やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている 作:クロスディア
第35話
「えっ、ヒッキーはヒッキーだよ?」
と、さも当然の様に、目の前の女子は答える。
マジかよ…というか、誰だよコイツ。
俺の知り合いにこんな茶髪で、制服を着崩してる巨乳な今風の女子高生なんて居ないぞ?
「ヒッキー…ぷっ、ふふ…」
「雪ノ下!?」
「……おっほん、失礼したわ。貴方…由比ヶ浜 結衣さんね?」
「あ、あたしの事知ってるんだ…」
と、彼女は少し嬉しそうにする。
まぁ、雪ノ下の奴に知られているという事は一種のステータスみたいな物なのだろう。
…知らんけど。
「よく知ってるな、お前。全校生徒の名前、全部把握してるんじゃね?」
「凄いですね、雪乃先輩。まるで、何でも知ってるみたい。」
『我、あの女、何か嫌い。』
流石はユキペディア搭載の雪ノ下。
本当に何でも知ってそうでなのが凄い。
後、『鳳凰丸』。
お前の人間体(ゲーム内)が乳部・タイラーだからって、由比ヶ浜を僻むなよ。
「何でも知らないわ、知ってる事だけよ。それに私は…何でもないわ。」
と、雪ノ下が由比ヶ浜の一部を見て悲しそうな顔をする。
あっ、確かに違うよね。色々と…
「比企谷くん?」
「八幡先輩?」
『主人?』
おっと、何故バレた?
しかも、流れ弾が全方位に飛んで、俺に連鎖誘爆してるんですけど!
もう、女子の前で変な事を考えるのはやめよう…
「…何か、楽しそうな部活だね!」
「そう?確かに楽しい部活よ。少し邪…異ぶ…部外者が混じり始めたのが残念ではあるけれど…」
「お、おう。そ、そうか…」
俺を見て微笑むの止めてくれません?
可愛いし、可愛いせいで心臓がバックバクなんですけど!
でも、どこかトゲがある様な…
「『鳳凰丸』ちゃん、あういうのが卑しい女なんだよ。」
『成る程、勉強になった!我、貴様だけは嫌いなのに、主人ほどではないが好きでもあるぞ!』
「聞こえてるわよ、姫野さん…」
またやってるよ、あの二人…
『喧嘩する程、仲が良い』とは言うが、程々にしておけよ。
「ヒッキー、ちゃんと喋れるんだ…」
「いや、そりゃ喋れるよ。」
俺、人間。口、ある。
ちゃんと喋れる、OK?
「だって、クラスだと全然喋らないし…」
「あら、そう言えば、同じクラスだったわね。」
「えっ、そうなの?」
…知らなかった。
ん?待てよ…確か、トップカーストの集まりに、こんな女子が居た様な…
「もしかして、知らなかったのかしら?」
「いや、し、知ってるよ?」
「じゃあ、何で目を逸らすし…。しかも、疑問系だったし…」
ちっ、目ざとい奴め!
「…はぁ。そろそろ、ここに来た理由を聞いてもいいかしら?」
「あっ、そうだった。平塚先生に聞いたんだけど、ここってお願いを叶えてくれる所だよね?」
「それは違う。ここは魚を取ってあげるのではなく、魚の釣り方を教える場所だ。お前の願いが叶うかはお前自身にかかってくる。……だろ?」
「……ええ、そうね。どんな依頼かは解らないけれど、全力で貴方を手助けすると約束するわ。私と、彼の二人でね!」
続く
バスターゆきのん。