やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている   作:クロスディア

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捻デレって考えるのが難しい分、書く時は割と楽しい。


第4話 遊び盛りのラリックマ

第4話

 

手には血がこびりついた包丁。見た目はリラックマの様な熊の人形。

 

奴は笑いながら、俺達を楽しそうに遊び()へと誘ってくる。

 

だが…

 

八幡「残念だが、無理だな。俺は、身内と以外で鬼ごっこやかくれんぼの類いには良い思い出が無いんだ。」

 

と、少女を背負ったまま不意打ち気味な回し蹴りを喰らわす。

 

蹴りを喰らった熊の人形は、普通では考えられない程の威力で弾け飛び、沈黙する。

 

八幡「ったく、何でアイツ等から誘った癖に俺の存在を忘れられるんだよ。三時間もずっと待ってたんだぞ、俺は…」

美琴「…………………」

八幡「ん?どうした?」

美琴「な、何なんですかあのキック!何かこう、凄い威力でしたよ!普通、キックで人形をあんな事できませんよね!」

 

まぁ、ごもっともである。

 

だが、単純な話だ。

 

八幡「確かに、俺は普通の人間よりは力が強いよ。でも、それ以上に…」

美琴「それ以上に?」

八幡「…唯、嫌われてるんだよ。人間にも、アイツ等にも。」

 

そう、それだけの話だ。

 

まぁ、こうなる前(・・・・・)から身内以外にはあまり好かれていなかったがな。

 

それよりも…

 

八幡「全然消えないな。元凶は倒したのに…」

美琴「ま、まだ終わってないんですか!」

八幡「どうやらな。だが、どうしって、直ぐにしゃがめ!」

美琴「へっ、はっ、はい!」

 

俺が叫んだ瞬間、先程まで俺達の首があった場所に特大の斬撃が飛んでくる。

 

ちっ、そういう類い(・・・・・・)の手合か!

 

???『鬼ごっこじゃなくて、殺し合いごっこだね♪わーい、お兄ちゃんありがとう♪臭いも気配も嫌な気分になるし、吐き気を催す程に反吐が出るけど、大好きだよ♪』

八幡「はっ、そうかよ…」

 

お前なんかに『お兄ちゃん』とか、『大好き』とか言われても嬉しくないんだよ!

 

美琴「えっ、何で!?さっき、派手に弾け飛んでバラバラになってたのに…」

八幡「…ルールだ。」

美琴「…ルール?」

八幡「とある法則性の上にある限り、奴は何度でも復活するって事だ。」

 

その分、ルールにのっとって倒せば良いだけだから、楽な相手でもある。

 

だが、それは奴の正体が解っている仮定の上での話だ。

 

???『じゃあ、行くよ♪お兄ちゃん達♪』

八幡「来なくていいぞ、ラリックマ!」

 

先程の様に、軽く奴をあしらう。

 

しかし、時間が経てば直ぐに復活するだろう。

 

だから、今の内に…

 

八幡「おい、一旦逃げるぞ!」

美琴「はっ、はい!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

吹き飛ばされ、バラバラになった身体を再構成させるラリックマ。

 

『うふふ、強いねお兄ちゃん。アレの臭いと気配がするから当たり前なんだけどさ…』

 

少しだけ苛立ちを混じらせながら、ラリックマは笑う。

 

『でも、より楽しくなったよ。』

 

奴は笑う。これから始まる、楽しい愉しい遊戯を思い浮かべて。

 

『どっちが勝つのかな、お兄ちゃん?』

 

夜はまだまだ続く。

 

 

この悪夢の遊戯と共に…

 

続く




独りよがりな遊びは、遊び相手さえも傷つける。
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