やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている 作:クロスディア
第14話
八幡side
「…そう。なら、直ぐに行って。後の事は、私がやっておくから。」
「ありがとう、雪ノ下。…行ってくる!」
「…ええ。行ってらっしゃい、比企谷くん。」
急いで、俺は部室を出ていく。
まだ昼間だと言うのに、強力な怪異の気配がヒシヒシと伝わってくる。
ラリックマの件があったばかりだというのに…
「げっ、アンタは…」
校門まで辿り着くと、一台のバイクが止まっていた。
サングラスを掛けたチャラそうな男と一緒に…
「よぉ、八幡。足は必要かい?」
「確かに必要だが、何でここに居るんだよ七望兄さん…」
コイツの名は、比企谷
誠に遺憾ながら、俺の再従兄弟に当たる存在である。
俺と同じくアホ毛と腐った目をしており、俺と違って中々に性格が悪い奴だ。
そして、
「ほら、早く乗れ。行くんだろ、怪異の所?」
「…そうだな、頼むぞ。」
渡されたヘルメットを被り、後ろへ乗る。
「乗ったな。さぁ、振り切るぜ!」
「なっ、ちょっ、安全う…」
そう言い切る前に、コイツはバイクを走らせていく。
俺は固く誓う。
もう二度とコイツとは乗らねぇ、と。
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「場所は菊川警察署…菊川駅方面だな。」
「全く、命知らずな奴等だ。近くに特務課があるってのに…」
しかし、近付けば近付く程に嫌な気配と臭いが増していく。
一体、何が起きてるんだ?
「血の臭いが濃くなってきてるな。後、これは多分だが…」
「…狂気の気配。」
怪異の中には、某TRPGの様にSAN値を削ってくる奴等が居る。
おそらく、今回の怪異もその類いだ。
「おっ、見えてきた…」
「これは…」
怪異の気配の発信源までかなり近付いくと、ドームの様な物が見えてくる。
おそらく、結界みたいな物なのだろう。
何かを閉じ込めているのか?まぁ、俺達には無意味な物だ。
しかし、それ以上に…
「地獄絵図だな、八幡…」
「ああ、吐き気がする。」
ドームの様な物の前では、地獄が広がっていた。
『あはは、元気にしてたお婆ちゃん♪』
『会いたかったんだよ、お婆ちゃん♪』
と、老婆らしき生首を楽しそうにキャッチボールして楽しむ二人組の少年達。
『あう♪あう♪あう♪』
キャッキャッはしゃぎながら、ガラガラで女の人を叩き続ける赤ん坊。
『はぁはぁ、百回!ま、まだまだぁ!』
と、熱血スポーツ物みたいな勢いで、自分の左腕を石で叩き続ける男。
他にも死体を食べたり、首を絞め合ったり、農具で生きている人を耕したりなど…
異常としか言い様がない、狂気に満ちた空間が出来上がっていた。
「…早く終わらせるぞ、八幡!」
「愚問だな、七望兄さん。最初から、そのつもりだ!」
俺達はドームの中へと突入していく。
この中に潜む怪異を滅する為に。
続く
狂った世界へようこそ♪ここでは正気な人が異常者ですよ♪