やはり俺が『怪異症候群』に巻き込まれるのはまちがっている 作:クロスディア
第45話
『危ない、主人!』
「きゃっ!『鳳凰丸』ちゃん!?」
「なっ、いつの間に!?」
変な声が聞こえたと思って瞬間、若女の能面が動き出す。
『鳳凰丸』のお陰で助かったが、何で気配を感じなかったんだ!?
あの『猿夢』より強力な気配を出してるのに…
『主人、あの小娘が居なくなったお陰で我、気分が頗る良いぞ!主人も助けられたし、褒めて!褒めて!』
ちっ、そういう事か!
くそっ、どこまでも俺を苛立たせる奴め…
『じゃ、じゃ、邪魔を、す、す、するナ!』
「はっ、やだね!姫野、先に本館へ戻ってろ!」
「はっ、はい!」
まずは、姫野を逃がす。
本館にはクソ兄貴が居るし、まぁ大丈夫だろう。
「じゃあ、殺ろうか。行くぞ、『鳳凰丸』!」
『了解だ、主人!さっさと奴を斬り刻もうぞ!』
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「はぁはぁ…」
「おっ、姫野くんも来たな。あれ、八幡は?」
私が本館へ戻ると、用意された夕飯を前に皆で食卓を囲んでいた。
七望さんに至っては、ハルちゃんに揉みくちゃされてるし…
でも、嬉しそう。そっちの気があるのかしら?
…って、違う!そうじゃなくて……
「ん、どうした美琴くん?」
「はぁはぁ、襲ってきたんです!能面が、一人でに動いて!」
「何だって!?」
と、食卓が驚きに包まれる。
七望さんは慌てながら…
「えっ、怪異の気配は……ああ、そういう事か。アイツが居たのに襲われる訳だ。」
と、ハルちゃんを見ながら納得していた。
一体、ハルちゃんに何が…
「ふむ、早くも彼女の影響が出始めたか…」
やっぱり、そうなんですね…
「今、八幡さんが一人で…」
「成る程、なら大丈夫か。剛さん、手筈通りに行きますよ。」
「おう!こういう事態が起きた時は、俺っちが旅館の人達を避難させるんだろ?解ってるさ!」
「よし、俺達もやれる事をするぞ!」
八幡さん、こっちは大丈夫です。
だから、無事で…
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「はぁはぁ、面倒だな。」
『あんまり斬り心地が良くない…』
『ひ、ひ、ひめノ!ひめノひめノひめノォ!』
コイツ、遠隔から操られてるだけだな。
斬っても、殴っても、蹴っても、元の形に戻りやがる。
『ら、ら、埒が、あ、あ、開かなイ。つ、つ、次は、し、し、仕留めル!』
「待て!」
ちっ、逃げられた。
「ふぅ、本館に戻るか…」
どんどん、この旅館から発せられる怪異の気配が強くなってきてやがる。
しかも、下…
…下の方から特に力を感じる。
「ったく、
前の怪異達以上に苦労しそうだ…
続く
『鳳凰丸』はハルちゃんが苦手な為、 徹底的に八幡の中に隠れてました。