最近恋姫無双にハマっており、次の小説作りをしている最中です。
ちなみに好きなキャラは凪です。
佑介「・・・あんたが・・・俺の・・・?」
紫「ふふっ・・・流石に小さい頃のことは覚えていないわよね・・・あなたをこの腕で抱きかかえたことも・・・」
紫はゆっくりと佑介に近づき、佑介の両頬に手を置いた。
紫「会いたかったわ・・・!」
そして、ギュッと腕を後ろに回されて抱きしめられる佑介。
その時、佑介の目から自然と涙が流れていった。
佑介「・・・一つ聞いていいか?」
紫「何・・・?」
佑介「・・・俺を産んだ時、どう思った・・・?」
紫「嬉しかったわ・・・一つの命が生まれたその瞬間、私は痛みなんか忘れたわ・・・『産まれて来てくれて、ありがとう』って思ったわ」
佑介「そうか・・・(まだ俺には、繋がりっていう物があったらしいな・・・)産んでくれて、ありがとう。〝母さん〝!」
一旦椛と別れ、佑介は八雲紫と、母親と名乗った女性の後を付いて行くように彼女が出したスキマに身を投げた。
そこにあったのは、『マヨヒガ』と看板が立たれた和風の家だった。
佑介「・・・」
茶の間に通され、正座をして出された緑茶をすする佑介。
紫「どうしたの?そんな礼儀正しくしちゃって」
佑介「いや、こういう『親子の交流』っていうの久しぶりだから・・・何か調子狂って・・・しかも母さんとは幼い頃に合ってても、ほとんど覚えてないし・・・」
紫「そうね・・・あの人が死んで5年ですものね」
佑介「あぁ・・・人との繋がりが切れるのは初めてじゃない・・・今までそんな場面は何度も味わった。親しかった仲間、あったばかりの俺と仲良くしてくれた兵士。だが、最も親しい人間が死んだ時、俺の中で何かが抜けていった気がした・・・だが、俺にはまだ仲間が、母さんがまだいた。ここに来て俺は救われた。ここにこれて良かったよ」
紫「そう・・・」
佑介「だけど、俺は帰らなきゃいけない。今世界中で起こってるこの馬鹿げた戦争を終わらせるまで・・・」
紫「そのことで話があるのよ。今の幻想郷の現状を見てもらいたくて」
パチンと指を鳴らし、ちゃぶ台の上に地図を出す。それは、幻想郷の地図だった。
そして、もう一つ、世界地図も出された。
紫「妖怪の山であったように、今この世界は異変が起きてるわ。あなたたちの世界でいう『オリジン』というテロリストがこの世界に謎の出現をしているの。人数が少ないおかげで今日みたいな大胆に襲撃をすることはなかったんだけど、それでもちょくちょく見かけるの。」
佑介「・・・奴らはどこでこの世界に来てんだ?椛の話じゃあ、俺のような外来人はこの世界に来ることは希にある程度だと聞いたが・・・」
紫「わからないわ。でも、何らかの力を使ってるのは確かよ」
佑介「わからない・・・か。遠征先でしらみつぶしに探すことにしよう。ついでに、こっちのオリジンもぶっ潰す」
紫「助かるわ。それで、あなたが使ってる装備品の弾は私が調達して上げるから、ここに来れば銃弾を補充できるわ」
佑介「できるわって言ってるが、俺はあんたみたいにスキマを開くことはできねえぞ?」
紫「ちょっとこっち来なさい」
佑介「あ、ああ・・・」
言われた通りにしようと佑介は紫に近づく。
スッ・・・と頭の上に置かれる紫の手。佑介は えっ・・・この歳で子供扱い? と思うが、その思いはすぐに消えていく。
何かが体の中から湧き上がる感覚がするのだ。それは次第に大きくなる。しかも、佑介はその感覚を覚えている。この世界に来て行ってきた修行を体が覚えていた。
身体から出てくる青白い薄い光。それが一気に身体から放出されていく。
佑介「これは・・・」
佑介は自分の手を見る。
紫「あなたの隠れた力を強制的に出しただけよ。後は慣れで力を出し方を覚えるわ。後、あなたの能力がわかったわ」
佑介「能力?」
これについては佑介も知っている。人にはそれぞれ能力というものがあるということを、因みに、椛の能力は千里先まで見通す程度の能力である。
佑介「俺にも能力が・・・ねえ・・・で、俺は何の能力なんだ?」
紫「ふふっやっぱり親子ね。能力まで同じなんだから・・・。あなたの能力は、『能力をコピーする程度の能力』よ」
ガチャガチャと大量の荷物を背負い、銃を太もものホルスターに、腰に刀を差す。
椛「本当に行くんですね」
佑介「ああ。オリジンが出現したところを見ていく。そうすれば奴らの手がかりや元の世界の情報も入る・・・まずは、人が多い人里に向かってみる」
椛「そうですか・・・短い間でしたが、寂しくなります」
佑介「何言ってんだ。今生の別れじゃあるいし・・・」
不安そうな顔をしている椛の頭に手を置く佑介。
佑介「安心しろよ。いつか遊びに来るよ」
椛「ええ、いつか、必ずです」
佑介「それじゃあ、俺は行くよ。じゃあな。椛」
二人は硬い握手をして別れを告げた。
妖怪の山を下山している佑介の隣で、スキマを開いた紫が佑介と肩を並べるようにしているが、そんなことはお構いなしに佑介はせっせと歩いていく。
紫「随分と仲が良いようね。あの子と」
佑介「同じ人に育てられた兄弟みたいなもんだ。また会えるのを楽しみにするさ。さて、まずは人里だな」
腕についたタッチパネルディスプレイを触り、人里までの最短ルートを確認する。
ここから歩いていくと丸々一日かかる程度。
紫「じゃあ人里に生きて着いたら連絡頂戴ね。佑介」
佑介「生きて?馬鹿言え、俺は生き残るさ。なんせ、俺は、伝説の傭兵の子にして、八雲紫の息子・・・『八雲佑介』だからな・・・」
手をヒラヒラと振りながら佑介は足を前に、もう片方の足を前に、一歩一歩確実にこの先の戦いに向けて歩いて行った。
そして、ここから、佑介とその仲間たちの運命の歯車が狂いだし、幻想郷と外の世界の運命もまた、壊れた時計のように狂い出すのだった。