個性【超人化】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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職場体験3

 職場体験も残り1日となった

 

 私は筋肉痛が回復次第トリガーを使った異空間での訓練を優先的に受けさせられた

 

 職場体験も確かに重要だが、トリガーを使った訓練は夏休みに入るまで日程的に無理になる

 

 ここで伸ばさなければ崩壊に間に合わないかもしれない

 

 ……私が個性をガンガン伸ばしている間に緑谷君、飯田君、轟君はヒーロー殺しと呼ばれた凶悪ヴィランのステイン捕獲の現場に立ち会ったらしい(実際は彼らが戦闘し、捕まえてます)

 

 戦闘経験で言えば彼らが恐らく一番詰めたであろう

 

 勿論私も未来連合の人達と手合わせしたり、ローテーションでトリガーを使った訓練に参加することにした愛冠姉、緑姉、星姉と手合わせしたりと戦闘経験の数では負けてないと思う(ステイン戦の方が本当の殺人の分だけ高い)

 

 ただ、最終日は私もパトロールに出ることができた

 

 1日もパトロールを完遂できないヒーローなんて笑い者にされちゃうし、クラスの皆にどんなことしたー? って聞かれた時に薬物キメながら訓練してましたなんて口が裂けても言えないし……

 

「万引きだ!! 捕まえてくれ!!」

 

「80倍!!」

 

「な!?」

 

「ハイスピード!!」

 

 万引き犯の服を掴み現行犯逮捕

 

 ハイスピードだが、ただの高速移動だ

 

「率ナイス!」

 

 星姉から誉められた……嬉しい

 

 星姉も私が動かなければ、重力操作で立てなくして確保してただろうに

 

「ステインが逮捕されたばっかで警戒体制がまだ残ってるから犯罪も少ないね」

 

「今日1日パトロールしてゴミの不法投棄とさっきの万引きしかなかったね」

 

「ま、普段も暇な時はそんくらいだね観光客が多い訳でもないし、そんな急速に治安が悪化する要因も無いからね」

 

「星姉、ファミールが今までで一番逮捕したなかでヤバいのって何?」

 

「大陸系マフィアを逮捕した時だね。現行犯で38名で完勝した戦いだった」

 

「初めて聞いた」

 

「言ってなかったからね。受験期に心配かける訳にはいかないでしょ」

 

「じゃあ去年ってこと」

 

「そうだよ」

 

「新聞やニュースにはならなかったの?」

 

「なったけど大陸系だから外交問題になる可能性が有るからって自粛されたんだよね」

 

「……なんか虚しくない?」

 

「まぁまぁ、人助けして飯食ってる私らヒーローも政府から金を貰ってる公務員だからね。政府の意向には従わなくちゃ」

 

「そんなもん?」

 

「そんなもんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜

 

 全身筋肉痛の緑姉がノックアウトしている中、ステイン事件で変化した世論について愛冠姉と星姉の話し合いに参加させて貰った

 

『偽物が蔓延るこの社会も……徒に力を振り撒く犯罪者も……粛清対象だ……全ては正しき社会の為に』

 

「恐らく私達もステインからしたら偽物なのだろうね」

 

「でも愛冠姉、ステインの主張するヒーローとは見返りを求めてはならない。自己犠牲の果てに得うる称号でなければならないってのは確かに私達ファミールの主義主張に反するよね。……求めちゃいけないものなのかな?」

 

「私達はあくまでも職業ヒーロー、お金を貰わないと、支援して貰わないと今の生活や事務員の皆を食べさせられない。でも別にそれが悪いことではないと思うわ。ただ社会道徳に反する事をしているヒーローにさえならなければ良いと思うわ」

 

「それよりも気になるのは雄英襲撃犯の脳無が居たことだね」

 

「あれ? 率は見てないんだっけ? 脳無?」

 

「うん。見てない」

 

 星姉が端末をいじりだし

 

「この黒い脳味噌丸出しなのが脳無」

 

「ヒーローネットワークの見せて大丈夫なの?」

 

「へーきへーき、バレなきゃ問題ナッシング!」

 

「雄英襲撃時の個体については伏せられてるけど、今回の個体は確実に複数個の個性を持っていたらしい」

 

「複数個の個性……でも単なる複合個性じゃ?」

 

「率、今回のは本当に違うらしいわ。ある個体がエンデヴァーの炎を吸収、放出をし、その後体を網目状にしたらしいわ」

 

「愛冠姉、問題はそこじゃないでしょ。率も良く聞いて。民衆でも今回逮捕されたステインの支持者が居たくらいだから確実にヴィランにも支持者が居たはず……それがヴィラン連合に加入し組織が肥大化するのが問題だよ」

 

「でも星姉、雄英襲撃時のチンピラみたいなのが集まったって怖くないよ」

 

「いや、今回の件で確実に大物が動くでしょうね。さてさて次の目標は何かしら」

 

 愛冠姉がそう言うが、私にはわからない

 

「仲間集めが終われば確実に行動に出るよ。また雄英襲撃が有るかもしれないし、今度は士傑高校かもしれない……オールマイトの殺害が犯罪動機だったけどそれが変質してこのヒーロー社会の崩壊に繋がると……只野坊が言っていたヒーロー社会の崩壊に確実に繋がってくる」

 

「とにかく今は力を蓄えなさい。私らも個性を伸ばすから、率も倍率を上げるとか別形態になるとか頑張りなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 別形態……トリガーを使った個性訓練で掴みかけた物だ

 

 体の周囲に黄色い稲妻がは走り、パワー、スピードが格段に上がる

 

 更に探求すればオールマイトのようなパワーを出せるかもしれない

 

 ただ今はとにかく倍率をトリガー使用時の80倍まで上げることが先だろう

 

 ……今はゆっくり寝よう……お休み……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「死柄木今回も駄目だったねぇ」

 

「チィ……衝撃か」

 

「脳無3体も出したのに世間の話題はステインステインと来たもんだからさぞかしイラついてる事でしょう」

 

「……バラバラにされてぇのか」

 

「いやいや、結果論だけど今回の行動は悪くない。脳無を出したことによりステインとヴィラン連合が結び付いた。勢力拡大のチャンスだ」

 

「そうです死柄木弔、今は排斥ではなく受容が必要なのです」

 

「組織を拡大してどうする。またチンピラ集めても戦力にならねーことは雄英襲撃でわかった」

 

「今回は私の伝手と大物ブローカーとコンタクトをとってる。あとはボスの本気度合いで決まるけど」

 

『好きにするがいいさインパクト。君は今までで間違ったことはしてこなかった。信用しているよ』

 

 テレビ越しに男の声が響き渡る

 

「OKボス……さぁ死柄木、これから忙しくなるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学校が始まると皆変わったような変わらなかったような

 

 一番変化してたのはやっぱり緑谷君、飯田君、轟君の3人だろう

 

 顔つきが全然違う

 

 実際にヒーロー殺しと遭遇しているからかこう何て言うかピリッとした

 

 あと変わったと言えば爆豪君がなぜか八二分けで登校してきた

 

 めっちゃ違和感凄くて大爆笑した

 

 たぶんベストジーニストに補正されたんだろう……性格変わってないけど

 

 そんなこんなでヒーロー基礎学の時間になった

 

 今回は運動場γ(複雑に入り組んだ迷路のような細道が続く密集工業地帯)で5人4組に別れてレースを行うことになった

 

 運動場のどこかでオールマイトが救難信号を出し、運動場の外から一斉にスタート

 

 誰が一番早くオールマイトのもとにいけるかの勝負だ

 

 第一組は私、緑谷君、芦戸さん、飯田君、瀬呂君の5名だ

 

 スタートと同時に私は現在長時間維持できる55倍で飛びはね、屋根の上を走ることにした

 

 すると横を何かが通りすぎた

 

 緑谷君が屋根をパルクールの様な動きでピョンピョンと跳んでいく

 

 私も真似するが中々上手くいかず緑谷君の後方で瀬呂君と競り合っていた

 

 途中で緑谷君が足を滑らせ落下したため私は1位を勝ち取れたが、もし緑谷君が足を滑らせなかったら私は負けていた

 

「パルクール……練習しよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「相澤先生、放課後に運動場γのしよう許可を取りたいのですが」

 

「八雲か。取って何すんだ?」

 

「パルクール……フリーランニングを習得して密集地での機動力を高めたいと思いまして」

 

「わかった。申請書を発行するから取りに来い」

 

「ありがとうございます!!」

 

 1学期が終わるまでの期間放課後運動場γの使用許可を貰い、私はフリーランニングの練習を続けるのだった

 

「機動力を高めるためにコスチュームも改造しよう……レザー先輩に頼まなきゃ」

 

 

 

 

 

 

「うん! いいよ! いいよ! コスチュームの大幅改造ね! 靴以外変更するって大胆だね!」

 

「機動力を向上させたいと思いまして」

 

「ちょうど良い素材があるよ!!」

 

 背中の家紋と色はそのままに中身の大幅改造を施して貰った

 

 衝撃耐性、引っ張り耐性、切断耐性、防弾効果、耐火性etc機能がびっしり詰まっていて何より軽い

 

「フードにエアーを入れれば頭や首の衝撃も押さえられるし! 肩、背中、腰は衝撃吸収ポリマーで効果的に守るよ!」

 

「凄いです! ありがとうございます!!」

 

「へへーん! 今回は自信作だから長く愛用して欲しいな!」

 

「はい!」

 

「あと籠手だけど、こっちも改良して指弾用のコインを入れる場所を取り付けたよ。特殊合金のコインだからどんなに強く弾いても歪むだけですむよ! 熱するとコインの形に戻るから再利用も楽だよ!」

 

「本当にありがとうございます! レザー先輩!」

 

「良いって良いって! ただコストがちょっと高かったから何着も用意するのは時間がかかるから今は1着で我慢してね」

 

「大丈夫です! 感謝します」

 

 こうして私は期末試験に向けて準備を進めるのだった

 

「レザー先輩。期末試験の内容わかったりしませんか?」

 

「たぶん入試のロボットの破壊数だと思うよ。伝統だし。ねぇ旅程ちゃん」

 

「あら、今年はもしかしたら違くてよ。何かしらの事件がある時柔軟に試験や教育方針を変えるのが雄英。だからもしかしたら違うかもしれないわ」

 

「とにかく今出きることを頑張ります!」

 

「がんばれー」




参考
暗殺教室の体操服
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