個性【超人化】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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オールマイトの後継者2

「ははは、オールマイトの後継者ですってよ。笑えてきますね……ファミールの事しか考えてなかった私がですよ。どうなってるんですかね名地総統」

 

「ナチチ君が誘拐されてヴィランと戦って入院してるって聞いて飛んできたのに……そんなことを考えていたのか率元帥」

 

「元帥なんて名前負けですよ。愛冠姉に譲りたいですよ」

 

 名地さんは病院に見舞に来てくれた

 

 病室でリンゴを剥きながら私に語りかける

 

 現在愛冠姉、緑姉、星姉と私全員が入院しているが、一番軽傷なのが私だった

 

 戦闘中も常時回復してたから傷がどんどん治る治る

 

「腕はどうなのかい? テレビで見たときはふえていたように見えたがナチチ」

 

「あ、生やせますよほら」

 

 バシュっと勢いよく腕が生える

 

「まぁ邪魔なんで普段は消しますが」

 

「そうか……トリガーの件だがこちらが政治力を行使した。たぶん咎められる事はないだろうナチチ」

 

「ありがとうございます名地総統」

 

「さて、これから私は内閣総辞職に対する選挙活動をしなければならない。まぁ今回の件で議席数は伸びるだろうが……」

 

「問題は求心党ですか」

 

「ナチチ正解だ。あの政党だけには負けられない……ま、第二のオールマイトって言われてるんだからその影響力を最大限活用しなさい。あとトリガーはもう渡せない」

 

「どうしてですか!!」

 

「恐らく公安の監視が付くだろうまぁ薬物反応が出たのが率君だけだからファミールの監視は緩いと思うが疑われ続ける中でトリガー使用前提の訓練は出来ないだろう。まぁ雄英も今回の件で全寮制になるらしい。親御さんとよく相談して雄英の保護下で個性を自然に伸ばすがいい」

 

「わかりました」

 

「ナチチじゃあまた今度。今度は現役議員としてバッチ付けてるかもしれないがね」

 

「応援してます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3日後私は退院となった

 

 世間は神野事件で現役を事実上引退したオールマイトの話題、No.4ヒーローベストジーニストの怪我による長期活動休止、No.32ヒーロープッシーキャッツのラグドールの個性の使用不可能による活動見合わせ

 

 そして第二のオールマイト……私の話題で持ちきりだ

 

 中学時代話したこともないような人が友人と名乗り有ること無いこと話すからなんか神格化してるし……

 

 誰だよヴィランを中学時代から撃退経験有るってデマ言った奴

 

 ……まぁ実家の悪口も多くあった

 

 売女の家系だとか泡の女の子だとか水商売の子だとか

 

 ファミールの悪口はだいたいこれだが言ってしまえば成り上がり者

 

 妬み僻みは必ず出てくる

 

 ……このままで良いのだろうか

 

 オールマイトの後継者って世間では見られてるがファミールの率でしかない自覚があるのだ

 

 神野での決戦でもファミール全員で挑んで最後にトドメをオールマイトと共闘しただけ……良いとこ取りをしたんじゃないかって

 

「率そんなことを悩んでたの?」

 

 実家に帰り母さんに相談した

 

「いい率、明確な目標なんてその立場になって始めて決まる物よ。私はドン底から這い上がりたい成功したいって目的を決めて手段を考え、それの中間地点を目標にした……まずは目的を決めなさい」

 

「目的? ……何だろう……」

 

「何もなかったらファミールをヒーロービルボードチャートで1位にするってのはどう? 姉妹でつかみ取った1位はさぞ気持ちのよい物でしょう」

 

「……ファミールを平和の象徴にする……日本にはファミールがいるって世界に認めさせたい……駄目かな?」

 

「良い目的じゃないじゃあその為にはどうするかって目標を決めなくちゃ」

 

「……まずは力の掌握……今回の事件で私はまた一段ステップアップできた。その力を掌握する事で地盤を固める」

 

「次に発展……経験を積む……相澤先生は仮免習得に動くって言っていた。仮免を取ったらインターン(職場体験より更に踏み込んだヒーロー活動の事)ができる……そこで経験を積む!!」

 

「良いじゃない。ならばやることは?」

 

「努力有るのみ!!」

 

「やったれ! 率! サポートはしてあげるからね!」

 

「うん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雄英から手紙が届いた

 

 全寮制導入についてだ

 

 姉達も退院してきて久しぶりに家族全員が揃っての家族会議となった

 

「良いんじゃない? ここよりは安全でしょ」

 

「私も賛成……今の率は身を守ろうとしたら過剰防衛で逮捕されるだろうし、個性を効率よく伸ばすにもたぶん最適」

 

「えぇ、率行っちゃうの!! お姉ちゃん寂しいよ」

 

 星姉だけ反対で愛冠姉と緑姉は賛成らしい

 

 母さんは黙ったままだ

 

「たぶん誘拐の件でだいぶ学校ピリピリしてるんだと思う。次の手が全寮制なんだと思う」

 

「……このままじゃ終わらないわよね絶対に」

 

「正直あの戦いでヴィランの狙いは私の殺害だった。それを引き継いでいる者がまだ捕まってない」

 

「ヴィラン連合」

 

「たぶんもう一波乱起きると思う……只野坊の占いって名の予言もまだ序章に過ぎないって言っていたし……」

 

「……そこでなんだけど皆、ファミールの内部を改革しようと思うわ」

 

「改革?」

 

「ファミールの私を頂点とし、残りをサイドキックって構図を撤廃し、私達姉妹全て平等にするわ」

 

「何で愛冠姉? 今のままで良いじゃん」

 

「そうよ。上手くいってるのをなんで……」

 

「緑、星よく聞きなさい。今回の事件がまだ本当に序章だった場合これからの事件は神野の比じゃない被害が出ることになるわ。だからサイドキックを増やして手数を増やす」

 

「……愛冠姉に賛成。でも雇うなら何があっても辞めない意志が強い人が良い。サポートスタッフでも良いんじゃない?」

 

 サポートスタッフとはプロヒーローのライセンスを持ってない人達をヒーローの監視下で個性使用を許可して手伝ってもらう人達の事だ

 

 飯田君のお兄さんはステインにやられる前はサポートスタッフとサイドキックを上手く使い、事件解決を行っていた

 

「確かに燻っている人を雇うことで地域の活性化にもなるし……それなら良いかも」

 

「増やしても手数が同じ3人からにしよう。あと事務員の増員もしなくちゃ」

 

「縫島さんにまた頭下げなきゃならないね」

 

 この決断が後の社会全体に影響が出るのだが、まだその時でない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうもお邪魔します」

 

「ええ、先生こちらへどうぞ」

 

 相澤先生が全寮制の説明をしに家庭訪問しに来た

 

 まぁ全寮制の説明だけでなく、今回の神野での事件で揺らいだ雄英の安全についての説明もあった

 

「お時間いただき感謝します」

 

「いえ……大丈夫ですよ」

 

「あの失礼ですがお父様は?」

 

「最近来ないのよね……たぶん捨てられちゃったんだと思うわ」

 

「捨て……失礼しました」

 

「いいのよ。あくまで私は愛人だからいつ切られてもおかしくなかったし」

 

(闇が深すぎるぞこの家庭)

 

「手紙拝見しました。私は問題ないと思います。家族で話し合って、それが率にとっての最善だろうってことで纏まりましたから」

 

「大事なお子さんを学校側で守れる部分は確実に守らせていただきます。ただヒーロー科なのでやはり危険な訓練は今まで通り実施していきたいと思っていますがよろしいでしょうか」

 

「問題ありません。それがヒーローになるために必要で有るのなら」

 

「……一つ質問してよろしいですか?」

 

「なんでしょうか」

 

「世間では率がオールマイトの後継者と言われていますが先生から見てどうなのでしょう?」

 

「今象徴になり得るかと言う点で有るのならNOでしょう。今のままではまだ力の有る子供でしかない。技術や経験が足りてないと思います。ただ器は有ると考えています」

 

「そうですか……ありがとうございます。これからも我が子をよろしくお願いします」

 

 

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