やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている 作:クロスディア
第18話
「おーい、変な声が聞こえたんだが…」
ごみ捨て場から忌々しい声が聞こえたと同時に、電話が終わったらしい七望が帰ってくる。
俺は、無言で元凶を指を指して答える。
「ん?って、何だこのテレビ?電源がついて…」
そう、あの忌々しい声はごみ捨て場に投棄されていたテレビから発せられていた。
しかも、そこには『本日の犠牲者』という悲惨なタイトルが出ている。
悪質な天気予報もあった物だな…
「…成る程、『NNN臨時放送』か。」
「…NHK?」
「いや、違うぞ姫野。そういう怪異現象があるんだよ。深夜に砂嵐状態になったテレビがいきなり切り替わって、今みたいに犠牲者の名前を言っていく質の悪い嫌がらせだ。」
と言っても、ここに書いてある名前は本当に死んだ人々なのだろう。
おそらく、『くねくね』に狂わされた人達の…
『姫野 美琴(16)、お兄ちゃん達にひっつく悪い雌!』
「ひっ!わ、私の名前まで…何か酷い事まで言われてるし…」
「気にするな。そういう嫌がらせだ…」
「この声にこの台詞…。やはり、お前か……」
どんどん怒りが沸いてくる。
早く終わってくれ。その声で、そういう事をする茶番劇はもう沢山だ。
『最後にお兄ちゃん達♪まぁ、これだけは外れそうだね♪お兄ちゃん達は死ねないもんね、愛しの私達に出会うまで♪』
「「………………………………………」」
奴がそう発した瞬間、テレビに向かって蹴りを叩き込む。
兄さんも俺と同時に叩き込み、原型を留めていない位に壊れ果てる。
「はぁはぁ、ふざけやがって…」
「クソが……」
落ち着け、これは唯の嫌がらせだ。
それに今は姫野が居るだろうが…
「あの…二人とも、大丈夫ですか?」
「………もう、大丈夫だ。」
「ごめんね、姫野くん……」
少しの間、重苦しい空気がこの場を支配する。
自業自得とはいえ、キツいなこれ…
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「ふぅ、落ち着いた。」
「すみません、何か奢ってもらって…」
「気にするなよ、姫野。むしろ、搾り取る位の勢いでいけ。」
「ははっ、良いねそれ。じゃあ、まず先にお手本としてお前から搾り取ってやろうか?」
と、俺達は落ち着く為に、飲み物を買って(七望の金)飲んでいた。
因みに、俺達はマッ缶で姫野はココアだ。
「さて、等さんからは色々と話した。あの秘密兵器持って此処に駆け付けてくれるそうだ。」
「…そうか。なら、この閉じ込めてくる奴は何とかなりそうだな。」
あれ、かなり強力なんだよなぁ。めっちゃ煩いけど…
「秘密兵器、ですか?」
「ああ、怪異特効のな。等さんの親友である霧崎翔太って人と…」
「俺の合作なんだ!まぁ、まだまだ改良すべき点とか沢山有るけどね。」
「そうだな。特に開発者から改良すべきだと思うぜ。」
「はは、そういうお前も改良したらどうだ?」
「…本当に仲良いんですね。」
「「よくない!」」
全く、何処をどう見たらそう取れるのか…
って、話が逸れたな(逸らした張本人)…
「…はぁ、だから今後の方針を言うぞ。」
「俺達から逃げてる『くねくね』をブッ潰す、だろ?」
正確には、『夜が来るまで』だろうけど…
続く
似た者同士だからこそ、喧嘩する。同族嫌悪はかなりの物だが、決して仲が悪い訳じゃない。そんな二人の再従兄弟達。