やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている 作:クロスディア
第8話
八幡side
美琴が氷室等と出会っていた頃、八幡は…
【高校生活を振り返って】
二年F組 比企谷 八幡
『青春とは嘘であり、悪である。』
『青春を謳歌せし者たちは、常に周囲と自己を欺く。』
『自らを取り巻く環境のすべてを肯定的に捉える。』
『何か致命的な失敗をしても、それすらも青春の証とし、思い出の1ページに刻むのだ。』
『だが、それがどうしたのだ?』
『彼らは知らないまま幸せな日々を過ごせている。』
『糾弾されるべき嘘や欺瞞、秘密、詐術に満ちていながらも無知のままでいられる。』
『某特撮の歌にある様に、知らないという罪と知りすぎる罠という物だ。』
『何も知らないからこそ日常を謳歌でき、知りすぎるという罠に囚われないこそ安寧のままで居られる。』
『これ程、素晴らしい事はないだろう。』
『だからこそ、声を大にして言いたい。』
『馬鹿な事をして俺に迷惑をかけるな!下手に首を突っ込んで俺の仕事を増やすな!若気の至りという言葉を盾にして、厄介を呼んでくるな!』
『それすら守れない様な奴等は…』
『滅びろ!』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「で、この舐め腐って中二病感満載な作文は何だ、比企谷?」
「はぁ『高校生活を振り返って』ですが?』
そう答えると、目の前に居る自分を呼び足した人物。生活指導の教員でありる平塚静は頭を抱える。
全く、俺の何がいけないのだろうか?
「君はあれか?テロリスト志望か?」
「いえ、専業主夫志望ですね。もう、ほぼ諦めてる様な物ですが。それに、これは俺が高校生活を振り返って思った事をぶちまけた結果です。つまり、俺は悪くない。それを認めない社会が悪いんですよ。」
「小僧、屁理屈を言うな。」
「良いじゃないですか、屁理屈。理屈どころか屁理屈さえも許さない理不尽が、この世には存在するんですから…」
そう答えると、平塚先生は更に頭を抱え始める。
いや、本当に俺が何かいけない事をしたみたいじゃないですか。
止めてくださいよ、本当…
「はぁ、君のその妙に達観した様な雰囲気は何なんだ?」
「『した様な』じゃなくて、してるんですよ。一身上の都合と、押し付けられた理不尽のせいで。」
だからこそ、俺は許さない。
今度こそ、俺は
「君、怖い顔になってるぞ…」
「ああ、すみません。…まぁ、適当な物に書き直して来ますんで、もう俺は失礼しますね。」
「いや、少し待て。君に聞きたい事がある。」
凄まじく嫌な予感がする。
こんなにも嫌な予感がするのは、特務課のあの狸野郎に出会った時以来だ…
…おそるおそる、俺は平塚先生に聞き返す。
「……………何ですか?」
「君、部活に入っているかね?」
この一言が、彼を表側の青春へと誘う要因となる事を彼はまだ知らない。
そして、この表側も裏側という理不尽な世界へと巻き込まれていき…
続く
因みに、この世界の八幡は国語だけなら学年1位。理系はまぁ、お察しください…