壁に叩きつけられたペローは

自分の身に何が起こったのか理解できない

 

壁に手をかけて立ち上がり

ただただ、目の前の男を眺める

 

「いくぞ・・・!」

 

静かな怒りに燃える男の

その新しい力を、ただ眺めることしかできなかった

 

 

『なんだ・・・あの姿は・・・!?』

 

サンが驚愕する

金子が、サウンドを庇ったのも驚いたが

それ以上に、さらに強力になったペローを叩きのめす

サウンドのその姿に驚愕していた

 

だからだろう、目の前に迫る攻撃に反応が遅れたのは

 

『!?ぐぼぉ!?』

 

顔面に拳が突き刺さり

大きく殴り飛ばされる

 

転送(ワープ)』『Select(セレクト)

 

吹き飛んだ先に、魔法陣が現れたかと思いきや

それを通った瞬間、アクトの目の前に自身がいた

 

『!?』

「ハァッ!!!」

 

さらにもう一度大きく殴られる

 

「・・・お前は、許さん!!!」

 

アクトもまた、金子の最後を見て

深い怒りに燃えていた

 

『フッ・・面白い!!』

 

それを愉快そうにサンは対峙する

殴り合いの第2ラウンドが、開幕をするのであった

 

 

「おお!!」

『おっと』

 

グリップを握った拳がブルーに向けて放たれる

その攻撃を剣を盾にして、ブルーはしっかり受け止める

 

「う・・・おおおおお!!!」

『!?』

 

しかし、その防御に対しラストは

強引にグリップから炎を吹き出して

その拳を振り抜いた

 

防御ごと、ブルーの体に攻撃を当て吹き飛ばす

 

「何だこれは・・・!

 あれを見て・・・私の中に沸き起こる何かがある!!」

『・・・ふっ』

 

ラストは、あの金子の最期を見て

自分が感じたことのない感情を得ていた

それが何かは分からなかったが

 

とにかくそれを、目の前の男にぶつけたかった

 

 

『ぐっ調子に乗るなよ!!』

 

キメラペローが立ち上がり、再度サウンドに飛び掛かる

爪で引き裂きではなく

今度はその巨躯を利用した殴打を選択する

 

その太い腕を振るいサウンド目掛け殴り掛かる

 

しかし、そんな攻撃をサウンドは

片腕で、防御して受け止めるのであった

 

『な、なんで!?』

「おらぁ!!」

 

そして、今度は手にした槍でキメラペローの体を引き裂いた

ペローが飛びのき、その傷を見る

先程までよりも深い切り傷

 

しかし、それも次の瞬間には埋まっていく

 

『ハハハッ!!無駄だよ!!

 お前の攻撃なんか効きやしない!!』

 

自分の不死性を再確認し

ペローは再び勝ち誇る

 

「・・・。」

 

しかし、そんなことをものともせずに

サウンドは槍を構えた

 

『ふん!・・・無駄なのに何するつもりだよ』

 

「そうだな・・・一人じゃ、しんどいかもな」

 

あの驚異的な再生力は、先ほどまでもより強くなっている

自分一人で攻撃したところで

切った先から治るだけだろう

 

「だから、手を増やさせてもらう」

『──何?』

 

サウンドが、ドライバーに触れ

その巨大なディスクの部品を叩く

 

次の瞬間──

信じられない光景が、ペローを襲った

 

サウンドの姿がぶれたかと思ったら

そこには──

 

「──イカしたメンバーを紹介するぜ!!」

 

黄色い姿をした、ポップフォーム

赤い右肩をした、ロックフォーム

青い左肩をした、ラップフォーム

 

そんな、サウンドの基本の3つの姿

それが、金色のサウンドと一緒にそこに立っていたのだ

 

BEST MEMBERS(ベストメンバーズ)!! 』

『 1! 2! 3!』

 

4人のサウンドが、並び立つ

 

「全員!!俺だ!!!」

『なっ!?なに!?』

 

4人のサウンドがペロー目掛けて駆けだす

 

黄色いサウンドと、赤いサウンドが驚いて固まったペローに斬撃を叩き込む

青いサウンドが、ボウガンでさらに追撃の弾丸をペローに放っていく

 

『ぐぁ!? ・・・分身じゃない!?』

 

その攻撃全てに、ダメージが存在した

幻影や幻覚などではない

 

こいつらは、遍在している──!!

 

「いったろうが!全部俺だ!!」

 

金色のサウンドがトドメと言わんばかりに

槍でペローを突き飛ばした

 

『ぐっあ!?』

 

ペローが吹き飛ばされて転がる

一度に4人から連続で傷付けられた体は

目に見えて傷が増え、ボロボロだ

 

藁が体を埋めていく・・・が

 

『!?・・・治りが!?』

 

全身傷だらけの体は、一度に修復できず

傷がなかなか塞がらない

 

「やっぱり、リソースは有限か」

『!?お前ぇ!!』

 

ペローが激高し、襲い掛かる

しかし、傷だらけの体は、のろく

サウンド達をとらえきれない

 

『くそ!・・・なんで!!』

 

「過信しすぎたな」

 

『GIGA』

『BEST HIT MEDLEY』

 

4人のサウンドが、自身の槍にディスクを装填し

槍に熱を込める

そして、流れるように連続でペローに撃ち放った

 

『ぐぁ!?』

 

流れるような4連撃がペローの体を切り裂いていく

 

そして、攻撃がペローを触れた瞬間

ペローの体からこぼれ出るかのように、

ブリキのテラーが

獅子のテラーが、

案山子のテラーが、

 

それぞれ飛び出した

 

キメラペローの体が攻勢するものを失ってどんどんしぼんでいく

 

そして、最後には猫のテラーの姿だけが残るのであった

 

『ああ・・・嘘だ!!・・・こんな・・・!』

 

「・・・さぁラストナンバーだ!!

 ──いくぞ金子!!」

 

『POP!!』

『ROCK!!』

『RAP!!』

『BEST HIT!!!』×3

 

3人のサウンドが、それぞれのディスクを装填した槍を構え

ペローから飛び出たテラー達にそれぞれ対峙する

 

それぞれのサウンド達が、一斉にテラーに向けて攻撃を放つ

ブリキは砕かれ、案山子は裂かれ、獅子は撃ち抜かれ

それぞれその最後を迎える

 

そして、黄金のサウンドもまた

ドライバーを押し込んで、必殺の一撃を放つ

 

『MILLION!!』

GREATEST BEST SOUND(グレイテスト・ベスト サウンド)!!!』

 

金色のサウンドが、大地を蹴り飛び上がる

黄金のエネルギーを纏った脚をペローに向ける

 

そして、必殺のキックを今解き放った

 

サウンドの一撃が、ペローのその肉体を貫く

 

『嘘だああああ!!!!』

 

断末魔を上げながら、ペローは

その痕跡を跡形も残さず、爆発を起こす

数多くの戦いを仮面ライダーと繰り広げてきた

怪人ペロー

その男は、今この瞬間

この戦いという、舞台から退場したのであった

 

 

続く




次回 仮面ライダーアクト

眠っていたクイーンが牙をむく
『そう、私だけが持てればいいの』

ストーリーテラーの瓦解!?
『奴は完全に暴走した。
 我々の手にもおえない』

そして──
『これで、最後のピースは揃った──』

第29章[反逆と最後の1枚]
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