やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている 作:クロスディア
第39話
俺の言葉に納得したのか、由比ヶ浜は満足そうに帰っていった。
彼女は『自分のやり方で頑張ってみる』と言っていた。
全く、あのクッキーを渡される男子とやらは幸せ者だろう。
不味い味だとしても、あんな純粋な想いを込められたクッキーなのだから。
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次の日、今日も俺達の奉仕部は閉店休業中だ。
因みに、姫野も奉仕部に入ってきた。
嬉しそうにドヤ顔する姫野と、悔しそうに震えながら承認する雪ノ下という面白い構図ができていたが…
何で入る入らないで揉めてんだろうね、彼女達?
そんな時…
「やっはろー!」
気の抜ける様な頭の悪い挨拶と共に、何故か由比ヶ浜が入ってくる。
おいおい、何だ?
…また依頼か?しかも、やけに変な臭いもするんだが…
「…何か?」
盛大な溜め息をつき、雪ノ下は彼女を見る。
「…えっ、なに?もしかして、あんまり歓迎されてない?ひょっとして、雪ノ下さんってあたしの事…嫌い?」
「いえ、嫌いではないわ。…ちょっと苦手、かしら。」
「それ女子言葉で嫌いと同義語だからね!?」
俺は姫野と『鳳凰丸』と一緒に、雪ノ下と由比ヶ浜がゆるユリしてるのを眺める。
「結衣先輩、同義語だなんて言葉知ってたんですね。以外です。」
「俺も思ったが、口に出してやるな姫野。」
『我、百合の花が見える…』
全く助け船を出さない俺達を雪ノ下が睨むも、そこにすかさず由比ヶ浜が話しかけてくる。
「そうそう。あたし、最近料理にはまってるじゃない?」
「いや、初耳なのだけど…」
「で、こないだのお礼ってーの?クッキー作ってきたからどうかなーって。」
その言葉に、雪ノ下の血の気が引いていくのが解る。
…勿論、俺達も。
くそっ、変な臭いの正体はそれか!
「いやーやってみると楽しいよね♪今度はお弁当とか作っちゃおうかなーとか。」
やめろ、テロ兵器を作る気か?
そのクッキーあげたい男子とやらに作って、被害を最小限にしておけ。
「あっ、そうそう!お昼、一緒に食べようよゆきのん!ひめのんも一緒にどう?」
「えっ、それは…というか、ゆきのんは気持ち悪いからやめて。」
「ひめのん?私が、ひめのん?」
うわぁ、カオス。
というか、姫野の奴にまで被弾してるし…
よし、我関せずを貫こうっと…
「ねぇ、ゆきのんとひめのんはいつもどこで食べてるの?」
「部室だけど…。ねぇ、話聞いてたかしら?」
「えっと、最近は部室ですかね…」
何故チラッとこっちを見る…
言っておくが怪異以外は専門外だぞ、俺?
「あ、それでさ!あたしも放課後とか暇だし、部活手伝うね♪いやーもーなに?お礼?これもお礼だから、全然気にしなくていいから♪」
「あはは…」
「……話、聞いてる?」
怒濤の一斉攻勢に姫野は兎も角、あの雪ノ下まで圧倒される。
凄いな、由比ヶ浜…
「ふっ…」
『主人、何処か行くの?』
「マッ缶を買いにな。それによく言うだろ?」
百合の間に入る行為ほど、愚かしい行為はないってガイア様がな。
こうして、俺は部室を出ていく。
比企谷八幡は、クールに去るぜ!
「待ちなさい、逃げ谷くん!」
「待ってください、八幡先輩!」
『女どもが呼んでるぞ、主人?」
………比企谷八幡は、クールに去るぜ。
続く
第4章はこれにて終了。