「それでは、風間大吾さんの快復を祝いまして~乾杯!!」
「「「かんぱーい!!」」」
大木が言った音頭に合わせて皆一様に声を上げた
グラスをぶつけ合う音が小気味よく店内に響く
あの一戦から実に3日が経過し
混乱していた町にも、平穏が戻り始めた
そんな中で、喫茶テアトロでは
大吾の快復を祝っての祝賀会が開かれていた
「あっ!?それ俺が残してたやつなんだけど!?」
「ふん!速い者勝ちよ!!」
「・・・!これは・・・!」
「甘いだろう、ケーキは初めてかい?」
「呑もう!呑むしかあるまい!!」
「ああ!!」
皆、一様に楽しんでいる
そんな中で、雄飛はと言うと・・・
「お体はもう・・?」
「ああ、問題ない。ありがとう」
隣に座る大吾と、これまでのことを話すのであった
「君が、今は仮面ライダーなんだね」
「はい、俺が今は・・アクトをやってます
「すまない」
「えっ?」
突然の謝罪に困惑した雄飛に
大吾は、悲し気な顔をしながら話す
「本当なら、私たちの中だけで終わらせるべきことだったのに
・・・関係のなかった君たちまで巻き込んでしまった」
「──いえ、自分で選んだことですから」
その謝罪は不要だと、雄飛は答える
そう、自ら選んでライダーをした
そこに後悔はない、故にこの人が謝ることなど何もないのだ
「そうか、ありがとう」
「・・・それにしても驚いたよ」
「?」
「目が覚めたら、8年も経っていたなんてね」
「あぁ・・・」
そりゃあ混乱もするだろう
「町の風景も変わって
人も変わって・・・」
大吾さんが杏奈さんの方をちらりと見る
「・・・成長が見られなかったのは、災難でしたね」
「ああ!全くだ!」
大吾さんが、悔しそうな素振を見せる
けれど、どこか愉快そうでもあった
「でも、これからがある」
「過去は過ぎ去ってしまうけれど
・・・未来はまだまだ先がある」
そう、穏やかにほほ笑んでいた
「──ありがとう」
「君たちが、助け出してくれたおかげだ」
こちらに向き直り、頭を下げてきた
いやいや、困る
「いやいやいや、やめてください!」
頭を上げさせる
そこまでさせるほどのものじゃあない
「──助けられたのは、俺も同じですから」
「?」
「俺も、仮面ライダーに助けられたたちですから」
「!?・・・そうなのか」
「礼を言うならこっちの方で
・・・それで、助けられたから自分も助けようって」
「──ほら、感謝の輪ってやつですよ」
「・・・・。」
「だから、俺がここにいるのも
先を辿ればあなたのおかげというか・・・」
「だから、お礼は無しってことで・・・どうでしょう」
口早にまくしたててしまったことを感じながら
雄飛は大吾を見る
だが、これは本心だった
礼が欲しかったからではなく、礼を言うために助けに出たようなものだった
そんな雄飛に大吾は
「──そうか、分かった。」
ゆっくりと頷きながら笑って返すのであった
※
「──それじゃあやっぱり」
話は変わって、大吾の記憶の話である
なにせ、8年間の間意識はなかった
しかし、逆に言えば8年間の間
ブルー、いや青山と行動を共にしていたようなものである
何かヒントでもあればと、そう思ったのだが
「ああ、8年間はほとんど記憶がない」
結論としては、大吾が持っていた情報は微々たるものであった
8年前の戦闘時に手に入れた程度のもの
意識を失って以降については、何も記憶が残っていない
「でも、あの人が何を目指していたのかは
なんとなくだが分かった気がする」
──ただ、大吾は青山という人物についてはよく知っていた
「あの人は、
「悪人を・・・?」
彼は、善良な科学者だった
この世界から、悪人を消すために奔走していた
その果てが、今だと大吾は言った
「恨みや憎しみだけじゃないと、僕は思うんだ」
「きっと、あの人は今も何かを追い続けている」
根拠はないけれどねと大吾はそう言う
「──雄飛君、あの人を止めるんだろう?」
「・・・はい、必ず」
止めなければならない
彼にどんな信念があろうとも
誰かを傷つけていい理由になどはなりはしないのだ
「そうか、じゃあこれだけは心してほしい」
「・・・はい?」
「あの人に、怒りや恨みを持たないでほしいんだ」
「──きっとあの人は、それを一番拒んでいる」
※
”──消してしまおう、汚い人間なんて”
『・・・黙るんだ』
”いいだろう?君を傷つけた者たちなんだろう?”
『・・・うるさい、喋らなくていい。』
”
『──不要だ・・・!』
暗がりで、ブルーは頭を抑えながら虚空に話していた
痛む頭を抑えながら、ふらつきながら立つ
『私で、いい・・・黙っているんだ』
『──そうだ、私がやるのだ』
ブルーは、そう呟くとその場を後にする
応える者はいない
彼は一人のまま、人に害することを決めた
歩き、やがてある場所にたどり着く
それは、ちょうど町の中心部
一体、何をしでかそうというのか
ドライバーを押し込む
『
“世界の中心に高い高い塔がありました。
その頂上で、神様は人々を見守ります。”
次の瞬間、ブルーの足元が揺れ動き出した
辺りを歩いていた通行人たちは突然の自身に
周りのものにしがみ付きながら座り込んでいく
そんな中、立ったままのブルーの足元が隆起していく
どんどんどんどんせり上がっていく
盛り上がっていく大地は
やがてその姿を巨大な建造物へと姿を変えていく
突然現れたそれに周りを歩いていた一般人たちは腰を抜かし
それを見上げることしかできない
変化にはそう時間はかからなかった
そうしていくうちにやがて建造物はその姿を現し
──巨大な塔が、町の中心に誕生した
そして、その頂上で
ブルーは、人々を見下ろすように立っていた
※
「!?」
祝宴も中ほど
突如として、地震がテアトロを襲った
「これは──!?」
外の様子を見た全員が硬直する
街の中心方面に、突如として何かが出来上がっていくのが見て取れた
「──皆!」
杏奈さんのその言葉に雄飛ら3人は頷くと
一斉に店を飛び出していくのであった
バイクを走らせ出来上がった塔へと向かう3人
その時、塔の頂上に変化が現れた
「!・・・あれは!」
塔の頂上よりさらに上
空中に何かが浮かび上がっていく
あれは・・・人の顔?
「!・・・ブルー!」
そう、空中にまるでホログラフのように巨大なブルーの姿が浮かび上がった
「何をする気だ──?」
※
自らの姿を大きく映し出し
多くの人々に見られながら、ブルーは口を開いた
『──諸君』
『私の名は、ブルー』
『諸君らも何度か目の当たりにしているであろう
怪人騒ぎのその首謀者である』
『私は、多くの怪人を生み
そして、君たちに害を及ぼしてきた』
『そして、今日
私は君たちに対してある宣言をするためにこうして姿を晒している』
『この塔を見るが良い
突如として、私はこれを産み出した』
『そして見ただろう
突如世界が変化したことを
それも、私がしたことだ』
『私は、これから世界を変えていく
新しき世界にだ』
『今ある世界は、消えてなくなるのだよ』
ブルーは、抑揚なく淡々と告げていく
人々に、容赦はないと
既に確定したことなのだと告げるように
『君たちは選ばなければならない
世界とともに消えるか、新たな姿を手に入れるかだ』
『時間はそう多くはない、
その言葉と共に、空中のホログラフは消えていく
そしてその直後、
塔の根本、最下層より
まるで湧き出すかのように
大量の、簡素な肉体をしたのっぺらぼうのような怪人達が現れだすのであった
※
『──しっかりと、考えることだ』
「・・・なんだと」
ブルーのその宣言は、雄飛達が去った後のテアトロにまで届いていた
そして、ブルーのその言葉に
渋い顔をするのが浩司であった
「不味いな、恐怖を煽ったか」
「ああ、奴め」
「?どういうこと」
危機感を持ったように話す二人に
杏奈は話についていけていない
あの会話に、そこまで深刻な場所があっただろうか
いや、確かに人々を消し去るという物騒なものであったが
「ああ、奴は選択を迫った」
「自身の力を見せつけ
そしてこれまでの危機を顧みて」
「その上で、またやるから、消えるか
変わるかを選べと言ったんだ」
それが何を意味するのか
それは──
「自ら怪人になることを望む人々も現れてくるかもしれないということだ」
※
「これは──!」
到着と同時に、大量の戦闘員たちが
一般人達に襲い掛かるのを目の当たりにする
「っ助けないと!」
雄飛がドライバーを掴む
そして奴らの前に断とうとしたその時
「待て、雄飛」
翔とラストが、雄飛の前に立ったのだ
「時間がねぇ、先行って奴を止めてこい!」
「民間人の救出は、私たちが受け持つ」
「!・・・分かった!」
二人にこの場を託し
雄飛は、塔へと駆けだすのであった
「・・・とにかく目に映る奴全部薙ぎ払うぞ!」
「承知した」
「「変身!!」」
それを見送った二人もまた
戦闘員たちに向かっていくのであった
※
『!・・・来るか』
塔の頂上にて、ブルーは
迫りくるものに気が付いていた
何者かが、塔の外壁を蹴り昇って来る
──来た
「ハァ!!」
次の瞬間、アクトが塔の頂上へと現れる
変身を解除した雄飛は飛んだ勢いのまま落ちるように頂上へと着地するのであった
『・・・やはり、お前か』
「ああ、・・・あんたを止めに来た」
『悪いが、止まるわけにはいかない
ここで貴様を消し、目的を遂行させてもらう』
「──っ!世界を、あんたの思い通りになんてさせてたまるか!!」
互いにドライバーを取りだし構える
『Deus Ex Machina』
『仮面ライダー ACT!』
『変身』「変身!」
『Joy, Anger, Sorrow, Fun』
『All comes to end』
『Deus Ex Machina』
『It’s All Right .』
『A new legend , A new Begging』
『Come on stage』『You Are the』
『仮面ライダー !!!』
『
塔の頂上で、力がぶつかり合う
黄金の機械のような仮面ライダーと
白いヒーローの仮面ライダー
両者は向き合い、構え
そして同時に駆けだした
凄まじい速度で肉弾戦が繰り広げられていく
アクトの拳がデウスに防がれ
デウスの蹴りがアクトに避けられていく
一進一退の攻防が続き
「はぁ!!」『フン!』
両者の拳が互いの胸に突き刺さった
互いに飛ぶように弾かれる
「っく!」『ぐぅ・!』
胸を抑えながらも両社は止まらない
『
『
アクトの手に、ブレイガンが握られる
そして、一瞬の内に何発もの弾丸をデウス目掛けて叩き込んだ
対してデウスの手にもまた
金の装飾を備えた剣が握られる
そして、飛び交う弾丸をものともせずに切り払い
アクトに肉薄していく
振り下ろされた一太刀を
アクトもまたブレイガンにて受け止めるのであった
『・・フゥン”!!』
「ぐっうう!」
デウスが凄まじい力で剣を押し込む
段々と受け止めるアクトの剣が押されていく
──このままでは、防御ごと切り捨てられる!
『
┌────────────────────────
│■専用武器:アクトブレイガン
└────────────────────────
┌────────────────────────
│■専用武器:アクトブレイガン, CGスタッフ
└────────────────────────
開いた左手にCGスタッフが現れる
「くっそ!!」
そして、空いた手でスタッフを振るい
デウスの剣を弾き脱出する
『
「はぁ!!」
そのままアクトがスタッフを突き出すと
強大な火炎がデウス目掛け放たれた
『っおお!!』
デウスが腕を振るう
その場所から強大な竜巻が発生する
火炎と竜巻がぶつかり合って
火炎が呑み込まれていく
逆巻く炎の竜巻がアクト目掛け突き進む
「!?」
アクトが迫りくる竜巻に対し
『
目の前に展開した魔法陣へ飛び込む
無人となった空間を竜巻が突き進み消えていく
そして、デウスの背後に
転移したアクトが飛び出した
「くらえ!!」
『!?』
ブレイガンを振り下ろす
剣がデウスの背を切り付ける
「おおお!!」
ブレイガンを連続で振るっていく
2撃目、3撃目の斬撃がデウスの体に叩き込まれる
『ッぐ・・!』
4撃目の斬撃
しかしそれはデウスに届くことなく
ブレイガンの刀身がデウスに掴み取られた
「・・!?」
『オオオ!』
今度は逆にデウスがアクトへ剣を叩き込む
強烈な斬撃に、一撃でアクトが吹き飛ばされた
さらにデウスが追いかけるように詰め寄り
追い打ちに倒れたアクトに剣を振り下ろす
「っ!」
『
地面に魔法陣が現れ、落ちるようにアクトが消える
デウスの剣が誰もいない地面を抉り込んだ
『っならばあ!』
消えたアクト
それに対しデウスが手を振り上げる
デウスを中心に周りに
凄まじい量の雷雨が巻き起こる
「!?っぐああ!」
魔法陣から飛び出すアクト
しかし、その直後にアクトを落雷が襲った
全身が痺れる感覚
『無駄だ・・・逃がしはしない!』
「っ・・・だったら!」
『
┌────────────────────────
│■専用武器:アクトブレイガン×30
│■特殊能力:遠隔操作
└────────────────────────
アクトの周りの空間に
次々とガンモードのブレイガンが展開されていく
その数30──
「逃げずに正面突破で!」
『ぐう!?』
空中のブレイガンが一斉に火を吹く
凄まじい弾幕にデウスが晒される
身を裂く弾丸の嵐
しかし──
『舐めるなぁ!』
瞬間、デウスの周囲に嵐が吹き荒れる
暴風が、弾丸を全て弾き飛ばしていく
その時
「だあああ!!」
┌────────────────────────
│■パンチ力:15t -> 65t
│■キック力:25t -> 70t
└────────────────────────
風を突き破り、アクトがデウスの目の前に飛び込んできた
──ブラフ!
「おおっらあああ!!」
流れるような連撃
重い拳と蹴りが
デウスの体に連続で叩き込まれる
┌────────────────────────
│■特殊能力:発火能力
└────────────────────────
アクトの握りしめた拳が熱く炎を放つ
そして、ひと際重い一撃が
デウスの体を吹き飛ばした
『ぐ、おおお!』
転がるデウス
そこに必殺技を叩き込もうとベルトをアクトが押──
『!』
ゴゴゴと大きな音を立てて
突如地面が揺れ出す
巨大な地震
その振動に立っていられないアクトが膝を突く
その隙に、立ち上がったデウスが剣を拾い上げ
まともに動けないアクトに切り掛かった
『消えろぉ!!』
「っ・・・まだまだぁ!!」
┌────────────────────────
│■専用武器:アクトブレイガン, CGスタッフ
│■特殊能力:武器合体
└────────────────────────
ブレイガンとスタッフ
その二つを握ったアクト
剣モードのブレイガンの柄とスタッフの頂点にジョイントが生まれる
そして、まるで連結させるように繋ぎ合わせた
『──なに!?』
ブレイガンの全身が刀身のような鋭さを放つ
『CGブレイカー!!』
ひと際巨大な大剣と化した得物を両手に
迫りくる斬撃を受け止める
今度は、びくともしない
「おおお!!」
デウスの剣を弾き飛ばし
そのまま大振りに全力で斬撃を放つ
大剣がデウスの体を切り裂いた
『っぐうう!!』
怯んだデウス
ふらついたその体にさらに斬撃を振るう
┌────────────────────────
│■ジャンプ力:60.0m -> 100.0m
└────────────────────────
アクトが上空へと跳躍する
凄まじい高度から手にした剣を振り下ろす
振り下ろした斬撃が、デウスの体に叩き込まれた
『ぐううう!!』
デウスが苦悶の声を上げる
決定的な隙、勝負を決めるにはここしかない──!
『
┌────────────────────────
│■必殺技:ドラマティック・カット
└────────────────────────
『アクト!!』
『
CGブレイカーが、強大なエネルギーを纏っていく
収束しきれないエネルギーがスパークして弾ける
『っぐ!』
『
“神に迫る一撃は、険しい壁に阻まれ届くことはありませんでした。”
デウスのとアクトの間に
間に地面が盛り上がるようにせり上がり
分厚い壁が出来上がる
「おおお!!」
アクトが握った大剣を全力で振り切る
凄まじいエネルギーの奔流がデウス目掛け放たれる
斬撃は分厚い壁にぶつかる
しかし──
壁がその斬撃に削り取られていく
バキリバキリと音を立てて打ち砕かれていく
そして、その斬撃の威力の多くを削いだところで力尽き砕け散った
『おおおお!!』
防ぎきれなかった斬撃がデウスを吹き飛ばした
しかし、壁が阻んだ威力が甚大だったのか
倒しきるまではいかない──
『っぐ・・・!』
「はっ・・・・はっ・・・」
傷つき何とか立ち上がろうとするデウス
肩で息をしながらも、確かに立っているアクト
勝敗は、明らかであった
「俺の・・・勝ちだ!ブルー!
もう諦めるんだ!」
アクトがデウスに敗北を認めるよう投げかける
自分の勝利だと宣言する
『・・・まだ・・・だ!!!』
それでもデウスは認めない
ふらつきながら立ち上がり
アクトをにらみつける
この状況で、一辺たりとも変わらぬ気迫でアクトを睨む
「っ・・・・なら!」
アクトが大剣を掲げる
デウスに止めを刺し、その力を剥ぎ取る──!
アクトが駆けだす
それに対して、デウスは動けない
『まだだ・・まだ私は諦めない──!』
『私は・・・必ず──!!』
アクトが、大剣をデウス目掛け振り下ろす
”そうだ、必ず人間を消し去る
それが我らの望みなのだ”
その瞬間、凄まじい光が
二人の間に瞬いた
「!?」『!?』
突然の逆光にアクトの手が止まる
そして眩んだ目で前が見えなくなった瞬間
自身の体が蹴り飛ばされたのを感じた
「ぐぁ!?」
蹴り飛ばされたアクトは
眩んだ目を覚まし、前を見る
デウスもまた、目の前の光を見つめる
光が止んでいく──
そして、そこにいたのは──
「!?・・・・なんで」
『・・・
『ヒデユキ、下がっているんだ』
デウスに対しそう言うと
チルチルと呼ばれたテラーはアクトと向き合う
「ブルーの、テラー・・・?なんで・・?」
『デウスであれば、人間を媒体とせず実体を手に入れられる
そして、”青い鳥”の僕が、この姿をしているのは当然だ
・・・人間』
「っ!」
「──チケットの中の精神!」
アクトがテラーに対し構える
それに気づくのに時間はそう掛からなかった
奴は、ブルーが自身の意識を
『・・理解が速いな
だが──』
テラーは、アクトに構える
このまま一戦交えようというのか
だが、奴の力は通常のテラーのはず
ならば、まだ──
『これは、想定できなかったろう』
しかし、テラーは自分の想定とは違う行動を起こす
その手には、
そして、それを一斉に塔の下へと投げ出した
「!?・・・・何を!」
『これで、
※
雄飛の戦いが続く中
塔の下では
「おおお!!」
『GREATEST HITS MEDLEY!!!』
サウンドが、戦闘員たちを切り裂く
攻撃を叩き込まれた戦闘員は為す術もなく爆散していく
しかし──
「一向に減らねぇ!!」
「際限なしに生まれだしてきている──!」
そう、倒しても倒してもきりがない
倒したと思えば
次の瞬間には、また塔の下から湧き出ている
「雄飛はまだかよ!!」
「耐えるしかないか・・・」
戦闘員たちを民間人達から引き剥がすことには成功したが
数を減らせないため逃がしきれない
守りながら戦うことを、余儀なくされていた
その時──
「・・・もうだめだぁ!!」
サウンドの背後で、そんな声が聞こえた
「!?」
後ろを見る
凄まじい勢いで震えあがる男性が一人
ヒステリー気味に叫んでいた
「ここで死んじまうんだぁ!!」
自分はもう助からないと、そう諦めるように叫んでいた
次の瞬間──
「だめ・・なのか?」
「ここで死ぬしかないの!?」
「いやだ!!嫌だ!!死にたくねぇよ!!」
恐怖は伝染する──
悲鳴がどんどん増えていく
「やべぇ」
まずい、このままではパニックが起こる
そうなれば皆散り散りに逃げ回って収集が付かなくなる
「どうすりゃ──」
その時、上空から何かが降って来るのに気が付いた
「?・・・!あれは!!」
ラストが、上空かっら降る物に気が付く
あれは・・・チケット!
「テラーの!?・・・なんで!」
サウンドもまたそれに気が付くが何が起こっているのか理解ができない
しかし──その意味は直ぐに分かることになる
「死にたくねぇ!!俺は・・・
その時、一般人の一人が
そんな言葉を言った、ブルーの言葉に応えるように
その答えを選んでしまった
次の瞬間──
降るチケットの内一枚が
急に方向を変化させた
まるで、吸いこまれるように
その答えを言った男の方へ
そして──
チケットが、男の体に突き刺さった
「・・・え?」
「うわっうわああああ!!」
驚いたような声を上げ
男の体が変異していく
そして、次の瞬間には
『Grrrrr!!!!』
一体の狼の怪人がそこに現れていた
「!?なっ!」
驚愕するサウンドとラスト
しかし、それだけで終わらない
チケットがどんどん方向を転換する
先程悲鳴を上げていた人々の方角に──
そして、一様にチケットが突き刺さっていく
『『『ウオオオオオ!!!!』』』
そうして、またテラーが生まれていく
「!・・・・皆!気をしっかり持て!!」
気が付いたサウンドが民間人達に発破をかける
しかし──そんな言葉も虚しく
人々に向かって、チケットが降り注いだ
続く
次回 仮面ライダーアクト
チルチルはテラーを率いて人々を襲う
『これは反乱だ!!人を全て消し去る!』
仮面ライダー達は食い止められるか
人々を守り切れ!
「諦めるな!!人はまだ終わらない!!」
第37章[幸せを運ぶ、青い鳥]